＜株式市場＞
午前8時半発表の第3四半期(7-9月)GDP(季節調整済み、年率)速報値は前期比+2%と予想と一致し、個人消費は+2.6%と、予想を若干上回って前期の+2.2%から上昇した。経済指標は予想通りだったが、企業業績はまちまちだったことから、主要指数はほぼ前日終値付近で寄り付いた。午前9時45分発表の10月シカゴ購買部製造業景況指数(季節調整済み)は60.6と、予想された58.0を上回り、前月の60.4から上昇。一方、午前9時55分に発表された10月ミシガン大学消費者信頼感指数(確定値)は67.7と、予想68.0を下回った。これら強弱入り混じった経済指標に加え、来週に控えた中間選挙とFOMC会合における追加緩和策をめぐる不透明感から売り買いが交錯。方向感に乏しい展開となった。ジマー・ホールディングス(ZMH)、メルク(MRK)が3Q決算で売上高が予想に未達で下落するなどヘルスケアが下げの中心になったほか、シェブロン(CVX)、コンソル・エナジー(CNX)は本日寄り前に発表した3Q業績で1株当り利益が予想を下回り、エネルギーも軟調。一方、ポタッシュ・コープ・オブ・サスカチェワン(POT)がBHP(BHP AU)の400億ドルの敵対的買収の代替案を模索して複数の買い手候補と会話を続けていると一部で報じられて上昇。肥料関連のCFインダストリーズ(CF)等が連れ高するなど、素材が上昇を牽引したほか、消費安定、公益などディフェンシブの一角が堅調となった。主要指数は週末を控えて市場参加者の動きが鈍い中、午後に入っても前日終値近辺を小動きに推移。結局ダウ平均は+0.0%、S&P500は-0.0%、ナスダック総合は+0.0%で終了。セクター別では、素材が+0.9%、消費安定が+0.2%。一方、ヘルスケアが-0.5%、金融が-0.2%。個別では、上記ジマー・ホールディングス(ZMH)が-4.0%、メルク(MRK)が-1.7%、シェブロン(CVX)が-2.2%、コンソル・エナジー(CNX)が-4.3%、ポタッシュ・コープ・オブ・サスカチェワン(POT)が+1.8%、CFインダストリーズ(CF)が+2.9%。エスティー・ローダー(EL)は、寄り前に発表した第1四半期(7-9月)決算で1株当り利益が予想を大きく上回ったほか、2011年通期ガイダンスで売上、利益を共に上方修正して+10.5%。