政府は、３０日の懇談会で、原口、亀井の案を基本的に了承し、郵貯は２０００万円、保険は２５００万円で決着した。菅、仙谷、野田らの反対はあったが、鳩山裁定で決着した。
　３０万票とも云われる郵便関係者への夏の参院選目当ての自民党流のサ－ビスの匂いが強い。が、さすがに、事業に対する消費税５００億円の免除は期論にでなかった。
　民業圧迫、国債資金増などの懸念は残っているが、国民には良く分からない次の点を、政府は明らかにすべきだ。
１限度額引き上げの大義名分である、全国一律サ－ビスを維持するためには、現在よりいくらのカネが余計にいるのか、
２預金保障限度額の１０００万円基準は郵貯も代わりないのか３現在の郵貯預金者一人当たりの郵貯金額はいくらなのか
４1をまかなうに必要な預金増額はいくらくらいと見ているのか
　このくらいのデ－タを持っていないとおかしいし、これを見ないことには検討の仕様がなかったはずである。
　村上新八

　中国は２年前に日本で発生し、その後中国でも同様の事件が発生した、毒入り餃子の犯人を逮捕したというが、疑問だらけである。
１側溝のなかに捨ててあった注射器に毒物「アミドノホス」が付着していたというが、何故２年間も流されなかったのか
２側溝のなかで２年間も毒物が付着したままになっていたことも信じ難い
３注射針で毒物を袋の上から注入したというが、袋に穴がなく、餃子に毒物が付着していたものもあった
４使用した注射針の径が通常使用されているものとは異なり、極めて入手が困難なものだというが、これをどこから、どのように入手したのか
　これらの疑問点があり、今回の中国警察の説明事態にも怪しい点が多すぎるのだ。
　中国のやることは、この問題に限らず、不透明であり、一体何を意図しているのかも分からない、気味の悪い国である。
　村上新八
　

　国民新党の亀井静香代表は、郵政問題では、小泉-竹中への恨みと憎しみが余程大きかったようで、「ざまあみろ」とばかりの暴走が止まらない。
　郵貯預金や郵便保険の限度額引き上げの問題でも、昨日のサンプロで、菅副総理との間で、限度額について「云った、云わない」の水掛け論を展開していた。
　亀井はおっちょこちょいだから、自分では言ったつもりになっているのでうろう。
　「オレは金融担当相と郵政担当相だから、関係のある原口総務相と二人で決めれば良い」と考えているのだろうが、ことの影響度を考えると、そういった問題ではない。限度額や消費税免除の問題は金融と経済全体に関わる問題なのだからだ。
　閣議全体に図って決めるのが当然である。このようなコモンセンスのない大臣は、首にしたほうがよい。
　それにしても、鳩山のリ－ダ－シップ欠如は一体どうしたことか。これでは「宇宙人」ならぬ「真空人」だ。
　村上新八

　米国国務省が１１日発表した、「人権報告書」に反発して北朝鮮の中央通信は、「世界最悪の人権犯罪国家米国を断罪する」と述べている。
　米国の黒人などに対する差別は未だに残ってはいるが、これと北朝鮮の人権に対する過酷極まる人権蹂躙問題とは全く次元を異にするものである。
　北朝鮮では、「言論の自由」はおろか、政府の政策批判や、餓死寸前の食糧事情を論じたりするなぞは勿論のこと、韓国や日本の歌を口ずさむことさえ違法であり、密告されれば、家族もろとも強制収容所にぶち込まれる。
　言論統制の厳しい中国でもそんなことまではしない。そんな国は、北朝鮮以外にはないのである。
　こんな国が米国を批判するような資格は全くないのである。批判されたら、口汚く言い返す、それは、どう仕様もないならず者国家であることを自認するものである。
　村上新八

　２６日足利事件の無罪判決が下りた。１７年以上も、冤罪による無期懲役刑で刑務所につながれていた菅家さんの無念は察するにあまりある。
　こうなった直接の原因は、
１精度の低かったＤＮＡ鑑定を信用したこと
２無理強いによって菅家さんが虚偽の自白をしたこと
にある。
　しかし、１については、弁護士が、再鑑定を要求し、それが実施されたら、また違った結果が出ていたかも知れないし、無理強いの自白であることは弁護士も十分知り得る立場にあったことを考えると、弁護士の法廷技術にも問題がなかったとは言えまい。
　また、裁判所も０４年に弁護士が、菅家さんの毛髪からのＤＮＡを新証拠として、再審を要求した際に、裁判所は「菅家さのの毛髪である証拠がない」としてこれを却下した誤りも重大である。
　裁判所の職権で、菅谷さんのＤＮＡを再鑑定することは出来たはずだからである。
　このような点を明らかにしなかった判決には、大きな不満を感じる。
　村上新八
　

　３月中に鳩山が決定をすると約束した普天間基地移設問題は、結局は、名護市陸上かホワイトビ－チ埋め立てと県外の徳之島に訓練場を二分して沖縄の負担を軽減する、という二案になるのであろう。
　米軍がこのいずれかをＯＫしたとしても、沖縄と鹿児島の住民は到底納得はすまい。政府は、米軍がＯＫしたら、住民に対しては、その代償金を押し付けることによって我慢を強いることになるのであろう。
　米軍は、中国を睨むための軍事拠点としてどうしても沖縄駐留が不可欠であるから、それで折り合いを付けるであろうが、沖縄住民を、民主党から裏切られたことになるのだ。
　その責任は、鳩山は取らねばなるまい。
　普天間問題の不本意な決着は、鳩山内閣の総辞職で償うしかないことになるのだ。
　村上新八

　国民新党の亀井静香は、濱口総務相を抱きこんで、郵便貯金の限度額を２０００万円に、保険限度額を３０００万円という案を決めて、マスコミに発表した。
　これに対しては、さすが戦略担当相の仙谷も腹に据えかねて、「オレは聞いていない。内閣での論議はこれからだ」と待ったを掛けた。
　亀井の手口はいつもそうである。閣内協議もしないで、勝手に決めてマスコミ発表をして、既定事実であるかのようにして、ごりおしするという手口である。
　日本郵政の社長や役員に官僚ＯＢを据えた手口もそうであった。　その前には水面下で小沢あたりには根回ししているのであろうが、亀井独りでかき回している感がある。
　「企業、団体からの献金禁止」反対表明も然りである。
　キャスティング・ボ－ドを握っているつもりなのであろうが、名前の通りに、もう少し「シズカ」にやったらどうだ。
　村上新八

　昨年の衆院選の際に、北教組から１６００万円の政治資金を貰ったという政治資金規正法違反容疑にからんで、会計責任者とカネを出した北教組の副委員長の二人の逮捕者を出した小林千代美議員に対する民主党の対応で、鳩山と小沢が割れた。
　鳩山は、二人の逮捕者を出しているのだから、党としても何らかの処分を考えねばならない、と語った。
　ところが、その後で、小沢は、記者団に鳩山の発言に対する考えを聞かれ、「鳩山の話は聞いていないから分からないが、有権者から択ばれたということは重い。そういう問題については、自分で判断すべきである」と党としての処分は考えないという主旨の発言をした。
　処分しろ、とか持病を書け、というと、「お前ばどうする」と自分自身に跳ね返ってくることになるから、という小沢の思いがその発言の裏にあることはみえみえである。
　それを受けて、鳩山は、「自己判断すへへきだ」と前言を翻したのである。
　軍隊式に云えば、どうやら、小沢は鳩山の上官であることが、この一件ではっきりしたようである。
　村上新八

　米国民主党の悲願であり、歴代の民主党大統領がやろうとして出来なかった医療保険法改正案が下院を通過した。
　オバマは、２１日からの予定のインドネシア、オ-ストラリア歴訪を６月まで延期させて、態度未定の議員に電話を掛け捲って、やっと７票差の２１９対２１２というきわどさで辛勝したのだ。
　医療費のバカ高いアメリカで、国民の６人に１人は無保険というのは世界の超大国としてはあまりにもお粗末であったのだ。これで３５００万人が医療保険に入ることができ、国民の９５％がカバ－されることになったのである。
　オバマの最大の公約は何とかクリヤ－できたが、落ちた支持率が挙るまでにはゆくまい。オバマの「チェンジ」はまだこれだけだからである。
　次に、景気回復の問題をはじめ、イラン、沖縄、パレスチナ、北朝鮮など外交課題が山積しているのである。
　村上新八

　アメリカの議会で、自動車に対するクレ－ム問題を取り上げるのは、これまでの例だと、クレ－ム件数が１０００件以上の場合であったという。ところがトヨタの場合は、例外で、クレ－ムが８０件なのに、社長を議会の公聴会にまで呼びつけて、つるし上げているし、ある閣僚は、後で訂正はしたが、「トヨタの車には乗るな」と国民に呼びかけたほどであふった。
　この異例の「トヨタ叩き」の背景には四つの理由があるのだ。
１オバマは、ＧＭを救うために、当面１００％国有化し、クライスラ－は、ＡＵＷ(全米自動車労連)の所有にして、その再建をはかろうとしている
２そのためには、売上台数でＧＭを抜いてトップメ－カ－となったトヨタをひっぱり落さねばならない必要があったこと
３オバマ政権の中枢はＡＵＷ関係者が占め、経営者経験者はいない
４トヨタの米国の工場労働者はＡＵＷに加盟していないため、トヨタ憎しの思いが激しい
　この四つの理由でトヨタがバッシングに遭わされているのである。
　一方トヨタにも不覚があった。
　このような政権の特性を把握していたら、自分が攻撃の的になることはよ予想できたし、用心深く、賢明に経営しなければならなかったのに、その対応を怠ったことである。
　それにしてもアンフェアな話である。
　村上新八