読売新聞 3月24日(日)21時14分配信

【ブリュッセル＝工藤武人、ニコシア＝三井美奈】金融危機に陥っているキプロスのアナスタシアデス大統領は２４日、欧州連合（ＥＵ）ユーロ圏諸国との金融支援をめぐる交渉のため、ブリュッセル入りし、ファンロンパイ欧州理事会常任議長（ＥＵ大統領）らと会談した。

キプロス支援を主要議題とする同日夜（日本時間２５日未明）からのユーロ圏財務相会合を前に、焦点となっている銀行預金への課税法案などを説明したとみられる。

地元報道によると、キプロス当局は２４日未明までの協議で、〈１〉最大手キプロス銀行の１０万ユーロ（約１２３０万円）以上の預金に２０％課税〈２〉第２位の国民銀行は分割し、１０万ユーロ以上の預金は不良債権処理の機関に移管〈３〉その他の銀行の１０万ユーロ以上の預金には４％課税――との財源確保の案をまとめた。だが、ユーロ圏との合意には至っておらず、調整を続けている議会の支持を得られるかどうかも不明という。