今年は、空海の高野山開山１２００年です。

天皇から高野山を下賜されてからですが、同じく比叡山と今の高野山を比べてみると、一目瞭然です。

比叡山は寺院だけで、ひっそりと、いかにも修行の場ですが、高野山は街として、人が住み、かつては和歌山県で唯一の私立大学・高野山大学があり、商店や飲食店がある観光地でもあります。

寺は旅館と言うべき宿坊をしていて、寺の坊主の息子は外車のスポーツカーを乗りまわしていると、言われたものでした。

これは、極端な例えでですが、ここに比叡山と高野山の違いが見え、最澄と空海の思想の違いを見ることが出来ると思います。

最澄は修行の人、空海は現実を肯定しながらも即身成仏を唱える人と、無理やりひとくくりにしても、比叡山と高野山の今日の違いがうなづけるのではないでしょうか。

私は、比叡山も好きですが、活気に満ちる、今の時期は新緑に満ちる高野山の方に引かれます。