10月12日（土）8時46分配信 モーニングスター

　三菱マテリアル <5711> をマークしたい。同社の１４年３月期第１四半期（１３年４－６月）の連結決算は、売上高３５９１億３０００万円（前年同期比１６．０％増）、営業利益１７０億２００万円（同５０．９％増）、純利益１７７億３４００万円（同３．３倍）だった。同期間では、セメント事業が売上高４２３億円（同１３．５％増）となり、営業利益が３３億円（同２．５倍）に急増した。復興需要や首都圏における道路工事関連の需要がけん引した。太平洋セメントは８日に、セメント販売量の増加などから１３年９月中間期の業績予想を上方修正している。第１四半期に好調な売上となっていただけに、同社にも修正の期待がかかる。また、１４年４月からの消費税の増税が決定し、増税前の駆け込み需要も期待される。

　１３年９月中間期（４－９月）の業績予想は、売上高７１００億円（同１１．７％増）、営業利益３１０億円（同１７．１％増）、純利益２５０億円（同５３．６％増）を見込んでいる。第１四半期での中間期予想に対する進ちょく率は、営業利益で５４．８％、純利益で７１．０％となっている。セメント市況が好調に推移するなか、業績前提となり為替レートは１ドル＝９５円、１ユーロ＝１２５円としている。足元ではやや円高の傾向にあるものの、想定レートよりも円安となっていることから、円安効果が発揮される可能性もありそう。

　株価は９月２０日に年初来高値４３０円を付けたあと、軟調な展開が続いている。足元で８日に３６３円まで調整し、下げ止まりの動きをみせている。日経平均株価の週足チャートでは、一時２６週線を割り込む場面がみられたが、同社のチャートでは同線を上回り、底堅い動きを示している。ＰＢＲは１倍台にあり、割高感はない。

提供：モーニングスター社