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from: eriyaさん
2014/10/22 05:41:33
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円の実質実効為替レート
更新日時: 2014/10/21 07:19 JST
10月21日(ブルームバーグ):三菱UFJモルガン・スタンレー証券の植野大作チーフ為替ストラテジストは、歴史的な貿易赤字を背景とした輸入企業の外貨買い・円売り需要が円の実質実効レートを一段と押し下げる可能性があるとみる。
今日のチャートは日本の貿易収支と、日本銀行が毎月発表している円の実質実効為替レートの推移を示している。円は実質実効ベースで9月に74.81と、1982年10月以来の水準に低下。日本の貿易収支は東日本大震災後の原発稼働停止により、エネルギー輸入が拡大する一方で、国内製造業の海外移転を背景とした輸出の伸び悩みが影響し、8月まで26カ月連続で赤字に陥っている。
植野氏は、「過去には実質実効レートが大幅に円安になると、日本の輸出が伸びていたが、今はなかなか伸びない」と指摘。これだけ円安になっているのに、貿易赤字が減らないというのは、「かつてない構造変化が起きている」と説明した。
その上で、「需給的には輸入企業による円売り・外貨買いが全然ストップしないということになる」とし、「ここから目立って貿易赤字が減ってこない限り、歴史的にまだ見たことがないレベルまで円が実質実効ベースで下がる可能性もある」と言う。
円の実質実効為替レートは、日本が貿易相手にしている主な59カ国・地域の44通貨に対する為替相場を、通関輸出金額ウエートで加重平均した上で、貿易相手国との物価格差を考慮して計算されており、一般に円の実力を示す指標の一つとされている。
植野氏は、実質実効為替レートは、市場で「超円安の目安」といわれる80ポイントを割るような状況がずっと定着していると指摘。円が変動相場制に移行した70年代以降「過去40年余りの歴史の中で、輸入企業の外貨買い、ドル買いのパワーというのは一番強くなっている」と付け加えた。
円は対ドルで今月1日に一時1ドル=110円09銭と、2008年8月以来の安値を更新。ブルームバーグの購買力平価分析(消費者物価ベース)によると、円は対ドルで「適正レート」を20%下回り、10通貨の中で最も割安となっている。
記事に関する記者への問い合わせ先:東京 三浦和美 kmiura1@bloomberg.net;東京 Kevin Buckland kbuckland1@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Garfield Reynolds greynolds1@bloomberg.net崎浜秀磨, 山中英典,青木勝
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