チョコレートの豊かで複雑な香りを詳細に分析すると、桃、キュウリ、はちみつのほか、ポテトチップス、加熱した肉やキャベツ、牛脂、土などの意外な香りが含まれていることが分かった。ドイツのミュンヘン工科大の研究チームが３０日（日本時間）、米化学会の大会で発表した。研究成果は、新しい味や香りのチョコレート製品を開発するのに役立つという。
　チョコレートやココアは、カカオ豆を発酵、乾燥させた後、焙煎（ばいせん）してすりつぶしたカカオマスから作られ、その過程でさまざまな香りが生じる。研究チームは香りの成分の中から、人間の鼻で嗅覚を担う細胞の受容体たんぱく質に結び付きやすい物質を探し、桃やポテトチップスなどの香りを組み合わせてチョコの香りを再現することに成功した。　

［時事通信社］