訪米した阿倍は国賓並みの厚遇を受けているていう。
　外交戦略で何の成果もなく、レイムダックしているオバマ政権にとっては阿倍の集団自衛権容認政策への転換で、アメリカの先兵になって、世界中どこでも駆けつけますというのは、何よりもの成果だから、その大きなお土産に対するお礼であろう。
　カネもなく、戦って人を失いたくもないアメリカにとっては、気になる中国の南シナ海制覇に対する牽制も日本にやらせることができるのだから、これ以上喜ばしいことはないであろう。
　しかし、中国は、そんなことで引き下がることはあり得ない。更に敵意を強めて海軍力の増強を急ぐことになるのは必死である。
　その結果は、日中相互にとってマイナスにしか働かないことも知りながら。
　バカ同士のやることはこんな程度なのだ。
　村上新八

　

　日米防衛指針が１８年ぶりに改定された。その目玉は平和憲法をねじ曲げて集団的自衛権を認め、自衛隊を米軍の先兵として地球の裏まで世界樹で戦争できるようにしたことだ。米国は喜ぶだろう。カネと人命が助かるからだ。
　自民党政府は、この関連の問題について述べるときは、必ず「日本国民の安全と平和が根底から覆る恐れりのある場合」と枕詞を付けて言うが、そんな理屈はどうにでもつく。
　大平洋戦争開戦の際も、米英オランダ、中華のＡＢＣＤ包囲網で、チュ迂愚区から撤兵しなければ、鉄、石油の禁輸制裁に踏み切るという通告に対して、日本の存立基盤を揺るがせるものたとして開戦に踏み切ったのだ。この事実からも理屈はどうにでも付くことが分かるのだ。
　これで、日本は平和憲法のもとで戦争をしない国という世界からの信頼をかなぐり捨てることになるのだ。
　せめて平和憲法だけでも死守するように頑張ろう。そうしないと日本は単なるアメリカの属国となってしまう。
　村上新八

　ドイツの新聞特派員として５年も日本に駐在した親日家の記者が離任帰国するに当って、記事に関する日本政府からの言論圧力に対して、厳しく抗議している。
　政府の歴史認識に対して、記事の内容に抗議するばかりか、取材対象の人物を指定したり、記事の内容について、総領事を通じて新聞社本社に抗議したり、果ては記者が中国から賄賂を受けているしとまで中傷したというのだ。
　政府がやっているこのような言論統制は、おそらく事実だと思う。
　最近新聞各社に「記事の中立性を保て」と警告するなどの最近の一連の政府の言論統制の行動をみていると、こういうこともあり得ると思うからである。
　そーこれが安倍内閣の本質なのだ。
　民主主義国家としてあってはならない言論統制であり、断じてゆるすべきではない。
　村上新八

　阿倍の口癖は「～の上において」という副詞句である。聞いているほうは気になるがそれは口癖として我慢しよう。
　しかし、これから進められる安保法制関係の阿倍の発言に必ず伴う枕言葉がある。それは「国民の平和と安全のため」という副詞句である。
　安保法制を作って戦争が出来る国にし、国民を危険にさらそうというのに、それが何で国民の平和と安全のためになるのか。ふざけるなと言いたい。
　戦前の軍国主義政治家は、侵略戦争を「東洋の平和のために」という枕詞を使って、国民を戦争にまきこんでいったが、阿倍の口調はそれに酷似してきている。
　我々は、株高バブルラに騙されず、阿倍と自民党の危険な暴走にぱどめを掛けねばならない。
　村上新八

　法の名称は、法の目的や意味を示すものであるべきだが阿部は、悪法に美名をつけてごまかそうとしている。その一つが「国際平和支援法」である。
　この法は、いままでは、その都度特別立法をしてきたが、それをやめて、戦争している他国の軍隊の後方支援をいつでも即やれるようにしようという法である。これはまさしく阿部好みの戦争できる日本にするための一環であり、本来は「即応的戦争支援法」と名付けるべき法なのだ。
　戦争支援が何で「国際平和支援」になるのか、そこのところか゛阿部の詐欺師の面目躍如なのだ。
　村上新八

　朝日新聞が実施した世論調査によると、戦争で被害を与えた国とうまくいっていると答えた比率は、ドイツでは９４％だが、日本では４６％にとどまっているという。
　率直に迷惑を掛けたことを認め、詫びる国と臭いものには蓋の国との違いであろう。
　なにしろ、「戦争終結後７０年も経っているのに、先の日本が仕掛けた戦争が侵略戦争かどうかは、分からない。それは後世の歴史家が決めることだ」と嘯いて平然としている阿部のような鉄面皮を首相に戴いている日本である限り、中国、韓国を血雄心とする戦争被害国からの日本の戦争責任非難は永久に続くであろう。
　村上新八
　

　天皇、皇后両陛下は、ご高齢をおして、パラオ、ペリリュウの大平洋戦争激戦地の慰霊の旅に出られた。深い敬意を表したい。
　その出発の際のお言葉の内容は、平和ほ尊び、再び戦争にのない世界を念願するものであった。お見送りに列した阿部もそのお言葉は聞いていた。
　それは、阿部政権が強行している、戦争のできる日本に近づけようとする一連の右傾化政策に対してやんわりとたしなめられたものであったと思う。
　天皇は勿論、政治に容喙することはできないが、暴走する阿部の右傾化は、日本を再び戦争に近づけるリスクを孕むものだと天皇は感じられておられ、それを示唆されたものであると思う。　　
　阿部は、そのことをようくようく考えるべきであろう。
　村上新八

　菅官房長官は、翁長沖縄県知事に指摘されて「粛々とやる」という言葉が、そんなに不快な念を与えるなら、今後はその言葉を使わないようにしますと述べて使わなくなった。素直な態度である。
　その事情は、阿部はよく知っているはずである。
　ところが、８日の予算委員会で、野党の質問に対する答弁のなかで、阿部は「粛々とやる」と述べたのだ。
　これは、その言葉を沖縄の人たちが嫌がることを知りながら、故意に使ったとしか思われない。
　つまり、「お前らの意見なんか聞く耳はもたないよ、お前らの反対なんか押し切って強行するよ」と沖縄に喧嘩を売ったのだ。
　民主主義国だから、すべて民意に従えとは言わぬが、政府に反対する民意に対しては、納得まではゆかなくても、その反対民意を最大限なだめる努力を尽くすべきである。それをしないで、喧嘩を売るとは、民主主義の政治家としてはあってはならない行為である。
　阿部を厳しく糾弾すべきである。
　村上新八
　

　米軍基地の一部返還を機にやっと翁長沖縄県知事との会談を行った菅長官が、彼が頻繁に使う「粛々とやる」という言い方に噛みつかれた。
　「粛々という言葉は上から目線で、それを聞く度に怒りを覚える」という批判だ。
　「粛々とやる」とは民意などとはお構いなく、そんなものはそっちのけで、自分の考え方に沿ってどんどん進めるよ」という意味がこめられているのだ。
　これは民主主義社会のやり方ではない。
　さすが菅長官は、「この言葉は使わないことにする」と素直に応じたが、言葉を使わないだけではだめで、行動も姿勢も変えてもらわないと意味がないのだ。　
　しかし、それは日本政府を相手にしてもだめで、翁長知事がアメリカに乗り込んで、アメリカ議会を変えないとだめだろう。
　村上新八

天皇、皇后両陛下が、大平洋戦争の激戦地、パラオ島、ペリリュウ島に戦死者の慰霊と、平和祈念のために訪問される。
　天皇が戦績を訪れられるのは、このような馬鹿げた、悲惨な戦争は世界から絶滅したいとの思いをこめられた行為である。
　天皇は政治的発言はできないお立場にあるから、このような行動は戦争反対への無言の示唆としての意味を強く感じるのだ。
　それに対して、阿部の政策は、戦いの準備態勢造りではないかと思われても不思議ではない方向へ近づきつつあるのだ。これは天皇がなさっていることとは正反対の向きである。
　平和への願いは日本国民全体、世界の人民全体の願いである。
　阿部は天皇の爪の垢でも飲んでみる必要があると思う。
　村上新八