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from: 生成門さん
2015/01/15 11:13:54
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細胞性粘菌の生き残りの戦略は螺旋にある。狩りにいくぞと誰かが叫ぶ。狩人が集まる。そして狩りにいく。その呼び方集まり方が螺旋である。
これまで粘菌と言ってきたが正確には真正粘菌(変形菌)と区別して細胞性粘菌ということにとする。その大きな違いはアメーバ状にうにょうにょ状態になったとき、裸の原形質の中に核がたくさんある状態になるのが真性粘菌、ひとつの細胞の構造はそのままで細胞がたくさん集まった状態になるのが細胞性粘菌である。
詳しくはこちら。
http://ja.wikipedia.org/wiki/細胞性粘菌
細菌を餌にする単細胞を維持する粘々したアメーバだから細胞性の粘菌なのである。問題はこの細胞性粘菌が螺旋運動することである。
集って変身 細胞性粘菌
http://www2.nhk.or.jp/school/movie/bangumi.cgi?das_id=D0005100137_00000
この動画は細胞性粘菌が子実体から飛び出してきて動き廻り、バクテリアを食べるとこらから始まる。バクテリアがなくなると飢餓状態になるので一斉に集合してアメーバ状になり餌場に向かって移動する。そこで子実体を作り最初から繰り返す。しかし、この動画では螺旋運動は見えてこない。螺旋が関係するのは飢餓状態となって集合する時である。螺旋状にシグナルを発して呼び寄せて、螺旋状に集まるのである。
その様子はこちらが分かり易い。
粘菌の「集まれ!」の合図への応答にはダイオードのような整流作用が働いている
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20141106/index.html
中心に向って螺旋状に渦を巻いているのが分かるだろう。これは呼び寄せる信号が螺旋状に発せられるからその方向に沿って集まるのである。
螺旋の様子はこちらにもある。
http://www.fbs.osaka-u.ac.jp/labs/skondo/saibokogaku/nenkin.html
確かに集合するときは螺旋状に集まっている。細胞性粘菌の特徴は飢餓状態になると、シグナル分子の一つであるcAMPをパルス的に放出することにある。粘菌の細胞膜にはcAMPに対する受容体があり、一つの細胞がcAMPを出せば、それが周囲の粘菌を刺激してそれらにもcAMPを放出させる。また、一度cAMPを放出した粘菌は、その後しばらく休みに入る。これによって波状的=パルス的に放出されるのである。パルス的波とは離散的な波である。これだけでは螺旋波とは言えないが、少なくも波が持続することは言える。
細胞性粘菌のもう一つの特徴は細胞間を波のように伝播する誘引物質cAMPを合図に集まるということである。この当たりは餌がなくなったから「やばいぞ」と感じた細胞が「この指とまれ」という合図を送るのである。こうしてどんどん仲間が集合してくるというわけである。
ところで向かってくる波に反応するのだから去っていく波にも反応してもおかしくないだろう。つまり、元居た場所へ戻っていってしまう細胞がいてもおかしくない。もし、そうなると波にはならない。だから現実にはそうはならない。それを避ける仕組み(ルール)があるのである。サッカーのウエーブも一方向しか進まない。粘菌の振る舞いはこれに似ているところであるのである。そのルールは進め・休めのルールである。
こうした性質を理解としてもまだ、螺旋運動するメカニズムを理解したことにならない。そこで着目したいのがその信号(パルス)の出し方と集まり方である。-
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