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from: わかさん
2010/03/16 05:37:56
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たむらさんの記事です
荷の重い肩書
「四季つれづれ」を書き始めてから丸六年が経過した。長い間お読みくださっている方は、最近、あることに気がついたかもしれない。
当初、いわゆる「肩書」で悩んだ。わが家まで足を運んでくださった宇都宮支局のデスクと相談した結果、やむなく「洋画家」ということに決めてしまった。
絵を描くために二十代から定職には就かず、絵はもちろん描いたが、写真を撮ったり、山に登ったり、何が本業か自分でさえ分からないこれまでの人生だった。
コラムを書き出して間もなく腎臓がんが見つかり、手術をした。大きな絵は体力を使うので、所属している美術団体の展覧会は、小品を描き数でしのいだ。何とか今も出品を続けている。
手術一年後、肺に転移。五年持ちそうもないということだったので、免疫力アップを期待し、今まで以上に野山に出掛け、好きなチョウや野の花や鳥などの写真を撮ることに全力を傾けた。
独身を貫き通し、一日のほとんどの時間を描くことだけに費やしている古い絵描き仲間(洋画家とはこのような人に使う肩書)に比べ、今では、お印程度しか描いていない自分が恥ずかしい。
新しく支局に来られたデスクに、肩書の変更を申し出た。「普通のおじさん」とか「何でも屋」とか提案したが、それでは困ると言われ、「自然愛好家」となっている。少しは心が落ち着いたものの、最後の「家」というのが気にかかる。物好きでやっているのに、「家」なんていう文字が最後に付くと、何だか荷が重い。
私がホームページに書いた文章を読んで声をかけてくださったことから始まった初めての執筆だが、これまで思いついたことを書かせていただき、内心、感謝している。
2010年 3月14日掲載
フォト:「イタチに遭遇」 (たむらさん撮影)
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