軒並み、閉店中の店舗の間に、旧市街は広がっているようであった。



実はこの「田舎の宿」も、宿泊先の検討対象であったのですが、バスターミナルから、離れているようだったので、やめました。足元の石畳の道を見て、ここまで引きずってこずにすんでよかった、と思いました。ただ、宿の中を覗き込んだら、雰囲気的にはよさそうでした。



人払いもしていないし、Siestaの最中でもないのに、ひたすらに人気が無い。どうやらここが、旧市街の中心らしいです。



ここがこの町の町長舎のようで、隣には空っぽの警察詰所もありました。



旧市街の中心に、別の教会もあります。



ひとけの無さの割に、修道院がでかく、教会の数もあるというのは・・・・・？やっとここで、謎が解けました。ここがガリシア内陸部を通る、巡礼路の途中だから、ということで、巡礼者が利用できるように、チョロチョロ流れる水道が設置されていました。



この、「ホタテ貝マーク」が、Santiago de Compostelaへと続く巡礼路である、との印となります。巡礼者は早朝通り抜けていったものか、姿は見かけませんでした。

ここは、Verinからバスで１時間の所にある、Allarizという町です。１年前にここをバスで通りかかり、規模にしては、教会がでかすぎると気になっていました。



雨模様の天気で、かつひとけが無く、地図もないまま、宿の場所がわからなくて、ついつい警官にまで聞いたら、つまりこの教会に面した大通りを曲がりこんだ場所でした。とにかく、荷物を置いて、一応簡単な地図をフロントでもらい、出かけてきたのが、この教会でした。しかし、扉は閉まってました。



仕方ないな～、と教会をひとめぐりし、隣の修道院に行った所、「月曜日は宝物蔵は休館日で～す」と出ていました。そぅ、まさかこんな田舎町の休館日については、下調べをしないつけがきました。



それにしてもこの修道院、この町の総人口が収容出来るんではないかと、思いたくなるほどデカいのですが、僧服姿を見かけもしなければ、人間もいなく、しかしなぜこの大規模な建物なんだろう、といった感じです。



仕方がないので、教会と修道院を背にして、旧市街に行く事にしました。

旧市街の中心に戻り、もう一度地図確認。
お城は、3kmばかり離れているようだが、みようによっては近い。




ここが、川からも旧市街のどこからでも、目に入ってきた教会。先程はSiestaだったが、目出度くまた開いたようです。




中を覗いたら、所謂質素すぎる内陣が鎮座ましましていたので、簡素な入り口だけを、写真に撮ってみる。




ここが旧市街の中心の中心。３０－４０年前の洪水の跡の写真が、別の壁にセピア色の思い出としてあったが、先程ぶらついた川が氾濫すると、この中心のお店の軒先まで、水が上がるらしい。



一応、「雑貨屋」らしき店頭に陳列されていた、ここの特産品らしい。これは、小さいグラスに最初の一口はいいんだが、段々といけない感じになってくるリキュールなので、写真のみで失礼。



こんな田舎の八百屋の店先にも、富有柿！と思っていたら、ここ１０年のスペインの農産業の変遷で、より収入が高い、柿の栽培に、オレンジから鞍替えしているそうです。案外、これは１個売りで高いので、いつも見るだけ。

旧市街の散策は、これにてネタがつき、おまけに内陸部で気温が下がっていくので、修理中のバスターミナルを覗き、翌朝どこからバスに乗ればいいのか、入念に確認しまくってから、宿に戻りました。あの肉の量のお蔭で、夕食はパス！




翌朝、念のため宿に「朝食は？」と尋ねると、ドアを出たそこここにあるBarでどうぞ、ときたので、冷えた朝の空気の中、斜め前のBarで食べました。さすがに、国境線に面した所なので、ジャムとバターが、スペイン語とポルトガル語の併記になっていたのには感心しました。

これにて、国境の町Verinは終わり、ガリシアのAllarizへ向かいます。

いや～、この光景好きだな～、と思いつつパチリ！



こちらは、Tamega川。
下流はポルトガル北部へと、流れていきます。



人と自転車用の橋が、上記木製の橋、車用は鉄橋と分けているようです。



ひとけは無い割に、所謂集合住宅はあります。



さて、川も堪能したので、また旧市街へと足を向けました。

数少ない食事処（レストランと名がついている場所が無かった）を、ウロウロとして、"Hay MENU"と店前に書いてあったBarに入った。



店の外も店の中も、ひとけが無い・・・・
内陸部で肉が普通なので、Tintoを頼む。因みに、ここらへんのワインは、Monterreiが産地となるようだ。



ポルトガルからガリシアにかけて、「スープをよく食べる地域」なのだが、内陸部で冷える。こちらは、田舎風Caldo Gallegoで、ガリシアに来ると、必ず食べる一品です。



メインに、Churettonとかあったので、一年前に食べた、美味しかったガリシア牛のステーキを思い出して注文した・・・・値段が不明だが、MENU(定食)にしては、ごってり肉盛りが出てきた・・・・・



よくよく角度を変えて、ポテトの下を見れば、ステーキは続いていた。
おまけに、骨付きなので、非常に苦労して、前足が痛くなってきて、懸命に2/3食べて、降参しました。



もう「本日の食事は、これでおしまいだにゃ！」と思ったので、Cafe soloのみにせず、チーズケーキも頼むと、いかにもまずそうな生クリームをつけてきた。



注意深く生クリームを脇に除け、本日最後の食事を終えた。
因みに、チーズケーキは甘すぎもせず、ふんわり仕上がっていた。

また、雨になってきたが、このまま宿に戻ると、腹ごなしが出来ないので、雨の中、散歩を続行する。

ポルトガルのChavesにバスで到着後、バスターミナルではなかった為、１台だけ客待ちおしゃべり中のタクシーで、ついついスペイン側の国境の町Verinへ、移動してしまいました。このルートを通るのは２度目なのですが、今回は高速道路を通ったので、途中、国境警備でカーブをつけたり、１車線に狭めて、一応国境防衛を心がけているのが見かけられました。



さて、こちらがVerinで、前回はバスターミナルでタクシーを降り、次の目的地へさっさと移動してしまったので、初めてです。



五郎丸ルーティーンっぽいポーズですが、どうやらこの町の中心の像だそうです。



丘の上には、Monterrei城が聳え立ち、そこの隣はParadorなんですが、レンタカーでもないと、出入りが大変不便になるので、遠景の撮影のみで、今回は済ませてしまいました。・・・・というのも、前回この地域で泊まった、Monforte de Lemosのお城にそっくりなんだな～。



ガリシア地方は、ポルトガル北部の丁度真上に位置しています。時差はそれでも１時間、時計の針を進めます。ひとけが無いのですが、雨と雨の合間の晴れなんです。



ひとけが無いせいか、レストランの軒数も少ない・・・・・
おまけに、いつも見て比べ歩く、メニューが少なくて、ウロウロしまくりました。

この町のバスターミナルは、すぐ隣にショッピングモールが併設されているので、部屋で一休みした後、スーパーも覗きがてら、ショッピングモールに出かけた。

ポルトガル料理というのは、ドドーーンと重いもので、実は３日過ごすと飽きてくるのだが、前日のLeitao Asadoで、ドドーーンの食事が億劫で、地元のレストランが、カジュアルに出している、モール内の食事処で、ポルトガルにしては遅めの食事となった。

牛ステーキ、ご飯とポテトの付け合わせだったのだが、どうもご飯はゆでただけのような味で、美味しくなく、どうもイマイチだなぁ、と思いつつもぐもぐと食べた。



デザートもどうもイマイチの内容であったので、珍しくCafe soloのみで、すっきりとした食感でおしまい。



旧市街は、長い長い坂の上にあるし、教会とお城以外の見どころは・・・・？な状態なので、傘要らずで歩けるモール内のお店を覗いたが、総じて日本よりも物価が高く、スーパーで買ったのは、飲み物とヨーグルト程度でした。こちらは、クマつながりで移した店頭です。

さて、Guimarãesはここで終わり、翌朝バスで、Chavesへ向かいました。ここは、スペイン国境まで、20km程度の国境の町となります。ただ、そこのバスの停留所が、バスステーションだと信じていたのですが、きっちりそこまで調べておらず、要塞も見えない、道端に止められたもので、咄嗟に傍に一台だけ客待ちしていたタクシーに駆け寄り、「スペインのVerinのこの宿までお願い」とお願いしてしまったので、常温パッケージされた、プロシュートのハムも買わず、さっさとスペイン側に移動してしまった為、ポルトガル側はここにて終了です。

こちらは行きたかった、オリーブ教会です。旧市街の中心にあるのですが、広場のアーチをくぐった向こう、というのが、なかなかに見つからなかった理由でした。




この初期ロマネスク様式の入り口と、その脇に立っているアーチ型が特徴的で、とにかく、雨の日なので、暗いくらい。



内部は質実剛健で、ポルトガルらしい、キンキラキンではありませんでした。



首を伸ばして、入り口の上部を見ると、ロマネスク様式は、上下二段になっていました。






名前の由来になった、オリーブの木は、アーチ型の下にないようで、雨が上がるんだか、上がらないないんだかの日中は、ひとけも少なく、スペインの観光客もどこぞへ行ってしまいました。

実は地図を見ても、旧市街は、「石畳の道」続きでして、前日のCoimbraで、後ろ足親指の爪部分が痛くなったのが、ぶり返してきたので、一旦、宿に戻ろうことにしました。