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恋愛小説発表会〜時にはノンジャンルで〜

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  • from: エリスさん

    2008年04月15日 19時08分14秒

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    家計が火の車

     先日、うちの子猫がもらわれて行った。
     そうしたらその夕方、私が台所で家事をこなしていると、母猫の姫が私の足元に来て、じぃ〜っと私を見上げたまま、黙っていた。
     その時間の長いこと。
     たまらず私は身を屈めて、姫に言った。

     「なァに? どうしたの? ヒメ姫」

     ジーッ(と見つめ)、クルッ(と振り向き)、スタスタ……(と立ち去る)

     「ヒ〜メ〜! 黙ってると恐いよォ〜!」

     察するに、じぃ〜っと見上げていたときは、
     「お姉様、私の子が一人足りませんの。どこへやってしまいましたの?」
     「私と公太の愛の結晶ですのよ。それを、私に断りもなく余所にあげてしまうなんて、ひどいですわ」
     と、無言の抗議をし、
     立ち去った時は、
     「所詮、私はお姉様に拾われた身。否やは申せませんわ」
     と、諦めたと言ったところか。

     だって仕方ないのよ、姫。確かに生後二ヵ月で里子にだすのは早いかな、とは思ったけど、里親さんが早く欲しがってたし、


     今月の生活費、残り6千円なのよ!
     (給料日まで、あと10日)


     子猫用の猫缶って、高いのよ! 特売はないの!
     しかも、先月からトイレ砂の消費量が、いつもの三倍ぐらいだから、買い足すのが大変なの!

     だから涙を飲んで、まだ早いけど、一匹里子に出すことにしたの。姫には悪いけど、生活のためなのよ。

     この分だと、今月はお父さんに援助してもらわないと。

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