ミッソー中佐の考えはこうだった。韓国の巡視船なら北朝鮮も日頃見慣れているので、警戒もあまり厳しくなく、領海ぎりぎりまで近づくことが出来るに違いない。日本の漁船や巡視船が近づけば、すぐさま攻撃されるだろう。ミッソー中佐の乗った巡視船は、刻一刻と北朝鮮の領海に近づいていた。「領海を突破したら、すぐに引き返していいぞ。この巡視船はおとりになってもらう」ミッソー中佐は船長に言った。ミッソー中佐はアクアラングのエアー圧力を確認すると、それを装着した。