学級崩壊という言葉がある。生徒が勝手にことをして、統制がとれなくなったクラスを云うのだが、安倍内閣は、まさにそれだ。不祥事の例をあげよう。
・安倍内閣を支える中枢閣僚である甘利大臣は、１２００万円ともいわれる斡旋収賄疑惑で辞任に追い込まれた。
　このやり方を見ていると、こんなことは日常茶飯事的にやられているのではないかとさえ思われてくる。
・高市総務相は、放送局が政治的な公平性を欠く放送を繰り返したと判断した場合は、電波停止を命じる可能性があると述べた。
　これは、反政府的な放送を妨害しようとする言論の自由に対する重大な違憲発言である。
・丸川環境相は、福島の除染問題に関して、長期目標として１シ－ベルトを設定したのは何の科学的根拠もなく、誰にも相談しないで、決められたとの発言をした、これは事実に反する不注意な発言で、後に謝罪して発言を撤回する羽目になった。
・島尻北方領土、沖縄担当相は、「歯舞」という字が読めずに、恥をかいた。
　大臣が担当するたった四つの島の名前さえ読めないとはお粗末極まる話である。
・岩城法相は、会計監査院の監査業務と特定秘密保護法の適用の問題で混乱した答弁をした。
　これらは、最近起きた問題である。これは、安倍内閣のが衆院で三分の二を超える多数の与党に支えられているから、何でも出来るんだという驕りに甘えた「たるみ症候群」であると云わざるを得ない。すべて阿倍晋三の責任である。
　こんな内閣は解体して出直すべきである。
　村上新八

　　

　それは、緊急事態のときに、政府が迅速、的確に対応できるル－ルを憲法に規定しておこうという、誰も反対できないようなものだから、それならと、すんなり改憲に応じるだろうという思惑で企てられている。
　そこがくせ者なのだ。緊急事態かどうかの判断は閣議で決定されるから、内閣にお任せだから、恣意的にやられる可能性があるし、一度、緊急事態のが宣言されたら、総理の権限が強化され、何でも総理の一存で決められるとか、議会は、任期如何に拘わらず宣言停止まで固定されるとか、国民の人権は停止され、内閣の意のままに動かされる等々、独裁、強権政治が施行される等々民主主義は停止されることになるのだ。
　勿論そんな中身は隠して、漠然とした規定で提案されるのだろうが、緊急事態の規定を憲法に盛り込もうとする動きには警戒しなければならない。
　緊急事態への対応は、憲法てはなく、通常の法律で、公共の利益と私権のバランスを慎重に判断して規定すればよいことである。
　それを緒にして、改憲の橋頭堡を築こうとする阿倍の奸計に乗ってはならないのだ。
　村上新八

　阿倍は憲法をGHQの押しつけ憲法であり、古色蒼然、日本人にとって心理的に悪い影響を与えている。これに指一本触れてはいけないというのは思考停止だと云う。
　国民が納得してい良い憲法なら、押しつけでも何も構わない、自主憲法といって戦前回帰の抑圧憲法を押しつけられるのはごめんだ。「戦争はごめんだ」というのが心理的に悪い影響なのか、馬鹿なことを云うんじゃない。
　この憲法は成立後７０年近く経過しており、その間ずっと思考し続けられてきたもので、戦前回帰で思考停止しているのは阿倍の方である。それこそ古色蒼然としたしろものであるし、心理的に悪い影響を与えるものである。
　ところで阿倍は、国民が乗って来易いと思われる仕掛けを作って改憲の緒にしようという奸計を工夫しようとしている。
　それが「緊急事態条項」というくせものだ。

　憲法違反の安保法制を審議中であったときの阿倍の国会での答弁は、憲法の精神を変えずに、解釈の幅を拡げて、限定的集団的自衛権を容認するものだと述べていた。
　ところが、最近は、「憲法学者の殆どが憲法違反だと云うから、憲法そのものを変えて、憲法違反にならないようにするのだ」と云うように変った。
　これは、喩えてみれば、泥棒行為は違法と法に規定されているから、違法にならないように法律を変えるのだ、と言うようなもので、呆れた屁理屈であり、暴論だ。
　これは、阿倍の本丸である、憲法改正への暴走をいよいよ始めるための助走であると思う。
　こういう政権に５０％もの支持率を与える国民は本当にどうかしていると思わざるを得ない。
　村上新八

　安倍内閣の主要閣僚であった甘利大臣事務所の１２００万円ものカネが動いたとも言われる、関係役所との間の口利き、斡旋収賄疑惑は、その件に介在した一色という人物が、ひそかに会話録音と動画を撮影し、それを週刊誌に持ち込まれただから、発覚したものであるが、それがなければ発覚しなかつた事件である。
　ということは、この事件は氷山の一角にすぎず、自民党政治家は、こういうことを常にやっているのだと思われてもしかたがないと思う。
　いずれ、特捜部のメスが入るのは確実であろうが、民主政治の健全化のために、徹底的にその全貌が解明されることを望みたい。
　村上新八