突然の狙撃 ｢ボンドさんとＧＦのロールスロイスを追跡し、相手が止まってなんかするたび、こちらも一定の距離を置いてアストンマーチンを止めて観察してるんだけど、調度そんな時、突然裕子の耳元を虻のような飛翔音がよぎったの。そして、裕子の足もとにピシっとした音とともにコンクリートがはじけて白煙が上がったわ。びっくりしちゃった。誰かが狙撃したのね。｣

GFを追跡する ｢ＧＦは用心棒に運転させてるんだけど、ときどき止まっては露店の店でなんか買って食べてたわ。そんな時はこちらも車を止めて、つづら折りの道の上からそっと観察してるって訳。こら、下から覗かないで！｣

MI6の裕子（65）Stanford の1年目　 ゴールドフィンガーを追って（4）脚長裕4
そしてすぐ後からボンドさんのアストンマーチンが ｢そして、すぐ後からボンドさんのアストンマーチンが走ってきたわ。ナビシステムでＧＦのロールスロイスを追跡して来たのね。裕子はこの車に乗り込んで、ボンドさんと行動を共にすることにしたわ。｣

ロールスロイス確認！ ｢裕子は一足先にスイスのサンモリッツに飛んで、そこでゴールドフィンガー（ＧＦ）のロールスロイスとボンドさんのアストンマーチンがやってくるのを待っていたの。そしてそれらを確認したらロンドンの本部へタイムリーに連絡するのよ。ＧＦの車はボディをすべて金で板金し、更に隙間に融金を流し込んでるんだって。金の密輸をするためよ。 あ、ロールスロイスを確認！｣

裕子は一足先にスイスへ ｢ゴールドフィンガーは闇金を沢山隠し持ってるから、根拠地はスイスだろうと予測がついたわ。そんな訳で、裕子は一足先にスイスへ行くことにしたの。そして、ゴールドフィンガーのご自慢の黄色いロールスロイスの後を追ってくるボンドさんの指示に従っていろんな情報収集をするのよ。そんな訳でスイスまで脚を延ばしたの。どお、長いでしょ。脚の意味が違うか。｣

My name is Bond. ｢ボンドさんって、いつも本格的に作戦を遂行しようとすると、先ずは敵のボスに面と向かって自己紹介するのね。今回も、エジンバラの由緒深そうなゴルフコースでゴールドフィンガーがプレイ中に闖入して、金の延べ棒なんかちらつかせて、相手の関心を刺激して、そして"My name is Bond, James Bond."なんて自己紹介してたわ。そして隙を見て、相手のロールスロイスに位置確認の発信機なんか取り付けちゃったの。｣

名車アストンマーチン 「これからの作戦にってDr.Q からもらったアストンマーチンよ。ロケット弾が発射できたり、防弾パネルが出てきたり、追跡車に油を撒いて後続車をスリップさせたり、ベンハーの戦車競走の時に相手の車輪を破壊する槍型タイヤホイールが出てきたり、すっごいメカがいっぱい付いてるの。これが登場した時はプラモデルでも一世を風靡したわ。で、これに乗って対ゴールドフィンガー作戦に出撃って訳。」

不思議な発明家・Dｒ．Q ｢SI6の武器開発研究所へも案内してもらったの。そこで不思議な発明家を紹介してもらったわ。お名前はDr.Qですって。腕時計から鋼の針金が出てきて敵の首を絞めることが出来る、だとか、明け方を間違えると催涙ガスが吹き出すアタッシュケースだとか、ボールペン爆弾だとか何だか変てこないろんなもんを作ってる人なの。ボンドさんが良く取り出すおもちゃがこれらなのね。｣

ロンドンのMI6本部へ出頭 ｢ボンドさんがどじを踏むもんだから、Mから本部への出頭命令が来たわ。Mからはだいぶ脂を絞られてたわ。そして、もっと真面目にコンタクトして、ゴールドフィンガーが企んでる陰謀を正確に調査し、それを阻止せよって言う命令を受けたわ。｣ ミス マギー・ペニー ｢MI6の本部では、ボンドさんをずっと恋い慕う可憐なミス マギー・ペニーに会えたわ。こんな浮気なボンドさんをずっと思い続けるなんて、健気過ぎて可愛そう。ボンドさんはこのMの秘書室に入る時には、必ず被っていた帽子を帽子掛けに投げるのよ。｣

ゴールドフィンガーの報復 ｢ボンドさんが何処の馬の骨とも知れない敵の手先の女とのベッドインが何時までたっても終わらないから、一応心配して様子を見に行ってみたの。そしたら、ボンドさんはダイニングルームで素っ裸で伸びてたわ。誰かに後頭部を殴られたみたいね。いい気味よ。そして隣のベッドルームへ行って見たら、何と例の女が全身を金粉で覆われて、呼吸困難で死んでたわ。自分を裏切った女に対するゴールドフィンガーの復讐なのね。またしても巨悪に近付きすぎた気がして背筋が寒くなったわ。｣