28日の香港株式市場でハンセン指数は反落。終値は前営業日比0.59％安の18518.67ポイントだった。H株指数は1.50％安の9980.51ポイント。メインボードの売買代金は概算で278億9500万HKドル。

　ハンセン指数は小幅に下落して寄り付いた。上海総合指数が前日に終値として2009年3月以来の安値を付けるなど軟調な本土市場の値動きが嫌気された。きょうの上海総合指数が続落して寄り付くと下げ幅を広げたが、その後は様子見ムードも強く、ハンセン指数は18500ポイント付近でもみ合う展開に終始した。H株指数も反落し、10000ポイントの大台割れ。商いは引き続き低調で、売買代金は半日取引を除けば3年ぶりの低水準に沈んだ。

　個別では、一段の資本増強を強いられるとの観測などが重しとなり、本土系の銀行株が軟調。中でもベネズエラに40億米ドルの融資を実行すると報じられた中国工商銀行（01398）が3.29％安と下げがきつく、ハンセン銘柄の下落率1位。また、23日に大幅高となった中国中煤能源（01898）と中国神華能源（01088）の石炭銘柄はそろって反落した。さらに直近の住宅販売の低迷を反映し、本土系の不動産銘柄もさえない。中国海外発展（00688）が2.95％安、華潤置地（01109）が2.73％安。一方、信和置業（00083）、恒基兆業地産（00012）、新鴻基地産（00016）など香港系デベロッパーの一角が逆行高。底堅い米景気を背景にリー＆フン（00494）が2％超上げ、ハンセン銘柄の値上がり率1位となった。石油供給設備の建設で浙江省政府と合意したペトロチャイナ（00857）は2.00％高。

　H株では、鉄道部による来年の鉄道整備投資が一段と縮小することが引き続き売り材料となり、中国中鉄（00390）が8.49％安、中国鉄建（01186）が5.37％安で指数構成銘柄の下落率1－2位。一方、エバーグリーン・ラインとの提携を発表したチャイナ・コスコ（01919）が買われている。H株以外では、製品から基準値を大幅に上回る発がん性物質が検出された中国蒙牛乳業（02319）が23.95％の急落。


提供元：株式会社T&Cフィナンシャルリサーチ