麻生首相は、２７日の衆院予算委で、質問に答えて「新聞にはしばしば偏っている記事が多いから、それを鵜呑みにはないように持戒している」「新聞は読まない」と述べた。
　たしかに、自分に関する記事については、そう感じることには反対はしないが、その偏りのある記事を、読者は読んで、信用することになるのである。
　だから、読者がどれだけバイアスされているのか、を知っておく為にも、新聞を読むことは必要なのだと思う。
　支持率１桁パ－セントでもめげないで頑張っている麻生さんは、そんな記事でカリカリするほど、ちっぽけな心臓の持つ主とは思わないが。
　村上新八

　
　テポドンの発射準備、ウラン濃縮工場の建設に続いて物騒な北朝鮮の挑発が行なわれている。
　韓国国防省は、２３日発表した「国防白書」のなかで、北朝鮮が、３０００キロも離れたグアムを射程に入れられる新型中距離弾道弾ミサイルを実配備したり、対韓国線のときに、ゲリラとして活躍する特殊兵８万人を配備した、などをも述べている。
　このような、米韓に対する挑発は、オバマ政権や従来の韓国政権とは違って、北朝鮮に対しては強硬な李明博韓国大統領に対するものである。
　が、金正日は、この様な動きが招く可能性のある事態をどこまで読んでやらせているのだろうか。
　こんなこけおどしで、何か北朝鮮に好ましい収穫があるとも思えないのだが。
　村上新八

　０５年に耐震強度偽装背設計の多数のマンション、ホテルが発覚、使用禁止、取り壊しになるなど、購入者に多大の迷惑と、金銭的負担を掛けた事件について、被害者が、最終チェックを担当している県の責任を訴えた裁判で、その責任を認めた判決が下された。
　耐震強度チェックは三重のチェックがなされることが決められおり、その最終チェック機関が県であった。
　しかし、実際には、それは書面の上だけでの形式的なチェックに終わっていたものであると思う。だから、耐震偽装が見抜けなかったのであろ。
　しかし、これを偽装であと、見抜いたのも建築士であった。彼は図面を見ただけで、コンピュ－タ－を使って計算し直すようなことはしなかったであろう。
　と、とうことは、一件して「これはおかしい」という経験と注意力があれば、見抜けたのであろう。
　それが最終チェックを担当する県の担当者に欠けていたのであろう。その責任を問われるのは当然である。妥当な判決どあると思う。
　村上新八

　北朝鮮は、テポドンの燃料を積み込み始めた様子を、偵察衛星がキャッチしたようだから、近々のうちにテポドンを打ち上げることは確実である。
　北挑戦は、これを否定せず「何が起こるかは我々がやることを見ていれば分かる」と嘯いている。
　彼等は、「これは宇宙衛星のためのロケット実験である」なとど言っているが、これは前回３発のミサイルを発射したときとほとなんど同じ台詞である。
　北朝鮮は、これを成功させ、アメリカに威力を見せ付けることによってアメリカの譲歩を引き出そうとするものであろう。
　国民の大半が飢餓状況にあるのだから、こんなことに大金を掛けるムダカネを使わずに、そのカネを飢餓救済に使うべきであろう。
　こういう狂気を許しておくのは、北朝鮮の唯一の生命線である中国が甘すぎるからだ。
　中国は、その責任を感じて、飢餓に瀕している北朝鮮人民らに食料でも直接配ったらどうか。政府に渡すと軍に廻ってしまうから、直接手渡しして、政府にとられないように、食ってなくなるまで監視している必要ばあるが。
　村上新八
　

　厚労省は、今年が５年毎の公的年金の財政検証の年になっているからその検証結果をまとめた。
　それによると、今年６５歳の年金支給年令に達した人の、現役世代の収入に対する割合、「所得代替率」は、６２．５％だが、２０５０年には５０．１％になるという。
　厚生年金額は、月に前者の２２．３万円、に対して４６．２万円になるという。これだけみると結構なことじゃないか、と思う。
　ただし、この計算は、出生率、年金運用利率、経済成長、給与上昇率などの仮定数字を置いての計算であり、それは、政府の目標である所得代替率は５０％を下らないようにする、ということを大前提にした、鉛筆舐め舐めの作文であるに過ぎないのだ。
　第一、所得代替率の計算根拠となる現役時の所得も、本人が受け取っていた所得でなく、法で決めた、年金計算のための「頭打ちの基準給与」だから、実際の受け取り額に対する年金の比率よりは遥かに低いものになるのである。
　まあ、こんなものは全く当てにはできないと思って、自分の老後の対応を早くから考え、実行しておくのが賢明である。
　村上新八

　自民党の選対副委員長の菅義偉氏が、「世襲廃止」を打ち出した。
　これは、外野席の小泉が、「衆院の議席２／３はオレが作ったものだから、郵政民営化に反対する奴には使わせない」というような発言をしたことに反発しして言い出したのが本音かも知れない。
　小泉は、今期で引退して、次男を後継者として立候補させるなどと言っているから、それを牽制したかったのであろう。
　選対の執行部だから、小泉の次男を自民党が公認しないで、別の公認を立てれば、票が割れてしまう可能性は大きいから、この提案の効果は大きいであろう。
　世襲議員として政界に出ることは一番安易な道である。地盤、カンバン、カバンが出来上がっているからだ。だが、それでは支持者も変らず、何もかもが先代のやり方そのままで、これをを踏襲させることが、支持者のねらいであり、これを踏襲させられるから、政治は何も変らない、ということになるのだ。これが世襲の一番の弊害である。
　しかし、世襲議員が多数を占めている自民党で、「世襲廃止」が通るかは、極めて悲観的である。
　７３歳定年制がありながら、例外扱いの連続で、有名無実化している自民党議員定年制も同じである。
　これが小泉に対する単なる牽制球に終わらないことを願いたいが、自民党議員の１／３以上が世襲である、という現状を考えると、本気でやれるのか、という疑問は残る。
村上新八

　チベットは、昨年の騒乱から１年になるチベット暦の正月の祝い事を一切やめて、死亡した騒乱同胞供養のための読経に専念するという。これは中国にとっては、武力での反撃よりも遥かに手痛い反撃であるはずである。
　まさに、インドのガンジ－流の非暴力抵抗運動である。
　中国は、日本のかっての朝鮮半島支配と同様に、チベット語も、チベット文化も、宗教も否定し、漢民族への同化を強制しようとしているのである。
　これは、完全なるチベット文化の抹殺であり、絶対に許せない植民地化政策である。
　これに対しては、ダライ・ラマが言うように、チベット人は、非暴力、非服従で抵抗すべきで、中国の暴力的挑戦に乗ってはならない。
　いまは、フランスくらいしか理解の形を表わしてはいないが、この非暴力抵抗運動がいずれ世界を動かすときがくることを信じて、抵抗を継続すべきである。
　村上新八

　ロシアの軍事法廷は、０６年、チェチェン問題で、プ－チン批判をした女性ジャ－ナリストを殺害した事件について、殺害を手引きした元内務官僚と、見張り役に対して、証拠不十分で、無罪の判決を下した。その下手人は国外に逃亡したままである。
　この事件は、真相の解明もなく、またもや、闇に葬られてしまったのである。
　ロシアでは、プ－チン政権下で、プ－チンを批判した２００名を超えるジャ－ナリスト、実業家が行方不明、殺害されているのだ。
　しかし、その犯人が逮捕、処罰されたという話は聞かない。
　それは、プ－チンもその出身である、旧ソ連の名だたる暴虐機関、ＫＧＢを母体とし、最近旧ＫＧＢに似通ってきたと、言われている「ロシア連邦国家保安庁（ＦＳＢ）」がからんでいる国家的犯罪だからであろう。
　こんな恐ろしい国が国連安保常任理事国の一角を占めているのだ。
　アムネスティも手を出せないでいるのだろうが、これは世界の民主主義史上の最大汚点として歴史に記憶されるであろう。
　村上新八

　世論調査では、麻生の支持率は、１０％台まで下がった。が、慌てることはない。喫緊の課題である予算を成立させ、総選挙まで頑張るべきである。
　「衆院議席２／３はオレのものだ。勝手に使わせない」というような小泉発言は、けしからん。
　国民をペテンに掛けたような前回総選挙は、戦時中の「翼賛選挙」と並ぶ、総選挙史上の最大の恥辱であるし、その後継者として小泉が択んだ阿倍も、小泉政権の女房役として官房長官を長く務めた福田も、重要閣僚として再三にわたって重用した麻生も、小泉の流れではないか。
　麻生は「プレル」と言うが、基本路線を外したわけではない。
　ブレルことなく、靖国参拝に固執して、日本をアジアの孤児にしてきたクレ－ジ－小泉に比べたらその弊害は遥かに少ないのである。
　麻生は頑張って、総選挙をやり、それに負けたら斎整として政権を野党に渡せばよいのだ。自民党は、とっくに賞味期限も消費期限も過ぎているのである。
　村上新八

　三井系の大手プラントメ－カ－が、裏金２億円をつくっていたとして国税局から指摘されたが、その使途を明らかにしなかったために、使途不明金として、重加算税を含めて追徴課税された。
　この裏金は、受注工作のために、ブロ－カ－や政治家に支払ったものだという。
　税務処理としてはこれで一件落着となるのであろうが、政治倫理上の問題、政治家や官僚への贈収賄や経営者の会社法違反にからんでいる可能性が高い問題であると思う。
　とすれば、税務処理だけで一件落着とするのは、これらの問題を埋没させてしまうことになるのだ。
　その使途について、絶対に口を割らないのであれば、拷問するわけにもゆかないのだから、会社自体を厳罰に処するくらいの法整備をする必要があると思う。
　村上新八