＜金曜日（6日）＞
おはようございます。下川みくにです。「下川みくにのがんばれエコリーマン！」、きょうもスタートです。
さあ、今週は知多LNGターミナルに取材に行ってきた模様をお送りしていますが、きょうはですね、すぐ近くにある知多火力発電所にお邪魔しました。それでは早速その模様をお聞きください。

下川：紺種は知多火力発電所技術課の波多野さんにいろいろお話を伺っていますが、きょうは知多LNGターミナルから知多火力発電所に場所を移してお届けします。波多野さん、よろしくお願いしま～す。
波多野：よろしくお願いします。
下川：電気のおよそ9割は火力発電で作られている中、その発電用の燃料のうち大部分を占めるのが液化天然ガス＝LNG。え～、ガス化して3か所の発電所に送られると伺いましたが、その一つが知多火力発電所。知多火力発電所はどんな施設なのか、教えてください。
波多野：え～、名古屋南部臨海工業地帯をはじめ中部電力の供給エリア全体に電力を安定してお届けするために建設されました。
タービン発電機は1～6号機までの全部で6機あります。大容量の発電機を採用した、合計出力3966000キロワットの日本でも有数の火力発電所です。一般家庭の約132万世帯分の電気を知多火力発電所で作ることができます。
下川：発電の際の燃料はもちろんLNGですよね。
波多野：LNGを使用する中部電力初の火力発電施設です。もちろんLNGでの発電が基本ですが、3号機と4号機は石油でも発電できまして、燃料の在庫状況によって柔軟な対応が可能な設備となっています。夏場の電力需要に対応すべく全力で稼働中です。
下川：先ほど5号機・6号機のタービン建屋内、え～、見学させていただいたんですが、タービンの回転する音もすごく大きかったんですけれども温度計が40℃になっていましたね。もう、火力発電のパワーを感じました。
ここで発電した電気はどこへ行くんでしょうか？
波多野：燃料を燃焼させ、発生させた蒸気をできる限り効率よく使用し発電しております。そして、その発電した電気は送電線を通しまして、え～、変電所を経て電圧を下げ、配電線によってお客様のもとへお送りしています。
下川：遠い海外から発電用の燃料であるLNGが何日もかけて船で運ばれ、そしてたくさんのLNGを液体からガスへと戻し発電所へ、え～、燃料として送られて発電に使用される、ということですが、ほんとに多くの中継地点を経てわたしたちのもとに電気として届けられる。電気ひとつをとってもほんとに世界がつながっているなって思いましたねぇ。
え～、電気を不自由なく使えるいまに感謝しつつね、これだけの工程を経て作られる電気、私たちも使う側もね、そのことを意識して大切に使っていきたいなと思います。え～、波多野さん、一週間本当にありがとうございました。
波多野：ありがとうございました。

＜木曜日（5日）＞
おはようございます。下川みくにです。「下川みくにのがんばれエコリーマン！」、きょうもスタートです。
さあ、今週は知多LNGターミナルに行った模様をお届けしています。それでは早速きょうもお聞きください。

下川：今週は知多LNGターミナルに来ています。さあ、きょうも知多火力発電所技術課の波多野さんにいろいろお話を伺っていきます。よろしくお願いしま～す。
波多野：よろしくお願いします。
下川：え～、電気の原料となる液化天然ガス＝LNG、毎日たくさんのLNGが発電用の燃料になっているということはわかったんですけれども、え～、火力発電の燃料としてLNGが占める割合というのはどのぐらいなんでしょうか？
波多野：平成24年度の中部電力の発電量は1308億キロワットアワーになります。そのうち、火力発電が1229億キロワットアワーで94％を占めています。残りの6％は水力・風力・太陽光などになります。
現在ほとんどが火力発電でまかなわれていますが、この火力発電の燃料として使われるのはLNGが70％、ほか石炭28％・石油2％ほどになります。
下川：火力発電のうちおよそ7割がLNG燃料なんですね。
波多野：はい。LNGは大気汚染の原因となる硫黄分を含まないクリーンエネルギーという点で注目されており、現在火力発電の大部分を担っております。浜岡原子力発電所が停止しているいま消費量が増えており、重要なエネルギー源のひとつです。
下川：え～、そんな期待のクリーンエネルギー＝LNGを受け入れ貯蔵しガス化している知多LNGターミナル、皆さんはどんな思いでその使命を担っているんでしょうか？
波多野：質の良い電気を安定的にお客様にお届けするという思いでLNGの受け入れから発電まで非常に多くの関係者が一丸となって日々取り組んでいます。電気やガスは生活に欠かせないものであり、お客様の生活の基盤を支えるという思いを持って日々取り組んでおりまして、それはいまも昔も変わらないものです。
下川：あの、ちなみに波多野さんは普段どんなお仕事をされているんですか？
波多野：わたしは、え～、普段先ほどから話題に挙がっておりますLNGなどの原料の受け入れの立ち合いや原料の在庫の管理などの仕事を行なっております。
下川：じゃあ、もう波多野さんもわたしたちがいまこう、電気を使うのに大事な基礎となつ、基となる場所でわたしたちを支えてくれてるっていうことですもんね。
波多野：...（黙ってしまいました）。
下川：（笑）うん、って言っていいんですよ、素直に。
波多野：あはは、あはは...（苦笑）。はい、そうです。
下川：うふふふ（つられて苦笑）。ねぇ。
あの、わたしたちがやっぱり普段ね、電気を使うときに何を燃料として発電しているんだろう、と考えることが少ないと思いますが、この話をきっかけに電気を作るために、え～、燃料として使われているものについても考えていきたいな、と思います。電気、大切に使いましょうね。
え～、ではまたあした波多野さんにいろいろお話、伺っていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
波多野：はい、よろしくお願いします。

＜水曜日（4日）＞
おはようございます。下川みくにです。「下川みくにのがんばれエコリーマン！」、きょうもスタートです。
さあ、今週は知多LNGターミナルに行った模様をお届けしています。それでは早速きょうもお聞きください。

下川：今週は知多LNGターミナルに来ています。きょうも知多火力発電所技術課の波多野さんにいろいろお話を伺っていきます。よろしくお願いしま～す。
波多野：よろしくお願いします。
下川：さあ、昨日は、え～、電気の原料となる液化天然ガス＝LNG,平均で2,3日に1回ほどLNG船でやってくるというお話をされましたが、年間にどれぐらいの量のLNGを受け入れているんでしょうか？
波多野：え～、去年知多LNGターミナル全体で年間1000万トン以上、知多LNGでは、え～、約500万トンのLNGを受け入れました。（東日本大震災後の政府からの要請で静岡県にある）浜岡原子力発電所が停止して以降、火力による発電が増えましてLNGの需要も増えています。
下川：年間1000万トンものLNGを受け入れている、ということですが、受け入れたLNGはどうするんでしょうか？
波多野：一時的に陸上にあるタンクに貯蔵しています。タンクには16万から20万キロリットルを貯蔵できる地下式タンク3基、約8万キロリットルを貯蔵できる地上式タンク10基があります。
地上式タンクに自分で知多LNGターミナルからガスを送る知多火力発電所・知多第2火力発電所・新名古屋火力発電所の3つの発電所でおよそ1日分の電気を作ることができます。
下川：その地上式タンクと地下式タンクの2種類ありましたよね。
波多野：はい。地上式タンクは直径はおよそ50メートル、高さも50メートルほどあります。また、地下式タンクは直径およそ65メートル、高さは地下50メートル・地上20メートルほどで、20階建てのビルがすっぽり入るぐらいと言えます。
下川：え～、そしてタンクに貯蔵してある液体のLNGを気体＝ガスに戻す方法というのは？
波多野：何百本もの金属製のパイプがパネル状に並んだ「気化器」というLNGをガスに戻す装置に、え～、液体のLNGを送りまして、海水でマイナス160℃から常温に温めて天然ガスに戻します。
下川：天然ガスを液化してLNGにすると1/600になる、ということですけれども、ガス化するときすごく膨張しますよね。
波多野：はい、その通りです。超低温のLNGが、え～、気体になる際およそ600倍に膨らみますので膨張する大きな力が生まれます。この膨張する力を使用しまして電気を作り、その電気を事業所内の電力として無駄なく使っています。
下川：なるほどね。無駄がゼロってことですねぇ。
波多野：はい。
下川：え～、先ほどのタンクも見させていただきましたが、ほんとに大きなドームが並んでる姿は圧巻でしたねぇ。そして、気化器は海水によってLNGを効率よく温める、そんな仕組みになっていました。膨大なLNGを使って発電をしている、このことを忘れずに大切に電気、使っていきたいですねぇ。
え～、ではまたあした、波多野さんにいろんなお話、伺っていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
波多野：はい、よろしくお願いします。

＜火曜日（3日）＞
おはようございます。下川みくにです。「下川みくにのがんばれエコリーマン！」、きょうもスタートです。
さあ、今週はLNGターミナルに行った模様をお届けしています。それでは早速きょうもお聞きください。

下川：今週は知多LNGターミナルにお邪魔しています。さあ、きょうも知多火力発電所技術課の波多野さんにお話し、お伺いしていきたいと思います。よろしくお願いしま～す。
波多野：よろしくお願いします。
下川：さて、昨日は電気の原料となる液化天然ガス＝LNGについて教えていただきましたが、LNGは具体的にどうやって運ばれてくるんでしょうか？
波多野：受け入れ量のおよそ6割を占めるカタールをはじめ、オーストラリア・インドネシア・ロシアなどから船で運ばれてきます。ちなみに、カタールから知多LNGターミナルまでは約15日間かかります。1回の往復で約1か月間かかることになります。平均で2,3日に1回ターミナルにLNG船がやってきます。
下川：先ほど運よく大型船を見ることができたんですけれども、あの船の全長っていうのはどのぐらいなんですか？
波多野：え～、あの船は大型船に分類される船になりまして、え～、315メートルの長さになります。
下川：ものすごい迫力がありましたね。え～、このLNG船からLNGを受け入れているということですね。
波多野：はい、そうです。
下川：あの、ひとつの船でどれぐらいのLNGを輸送できるんでしょうか？
波多野：え～、LNG船にはいろいろな容量・タイプのものがありますが、従来からここ、知多LNGターミナルで受け入れている船では約13万キロリットルのLNGが輸送可能です。これは、え～、都市ガスとして使用した場合、約10万世帯が1年間使用できる量に匹敵します。
近年では輸送効率の向上を図るためにLNG船が大型化され、約21万キロリットルを一度に輸送できるカタールからの大型船も月に2回ほど来航しています。そして、従来船の場合、約26万キロリットルのLNGが輸送可能な大型船もあります。この大型船は、え～、東京タワーよりも全長が長いです。
下川：333メートルですけど、あの、東京タワーは、それ以上に大きい大型船も輸送されるということですよね、こちらのほうにLNGを。
波多野：345メートルになります。
下川：はぁ...、すごいですねぇ（苦笑）。先ほど見た大型船は約21万キロリットルを一度に輸送できる船ということで、あんな大きな船で運ばれてくるLNG、想像もつかない量ですねぇ。
波多野：え～、実は天然ガスは液化してLNGにすると体積が1/600になります。サッカーボール4個分の天然ガスがこるふぼーる1個に圧縮されて輸送されてくる、といえば分かりやすいでしょう。
下川：あぁ～～、わかりやすいです。
波多野：マイナス160℃という超低温での液化貯蔵輸送技術がLNGの産出国と買い主である日本とで開発されたことで、燃料資源の少ない日本への大量輸送がかなうようになっています。
下川：わたしたち、あの～、普段ねぇ、家の電気のスイッチを押せばこう、電気が点く、当たり前に使っていますが、それまでの道のりとしてその電気を作るためにこれだけの多くのLNGが海外からやってきているっていうのは驚きでしたねぇ。
え～、またあした波多野さんにいろんなお話、お伺いしていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
波多野：はい、よろしくお願いします。