来年４月予定の消費税10%に引き上げは、阿倍が明確に、「東日本大震災かリ－マンショックのような事態が起らない限り、絶対にやります。それでまでなアベノミクスによって、やれる状態を作ります」と国民に固く約束した事案である。
　それを、２年半も先送りすることに決定した。
　これに対して、麻生副総理や谷垣自民党幹事長、自民党政調会長は、阿倍の確約がある手前、筋が通らぬ、先延ばしするなら国民に信を問うべきだと難色を示した。
　阿倍は、５月26，２７日の伊勢志摩サミットで、議長として「世界経済はリ－マンショックと同様の経済危機にある」と主張したが、各国首脳の同調を得られず、経済危機を先送りの口実にすることに失敗した。サミットに便乗しようとする姑息な小細工は通用しなかったのである。
　野党は、この先送りは、アベノミクスの失敗によるものであるし、その他の数々の偏向政策の責任もあり、それらの責任をとって、首相の辞任を求めて、「首相不信任案」を提出するという。
　衆参で多数を擁する与党は、これを即否決するであろうが、極めて、尤もな話である。
　阿倍はこういう姑息な小細工をよくやるが、大政党の与党指導者らしからぬ行為であるばかりか、国民を馬鹿するものである。
　これも絶対多数の与党ボケのたるみの一つであろう。
　村上新八
　

　舛添都知事は先週につついて２０日の定例記者会見で、政治資金流用問題について二回目の記者会見を行った。前回は「詳細に資料を精査してから話す」の一点張りで、質問を全てはぐらかしたが、今回は、「弁護士に依頼して厳しく調査して、その回答をもらってすら話す」の一点張りに変り、全質問をはぐらかした。その強心臓はたいしたものである。
　しかし、弁解に窮して、記者団も視聴者もまた逃げたという印象を持ったであろう。
　６月１日には都議会が始まるし、弁護士の報告はその後になるであろうから、逃げ切ろうとしているとしか思えない。
　こういう鉄面皮男が都知事を務めているのは、都民に恥である。こなれば、リコ－ルでもしないと、都民の面目は立つまい。
　村上新八

　舛添都知事の政治資金規正法違反疑惑は公私混同といわれるが、そうではない。
　公私混同は、公と私の区分がないだらしない行為を云うが、彼の場合は、公私の区分ははっきりしているのだ。その上で、私的な費用と分っているものを公金で賄っていた事例である。だから、一層悪質なのである。それを週刊誌がかぎつけて、突っ込まれて、いろいろ言い訳をしたが、筋が通った説明にはならなかった。つまり、ウソを隠しきれなかったということなのだ。
　真面目な顔をして、ときには怒りさえ交えて見え見えな下手なウソを云う。政治とカネの問題をうるさく云っていた本人が不正をやっていたのだから、話にならない。
　夫婦喧嘩の末に舛添を追い出した片山さつきは、平身低頭、土下座して謝れ、というが、それでは済むまい、辞職する以外にないと思う。
　村上新八

　オパマ大統領の広島訪問は、彼が唱える「核なき世界」の実現のためにも大変良いことである。
　これを実現させた最大で唯一の功労者はケネディ駐日大使である。
　彼女は１７歳のとき、叔父につれられて広島訪問し、大変なショックを受け、その後、駐日大使となつて。広島、長崎の原爆投下慰霊式には必ず出席しつづけ、ついにケリ－国務長官に進言して彼の広島訪問を実現させ、更に、感銘した国務長官の進言で、初の米大統領の広島訪問実現の運びになったものである。
　それにも拘わらず、阿倍総理は、自分の努力で大統領の広島訪問が実現したように大々的に宣伝しようとしている。明らかに、ケネディ大使の手柄を横取りする、夏の参院選目当てのずるい、詐欺師的パフォ－マンスである。
　こういうインチキ野郎の姑息な手口に欺されないようにしなければならない。ケネディ大使に対してもも失礼極まる所行である。
　村上新八
　
　
　

　総理としての阿倍の最大の念願は九条の改正である。この三日に改正派が都内で開いた会合に阿倍はビデオメッセ－ジを送ったが、そのなかで述べている文言には疑義がある。
　・「今の憲法には自衛隊という言葉はない。自衛隊が違憲かも知れないいうままでよいのか」
　自衛隊は専守防衛の武力で、これはじ国家の自然権として容認されるものであることは日本でも一般の通念となっているのだ。それで問題はないのだから、これをあげつらうことはない。
　・憲法改正について指一本ふれてはならないというのは思考停止だ
　阿倍は初当選以来、九条改正一本を考えてきたが、それこそ思考停止である。憲法改正を考えねばならない点もあるが、それは阿倍のもとてでやるのは危険なのだ。国民の多くはそう思っているのだ。
　・自民党のまとめた憲法草案のなかでは、自衛隊を衣替えして国防軍を明記することになっている
　平和国家として進む日本には国防軍より自衛隊の方がふさわしい。国防軍と代えて、中国と軍拡競争をすることは政治経済面でも最大の愚行である。
　阿倍の九条改正は絶対に阻止すべきだ。
　村上新八

　多数に驕り、たるみきっている自民党だが、その大元は阿倍にある。閣僚の汚職疑惑や不適切行動が多発しているが、その度に「任命責任は私にある」と阿倍は云いはするが、それだけで何もしない。こんな気楽に謝罪はない。楽なものである。
　任命責任とは、信頼して任命したが、その信頼を裏切るようなことをしでかしたのだから、その責任を感じるなら、せめてきちんと本人に説明させ、国民に詫びさせる位のことはしなければならないはずだが、阿倍はそののようなことはい一切しない。知らぬ顔でそのほとぼりが冷めるのを待っているだけである。甘利大臣の場合は特にひどかった。
　一罰百戒などということも知らないのかも知れない。だから皆がたるみ切ってしまうのだ。
　村上新八