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  • from: わかさん

    2011/10/18 05:41:28

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    名張毒ぶどう酒 引き延ばしは許されぬ


    【社説】


    名張毒ぶどう酒 引き延ばしは許されぬ


    2011年10月17日 東京新聞


     薬物分析でも再審に向けた動きに弾みはつかなかった。死刑囚は年明けに八十六歳。司法の判断を聞けぬまま獄死させてはならない。当時の鑑定を再現するにせよ、無用な引き延ばしは許されぬ。


     最大の争点は、三重県名張市でぶどう酒を飲んだ女性五人が死亡した事件で、使われた農薬が奥西勝死刑囚が当初自供した通りニッカリンTだったかどうかだ。最新の機器を使った今回の分析では、ニッカリンTを再製造して水分を加えると副生成物ができることが分かった。


     事件当時の鑑定では、毒ぶどう酒から副生成物は検出されず、三重県警がニッカリンTを入れて再現した毒ぶどう酒からは検出された。分析の結果は「使われた農薬はニッカリンTではない」と無罪を訴えてきた弁護団の主張を支える結果といえる。弁護団は「これ以上の鑑定は不要」として、毒物論争に終止符を打つよう求める意見書を名古屋高裁に出した。


     一方、事件直後に実施された鑑定方法だと副生成物が検出されない可能性があることも分かった。こちらは検察側に有利な結果といえる。名古屋高検は「大きな意味を持つ」として、事件当時の手法での鑑定再現を求める構えだ。


     二〇〇五年に名古屋高裁が再審開始を決めた時の最大の理由が「毒物はニッカリンTではない疑いが濃い」というものだった。その意味で、裁判の行方に決定的な影響を与える毒物鑑定は、最新の手法に加え、できるだけ事件当時に近い方法で慎重に実施することが重要だ。だが、当時の鑑定条件をどこまで忠実に再現できるのかなどハードルは高い。


     そうした困難は承知で、裁判所と検察には、迅速な審理を求めたい。弁護団長は会見で「検察のくるくる変わる主張に振り回されてきた。もぐらたたきゲームに裁判所は付き合うべきではない」と声を荒らげた。


     憲法三七条は迅速な公開裁判を受ける権利を認めている。もしも人の生命や尊厳に十分配慮していないと国民が感じるような審理の進み具合なら、司法への信頼は大きく揺らぐであろう。裁判員裁判の時代でもある。


     無罪主張の死刑囚が獄死した帝銀事件のような結末にしてはならない。島田事件など四件の死刑再審事件では、再審開始決定から無罪確定までに平均四年かかった。名古屋での拘置は四十二年にも及ぶが、一度取り消された再審の扉さえまだ開かぬ。時間はない。


    フォト:ランギク

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