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  • from: eriyaさん

    2013年07月21日 08時17分43秒

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    俺の株式会社

    Business Journal 7月20日(土)6時51分配信

    「俺のフレンチ」「俺のイタリアン」を運営する俺の株式会社の最新店舗「俺のやきとり 銀座9丁目」が、7月12日、東京・銀座に開店した。

    「俺の」シリーズの業態は出現してまだ2年だが、早くもお店の前に長蛇の列ができる圧倒的な集客力を誇っている。ビジネスモデル的にいえば、ミシュランの星つきの高級店で活躍してきた料理人を起用し、「原価をじゃぶじゃぶ使ってください」と坂本孝社長自らが指示を出す通り最高級の食材を惜しげもなく使い、それを驚愕の低価格で提供するというのが「俺の」シリーズのビジネスコンセプトである。

     にもかかわらず事業として成立している理由は、高回転率にある。店内は基本立ち飲み形式で、顧客の回転は着席型のレストランよりも早い。しかも、驚愕の料理が驚愕の価格で供せられるという噂が噂を呼び、お店の前に行列が途切れることがないから、この種の業態としては異例の1日3.5回転という高回転が達成できる。結果、常識的な原価率は30%程度という飲食業界のセオリーを破って、60%台まで原価率が上がっても利益が生まれるという型破りのビジネスモデルが成立している。

     さてこの「俺の株式会社」のビジネス展開にはもうひとつ、経営学の基本に忠実な、ある方針が採用されている。経営学的にいえば、同社はウォルマートやスターバックスと同じ戦略を用いていることになる。

     それが「ドミナント戦略」という理論である。

     実は「俺のやきとり」の出店で、俺の株式会社の運営する店舗は、銀座8丁目近辺に合計8店舗が勢ぞろいすることになった。いつの間にか銀座8丁目は「俺の」シリーズだらけ、行列だらけになっている。

     これがドミナント戦略だ。ある地域で圧倒的な存在感=ドミナンス(圧倒性)を確立したら、次の地域へと侵攻していく。どの地域でドミナンスを狙うのがいいのかは、業態によってやり方が異なる。郊外店として発展するウォルマートの場合は、郡単位でドミナンスを確立しながらアメリカ全土に広がっていった。スターバックスは都市単位。シアトルでドミナンスを確立すると、次はシカゴ、さらにはバンクーバーと侵攻を広げていく。

    ●街単位でのドミナント戦略の優位点

     そして俺の株式会社の場合は、どうやら街単位でドミナンスを確立していく様子なのである。なぜ街単位がいいのか? 街単位でのドミナント戦略を採用すると、競争上優位になることが3つある。

     ・広告効果がよくなる
     ・出店効率がよくなる
     ・採用効率がよくなる

     これらの点は、スタバを考えるとわかりやすい。スタバは日本でも1000店舗まで増えてきたのだが、結果として近所にスタバが何店舗もあるから、わざわざ広告しなくても、お店の看板だけで十分なブランド広告効果が得られるようになる。

     スタバに押されて一等地の喫茶店が閉店すると、不動産屋は真っ先にスタバに「テナントが空きましたが、出店しませんか?」と声をかけるようになる。集客力のあるテナントは不動産価値を上げるため、賃貸料も優位に交渉ができるようになる。そして同じ地域に何店舗もあれば、アルバイトの配置もやりやすい。

    「俺の」シリーズの場合、銀座に合計8店舗、「俺の」ブランドの店舗だけでも「俺のフレンチ」「俺のイタリアン」「俺の割烹」「俺のやきとり」と6店舗が狭い地域に集中している。そのすべてに行列ができるという意味で広告効果も絶大なのだが、実は立地面でも銀座8丁目からドミナント戦略をスタートするというのは理にかなっている。なぜかというと、実は5年前にリクルートの本社が銀座8丁目から丸の内に移転したことが関係してくる。

     日本で"一番元気な"営業部隊を抱えて、アフターファイブの遊び方にかけてはどの大企業にも負けないというリクルートが移転した結果、実は銀座8丁目界隈の飲食店の経営に、結構な影響が出てしまっているのだ。なんらかの起爆剤が欲しい銀座の街と、銀座を大人の遊び場として復活させたいという俺の株式会社の坂本社長のコンセプトが、ここで一致することになる。

     銀座に集中する店舗のうち、後から出店した4店舗では驚愕の低価格料理に加えて、ジャズの生演奏の設備が置かれ、毎晩、「俺の銀座ジャズ倶楽部」のメンバーによるライブが行われる。それもミュージックチャージは300円という低価格でだ。

     ここでもドミナント戦略の意味が出てくる。4店舗の立地が近いので、場合によってはミュージシャンの掛け持ちが可能になるわけだ。そう考えれば、ミュージックチャージが割安に設定できることも納得できる。そして、銀座の夜がまた楽しくなるという好循環が起きるようになる。もちろんソムリエやギャルソンといったホールスタッフの採用や配置転換、ヘルプでの人材の融通も、地域にお店が密集していればやりやすくなる。

    ●行列も経営資源として有効活用?

     さらに言えば、行列をつくる顧客にも、ドミナント戦略はメリットがあるのだ。この地域で最も人気が高い「俺のフレンチGINZA」の予約は毎月1日午前10時に始まるのだが、電話が殺到し、なかなかつながらないため、最近では店舗に直接出向いて予約を取る人が増えている。

     知人がその情報をもとに1日の午前中に予約を取りに銀座に行ったところ、なんとお店の前にはすでに40名ほどの行列が、予約を取るためだけの目的でできていたそうだ。その行列に並ぶ時間はない。ところがほかにも銀座には「俺のフレンチ」があることを知っていた彼は、その足でそちらの店舗に向かうことで、無事予約が取れたという。

     お店が混んでいれば、そこに来た顧客は他店に流れてしまう。しかしドミナント戦略なら、系列の別のお店に顧客を案内することができるようになる。つまり、行列も経営資源として有効活用できるのである。

     ちなみに「俺のやきとり 銀座9丁目」開店のレセプションでは、坂本社長より今後の出店計画が披露された。次は青山、六本木そして赤坂に出店するらしい。ということは私の読みでは、銀座でのドミナント戦略が一段落した後は、東京メトロの銀座線・日比谷線沿線でのドミナント戦略に移行する......といえそうだ。

     つまり銀座-新橋-赤坂見附-表参道というラインと、銀座-神谷町-六本木-恵比寿というラインの2つの線でドミナンスが形成されていく。本社も銀座に移転したので、この線で拡げる店舗戦略は、経営効率もいいはずだ。

     このようにドミナント戦略の実例としても面白いだが、「俺の」シリーズのお店が増えていくというのは、一グルメの立場としては非常にうれしいことである。

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