料理はすべて日本料理が準備されていた。「アントン市長、ターニャよくいらっしゃいました」僕は言った。「ご招待していただいて、本当にありがとうございます」アントン市長は礼を言った。料理は寿司と天ぷら、日本そば、刺身に魚料理、肉は松阪牛だった。「娘のターニャは日本へ留学していたのですよ」アントン市長が言った。「そうなんですか。どこの大学ですか？」僕は尋ねた。「東京の外国語大学です」ターニャが答えた。「それじゃ、僕と同じ大学です」その時、宮本少尉が言った。「あら、本当ですか」ターニャはびっくりして言った。「アントン市長、これをターニャに差し上げたいと思います」僕は宝石箱をターニャに渡した。ターニャは箱を開けた。「まあ！」ターニャの顔に驚愕の色が浮かんだ。それはダイヤのネックレスだった。「10カラットの粒選りのダイヤを使ってネックレスを作りました。ロマノフ帝国からの贈り物です。どうか受け取ってください」