南大尉のストレスは、みう記者に電話をかけたことにより一層高まるばかりだった。「なんでミッソーがみう記者と一緒に？」南大尉はみう記者の勤める毎時新聞社に電話をかけた。「防衛省の南大尉です。マッハ部長はいますか？」「ただ今おつなぎいたします。少々お待ちください」交換手の案内があり、しばらくするとマッハ部長が出た。「南大尉、いつも取材にご協力ありがとうございます」「とんでもありませんわ。みう記者に会いたいのですが」「生憎みう記者は瀬戸内海のかもめ島へ行っています」「かもめ島へ？どんな用件ですか？」「例の椿大臣と轟警視庁長官の襲撃事件の調査のためです。かもめ島の指揮官は確か西大佐でしたね。襲撃事件を起こした三人は風魔一族で、西大佐の父親の西少佐の部下だったんです。西少佐は硫黄島の指揮官で、四人は最後までアメリカ軍と戦ったのです」