ス－タンでアフリカ系住民を３０万人以上を殺害し、２５０万人もの難民を出し、その上難民に対する食糧供給、医療など人道上の支援をしているＮＧＯまで国外追放して、２１世紀最大の虐政を問われ、ＩＣＣ（国際圭治裁判所）から逮捕状が出されているス－ダンの独裁者大統領がカタ－ルを訪問している。
　彼の逮捕はス－ダン国内ではできない、海外に出た際にしか逮捕できないのに、カタ－ル政府はそれを実行しようとはしない。
　しかも、バジルは、ＮＧＯの追放については住民の４．５％の支援をしただけで、意味はない、などと嘯いているという。
　その数字は少な目に言っていることは間違いあるまいが、十分なことが出来になかったにせよ、差し伸べていた救いの手を払いのけたのはバジルなのだ。その非道は絶対に許せない。
　カタ－ル政府は、バジルを逮捕し、ＩＣＣに引き渡すべきである。それはカタ－ルの国際的義務である。
　村上新八

　朝鮮中央日報が、最近の金正日の談話を伝えている。
　「私がまた現場指導に行くというと、同志たちが私の健康を心配するが、祖国と人民のために険しい道を歩くことは私にとって楽しみである」と
　人民を道端の溝に突き落としておいて、よくまあこんな白々しいことをぬけぬけと言えたものである。
　かし、本当は金正日は、「裸の王様」で、人民の本当の苦しみは知らされてはいないのかも知れない。
　世界の最貧国に落ち込んでしまったのに、金正日周辺の一部の権力者が、自分たちの特権を維持するために、金正日を「稀代の大将軍様」に祭り上げて、これを最大限に利用してているのであろう。
　太りかえって完全メタボであった金正日は、病気のためか随分痩せたが、人民はもう痩せられるとところがないほど骨と皮だけになってしまっているのだ。
　村上新八

　北朝鮮のミサイル発射準備は着々と進んでいるようである。
　各国は、それを思いなおさせるべく、努力は重ねられてはいるようだが、計画通り発射されるであろう。
　発射された場合は、日米韓は、だたちに「批難決議」を安保理に提訴することを決めている。
　が、中ロは従来通り、これに反対して採択には至らず、緩やかな「議長声明」くらいで終わるのであろう。
　万一、中国、ロシアが棄権するという形でも「批難決議」が採択されたとしても、北朝鮮は馬耳東風で拒否するのが常套なのだ。
　しかし、それでも意味はあると思う。
　北朝鮮の「ならず者国家」振りとその背後にいる中国、ロシアへの不信感が改めて、世界に印象付けされる効果はあろうからである。
　それで、どうなる、ということもないのが、国連機能の弱体さではあるが。
　村上新八

　来月４－８日の間に打ち上げ予定の北朝鮮のロケットは、弾道弾なのか、衛星打ち上げのロケットなのか、区分はできないのか。
　先のうち上げの際も衛星だと言っていたが、そうではなかったようだ。その弾道の軌跡は分かるのだろうから、その区分はできそうに思われるが、新聞もＴＶもその点にはふれていない。
　今一つ分からないのは、日本は衛星打ち上げをしょっちゅうやっているが、途中で切り離す複数の推進ロケットの落下海域についての警報などは見たことも聞いたこともないが、今回はきちんと予告しているのは何故なのか、という問題である。
　衛星の打ち上げであっても、失敗して日本に落ちて被害を及ぼしても奴等は賠償どころか、陳謝もしないであろう。
　いずれにせよ、国連決議違反なのだから、国連とできちんとした厳しい対応をとらないと、この「ならず者国家」は、調子に乗って、次に何を仕出かすか分かったものではないのである。

２６日二人のアメリカ人の女性ジャ－ナリストが、氷結した鴨緑江を渡ろうとして北朝鮮に、国境侵犯、スパイ容疑で拘束されたという。
　記者の実名も出ているから、拘禁されているというのは、本当の話ではあろうと思うが丁度、北朝鮮がミサイルを打ち上げの時期に起こったこの話は、どうも怪しい。
　北朝鮮がミサイル打ち上げを巡ってアメリカの動きを牽制するために、何か工作して、女性ジャ－ナリストを誘拐したか、拉致したか、いずれかの匂いがするのだ。
　拉致、誘拐は得意中の得意の北朝鮮のことだから、やりかねないことである。
　注意深く、見守っていく必要があろう。
　村上新八

　２４日、小沢第一秘書の政治資金規正法違反による告発を受けて、小沢は、涙ながらの記者会見を行い、民主党続投の意思を表明した。かなり長時間の説明であった。
　しかし、これでも、まだ説明不足だ、と言う声は民主党内にもある。まるで「罪を認めない限りは、『説明』したとは認めない」とでも言わんばかりの感がある。
　田中角栄、金丸信時代の悪弊の尻尾が秘書という陰の部分で引きずられてきていたのであろう。
　小沢自身は、違法行為はしていないのであろうが、ここは、監督不行き届きの責任を取り、小沢の念願である政権交代を実現するためにも、きっぱりと、辞任すべきであろう。
　一方検察は、同じ違法行為を犯している自民党に捜査の矛先を向け、公平性を示すべきである。それがない限りは、不公平な「国策捜査」の疑惑はまぬがれまい。
　村上新八
　

西松からの迂回献金疑惑で逮捕、起訴された秘書は、西松からの献金であることは知らず、任意政治団体からの献金であると思って受け取っていた、と主張し続けているようである。
　これはウソで、長年にわたる高額の献金だから、西松が裏にいることを知らないはずはない、というのが自然である。
　しかし、しかし、談合を操作していたとか、「天の声」を出していたとかは無かったかも知れない。
　東北地方での小沢の力は強いと認識されているから、直接小沢の秘書が差配しなくても、西松が、小沢の秘書とは昵懇で、多額の献金もしているということが分かれば、東北の公共事業を仕切っていた土建業界のボスは、西松にも仕事を分けてやる位の配慮はせざるを得ない、といことになったものとも考えられるのである。
　それは、東北での小沢の力の強さの幻想とか残滓みたいなものであっても、その幻想に影響されることはあり得ると思う。
　ただし、これはあくまで、そういうこともありうるという仮説である。
　村上新八

　中国は「資本主義共産党」独裁の国だから、その独裁体制を維持するために人権に対する抑圧を強化している国である。が、この人権抑制を他国にまで迫ろうとしている国である。
　インドに亡命中のダライラマが、スペインで開催される「ノ－ベル賞受賞者の集い」に参加しようとしたところ、中国政府の圧力でスペインはビザの発給を拒絶したという。ひどい人権抑制の行為である。
　中国政府は、台湾の李登輝元総統の日本観光旅行や京大同窓会出席のたの来日に対しても、日本政府に対してビザの発給停止を要請するなどの実績があるのだ。李登輝が日本で講演したりする可能性があるとみたからであろう。
　中国政府の統独裁統治に自信があるなら、反中国の言論など恐れる必要は毛頭ないと思うし、世界の民主主義国では反政府言論は当たり前に行なわれているのだ。
　独裁国政府内ではどうも「言論自由不安恐怖症」が風土病化しているようだが、その原因にこそ本質的問題を孕んでいるようである。
　村上新八
　

　ダライラマが亡命する切っ掛けとなったチベットの暴動から５０周年、中国が警戒していたにも拘わらず、チベット自治区で暴動が発生、警察署が襲われたという。
　信用はできない、中国政府の発表だから、その詳細も真相も分からないが、約６００人の暴徒か゜警察署を襲撃したのだという。しかしも、その大部分は僧侶だというから、中国のラマ教寺院に対する何らかの規制や、弾圧が切っ掛けになったのかも知れない。
　この事態は沈静化して、数名が逮捕され、８０名近くが警察に出頭した、という。
　中国は、チベット人の要求に応えて広範な自治権を与えて、ダライラマを帰還させ、これと平和協定を結んで、民族、文化、宗教の伝統を護らせ、平和共存を図るくらいの度量をみせられないのだろうか。それが大国らしい雅量というものだと思うが。
　村上新八

　陸山会をめぐる西松建設の迂回献金問題は、小沢に対する参考尋問もされないことに決定したようだし、単なる大久保秘書だけの「政治資金規正法の手続き違反」に止まる可能性が高くなっているように思われる。
　総選挙門前にして、政権交代の可能性が高くなっている野党第一党の党首の政治団体に手を入れ、政策第一秘書まで逮捕した検察の決意は、そう軽いものではなかったと思う。
　かなりな証拠を揃え、起訴に持ち込みうる万全の態勢がなければ、手を出してはならない領域だからである。
　しかし、その結果が鼠一匹であったとすれば、国策捜査のそしりはまぬがれないし、その場合の検察の責任は重大であり、検察一体の原則からすれば、最高検察庁の責任者の引責辞任も避けては通れないであろう。
　村上新八