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from: わかさん
2010/06/30 05:37:31
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政権党の責任を放棄!
【社説】
日米首脳会談 沖縄の負担軽減に実を
2010年6月29日 東京新聞
菅直人首相はオバマ米大統領と初会談し、在日米軍基地の約75%が集中する沖縄県の負担軽減に向けた協力を求めた。その姿勢は一歩前進と受け取るが、負担軽減は実をあげなければ意味がない。
当面する日米間最大の懸案事項は、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の返還をはじめとする沖縄県の基地負担軽減である。
この問題の処理が今や、良好な二国間関係を築けるか否かの試金石になっていることは否めない。
そうした状況の中、首相が今回の会談で、大統領に「沖縄県の負担軽減に協力してもらいたい」と率直に求めたことに注目する。
この発言は、沖縄県民の基地負担軽減を実現しなければ、持続的な日米安全保障条約体制、日米同盟の深化などあり得ないという、首相の問題提起と受け止めたい。
これに対し、大統領は「米軍が地域で受け入れられる存在であるよう努力したい」と答えた。首相の問題提起が届いたようではあるが、重要なことは基地負担を実質的に軽減することである。
合意済みの基地返還を着実に進め、継続使用する基地では深夜の離着陸を禁止するなど、騒音など生活被害の軽減に努めるべきだ。事件・事故を防ぐための米兵に対する再教育は言うまでもない。
焦点の代替施設の建設地について、首相は名護市辺野古に造る「日米合意に基づき、実現に向け真剣に取り組みたい」と述べた。
県内移設では県民の抜本的な負担軽減にはつながらないと考えるべきだし、大統領も「日本政府にとって簡単な問題ではないと理解している」と語るように、辺野古での建設は困難視されている。
ならば、辺野古を見直す勇気をいま一度奮ってみてはどうか。ともに市民運動家出身の両首脳である。基地被害に苦しむ沖縄県民の痛みを理解できないはずがない。
参院選に目を転じると「普天間」が「消費税」の陰に隠れ、争点化していないことが気掛かりだ。
共産、社民両党は辺野古移設反対を積極的に訴えているが、沖縄での候補者擁立を見送った民主党が、自ら語ろうとしないことが影響しているためであろう。
鳩山由紀夫前首相の辞任理由になった大問題である。触れないのが選挙戦術とはいえ、それでは政権党の責任を放棄したに等しい。
今からでも遅くはない。首相は沖縄県の基地負担軽減を含む安全保障の全体像と、実現に向けたシナリオを明確に語るべきである。
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