カラヴァッジョの没後４００年を機に行われた古文書調査によって、カラヴァッジョのローマ到着が１５９６年３月頃と推定されるようになりました。
カラヴァッジョがロンバルディア地方にいた最後の記録は１５９２年７月に遡ります。
１５９２年７月から１５９６年３月頃までの３年半余の間がカラヴァッジョの空白期間となりますが、その間、カラヴァッジョは何をしていたのか？
１６０６年５月２８日日曜日、カラヴァッジョはラヌッチョ・トマッソーニを殺してしまい、ローマから逃亡します。その事件で、ラヌッチョの味方をしたのが、ラヌッチョの兄ジョヴァン・フランチェスコ・トマッソーニとラヌッチョの妻の兄弟二人でした。カラヴァッジョの見方をしたのが、ペトローニオ・トッパ隊長、ペトローニオの兵隊仲間パオロ・アルダート（疑われたが否認）とカラヴァッジョの友人オノリオ・ロンギでした。
ジョヴァン・フランチェスコ・トマッソーニ、ペトローニオ・トッパ、そしてパオロ・アルダートはハンガリー戦争に傭兵として参加した事実があるのです。
相当調べたのですが、ペトローニオ隊長が重傷を負うほどカラヴァッジョの味方をした理由が分かりません。
証拠となる文献が全くないのですが、カラヴァッジョハンガリー戦争に傭兵として参加したのではないか、と思います。