舛添都知事の政治資金規正法違反疑惑は公私混同といわれるが、そうではない。
　公私混同は、公と私の区分がないだらしない行為を云うが、彼の場合は、公私の区分ははっきりしているのだ。その上で、私的な費用と分っているものを公金で賄っていた事例である。だから、一層悪質なのである。それを週刊誌がかぎつけて、突っ込まれて、いろいろ言い訳をしたが、筋が通った説明にはならなかった。つまり、ウソを隠しきれなかったということなのだ。
　真面目な顔をして、ときには怒りさえ交えて見え見えな下手なウソを云う。政治とカネの問題をうるさく云っていた本人が不正をやっていたのだから、話にならない。
　夫婦喧嘩の末に舛添を追い出した片山さつきは、平身低頭、土下座して謝れ、というが、それでは済むまい、辞職する以外にないと思う。
　村上新八