＜本音のコラム＞
「公然わいせつ」　くらた・まゆみ　東京新聞７／１６日付

　先月、仙台のマンションの一室で乱交パーティーが行われて
いたのが、警察に摘発された。罪状は「公然わいせつ」。
この件で「全員が納得して参加して、しかも密室行われていたのに
どうして捕まるのか」とネットでは疑問の声が相次いでいた。

・・・・・今月になって部屋を提供していた風俗店の経営者らは、
「売春防止法違反」で追送検。男性から一万五千円の参加費を取り
一部を参加した女性に渡していたとも。

・・・それにしても最初の「公然わいせつ」については釈然としない。
　たとえ、密室でも「不特定多数の者が公然と性行為に及んだり
他の人の全裸を見ることができる状態」というのは、法的のには
アウトらしい。今の日本では、多数と性行為を行うこと、多数の
前で全裸になることは、合意の上でも許されないというわけだ。

「多数」とはどのくらい以上なのか。３、４人ならいいのか。
混浴はなぜ問題ないのか。アダルトビデオの撮影では、カメラマンや監督など現場に何人もいるが、これはいいのか。・・・・・・

　法律で私たちを拘束する以上、「運が悪いと捕まる」というあいまいさは無くしてもらわなければ困る。誰か、はっきり説明してくれないものだろうか。（漫画家）