与一様


70歳まで全く健康でアクテイブな生活を楽しまれていたのに突然の宣告、さぞ悔しく戸惑いの生活を余儀なくされることに言いようのない不安に駆られておられることと思います。　奥様に八つ当たりをしてしまったり腹立たしく自己嫌悪に陥ったりこれは正直なところお気持ち十分わかります。


10万人に3人前後と言われているこの疾病は原因もわからず治療法も無いといっても過言ではないと思います。　症状の程度は人それぞれで、がんのようにステージいくつとか進行の程度を計る物差しもなくどのように進行していくのか何か処方箋はないのかと不安の連続で本人も家族も疲れ果てていく惨い疾病だと思います。


もうすぐ発症から12年目を迎えますが、進行の過程で振り返ってみますと、
転倒による大腿骨頸部骨折で入院、手術、を二回してますのでこれで筋力や歩行レベルが相当低下して運動失行の部分でダメージを受けていると言えます。

入院により副産物として大きな褥瘡が出来、やっと融合(傷口が塞がる)し、褥瘡傷口への感染症を防ぐため留置カテーテルを1年間装着し、最近やっと抜去に成功してやれやれというところです。　完全に車いす生活ですので、排尿、排便の介護をして
オムツ交換や排尿コントロールの時間管理等、ルーテイン化しましたがそれなりに大変です。


与一様、これからのライフスタイルをどのようにされるのか、主介護者は奥様になられるのであれば、それなりに大変な負荷がかかることになりますのでお二人でよく話し合われることをお勧めします。　私が中心になって地元で患者家族の交流の場を持っていますが、奥様が旦那様を介護する場合、介護者の身体的な負荷が大きく在宅介護の限界がかなり早い段階で現れています。


今それなりに在宅介護で過ごしていられるのは、訪問リハビリを積極的に導入してすこしでも体幹全体、手足の筋肉の揉み解し等で、筋肉の寡動、無動、固縮へのプロセスを遅らせるようにしています。　呼吸筋の鍛錬等で発語の衰えを少しでリカバーするようにもしています。　それ以外にも細かな部分でいりいろ工夫をしています。


　お役に立てることがあるかどうかわかりませんが、何かご質問があればいつでもどうぞ。