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from: わかさん
2011/09/23 06:03:02
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100歳の詩集
雷鳴抄
100歳の詩集
(9月22日 朝刊) 下野新聞
宇都宮市で一人暮らしをし、98歳で初めての詩集「くじけないで」を出版した柴田トヨさんが2冊目の詩集「百歳」を出した。98歳と100歳で出版、しかも1冊目は150万部のベストセラー。最近の若者言葉なら「すごっ」である
▼苦境にある人に「頑張って」というと反発されることがある。こんなに頑張っているのに、さらに頑張れと言うのかと。言葉は難しい。しかし柴田さんの「くじけないで」という励ましは、多くの人が素直に受け止め、奮起のかてにした。150万という数字が、相手に寄り添う優しさが込められた言葉の力を物語る
▼2冊目の詩集には東日本大震災の被災者に宛てた詩が収録された。∧最愛の人を失い 大切なものを流され あなたの悲しみは 計り知れません でも 生きていれば きっと いい事はあります お願いです あなたの心だけは 流されないで 不幸の津波には 負けないで∨(被災地のあなたに)
▼「私は、今が一番幸せだと思っています」と2冊目にある。そんなふうに長生きできたらと、うらやましい100歳である
▼1冊目の詩集は韓国、台湾、オランダで翻訳出版され、イタリア、スペインでも刊行されるそうだ。柴田さんのいう「やさしさのインフルエンザ」が世界に流行するといい。
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