「マネー・ボール」　マイケル・ルイス　ランダムハウス講談社

ちょっと、箸休めのつもりで借りてきましたが、一気に完読。
面白かった！競馬の「スピード・インデックス」を読んだ時と同様の驚きでした。

アメリカメジャーリーグで、資金難のチームを
どうやって立て直したかと言うドキュメントです。
個人的にも「オークランド・アスレチックス」は大好きだったんですが、
しょっちゅうベテラン選手をトレードに出す事で有名なチームでした。
この本を読んで、そのポリシーに納得できました。すごい！

大金使ってボロ負けしているどこぞのチームのフロント陣にも
読ませてあげたいわ。

ウンチク好き、統計好き、データオタクの方は必見！
野球の見方がかなり変りますよ。

エッセー二冊並行しながら読んでまーす　エッセーだからﾎﾝﾄ、著者の考えがわかります　　皆さんの話聞いてると今まで全く縁のなかった推理小説なんかも読んでみたくなったよん！

内田康夫の「浅見光彦」シリーズ上下終わりました。
連れ合いが九州の出なので長崎の軍艦島を思い出してです。

内田康夫はデビュー作から読んでいますが、矢っ張り最初の
頃の一気呵成に読み進むという感じは無くなりました。
作家の癖が解るせいか犯人やストーリーがこうなんじゃ無いかしらと思うと殆どが外れなくて、
西村京太郎が第一の殺人が起こった時点で、先が解るのと
同じです、
その点新しい作家さんのは読めないから楽しい。

今手元には内田幹樹「拒絶空港」
篠田真由美　「聖女の塔」　広川純　「一応の推定」があります

完読しましたよ。
結構おもしろかったです。
内容的にはすごく単純なんですが、
遺伝子のこととか、とっても調べていて納得しました。
登場人物も少なく、読み進むのには楽でした。

それにしても、父の心の広さには感動さえ感じました。
でも、実際のところそんな男性はいないに等しいでしょうけどね。
主人公の兄の風貌も表現してほしかったかな？
だって、美人のお母さんとステキな父の子供なんで
きっと、弟に負けずしていい男だと思うけどなぁ。

遺伝子のことは、よく調べてますよね。
勉強になりました。
では、

「終末のフール」　伊坂幸太郎　集英社

で、ぷうちゃん読了の「重力ピエロ」同様、これも伊坂作品。

厚さもないし、あっさり終ると思っていたら、
なかなかページが進まない。(^^;;;　ペケかな？一応は完読しましたけど。

小惑星が地球に衝突すると言うニュースが流れて、
自暴自棄になる人々と、何とか生きていこうと言う人々の物語。

今一つのめり込めなかったのは、
仮に、今、本当に「何年後かに小惑星が衝突して、人類が滅びる」と言われても、
多分、日本では暴動や、略奪は起きないんじゃないかと感じるからです。
なんか、リアリティに欠けてしまって…
荒唐無稽話は大好きですが、やっぱりそこには
「これって、どこまで本当なの？」って言う、スリリングな面がないとね…

伊坂幸太郎作品で外したのは初めてです。
（と、言っても、伊坂さんのこれが最高！って思える作品もないです（笑）
「チルドレン」も「砂漠」も、十分、暇つぶしになりました。

中古本屋でほんを探していたら、父のお気に入りの作家
笹沢　佐保さんの本が目にとまり
題名を見てびっくり！
『そんな恋ならやめなさい』だったんです。
まさか！と思い手にとって買ってしまいました。
笹沢さんと言えば推理いっぺんとうなはずなんですよね。

読んでまたびっくり！でした。
男の目から見たものなので、ふ〜ん。って感じでした。
笹沢さんは浮気もいっぱいして、とっても
恋愛に対して素直に書いてました。
大人を感じましたね。

それにしても、笹沢さんの顔を知ってる人いますか？
私はファンではないし、特別　本を読んでるわけではないけど
父の書棚には笹沢さんの名前が多いので
少し気になり読んでみました。
父はきっと、そんな素顔は知らないでしょうね。

「ミーナの行進」　小川洋子　中央公論新社

完読。やはり、小川洋子さんのものはすんなりと入ります。

家庭の事情から、伯父の家に居候する事になった朋子と、
従姉妹のミーナとの生活を、優しい言葉で綴った秀作でした。

中でも、素晴らしいのは装丁と挿画。
こんなに素晴らしい挿画付きの小説は初めです。
かねてから、小説に挿画があればと、強く思っていました。
イメージの広がりが桁違いでした。

目から入る情報、見た目の印象は、やはり強いですね。
マンガではなくて、絵付きの小説、目指してみようかな？（笑）
取りあえず、この本は身近に置いておきたいので
近い内に購入しようと思っています。

昨日は本の返却日だったから自転車漕いで（運動の為）図書館へ！　題の倉本さんの【富良野風話】と【この国のアルバム】まだ少ししか読んでいないため感想は後日！

「国家の品格」　藤原正彦　新潮社

予約を入れて、ずっと待たされた割にはあっさりと完読。
内容も、あっさり。すごく楽しみにしていましたが、期待外れでした。

新人類と呼ばれた人達以降の人には新鮮かも知れませんが、
私たちの年代の人間にとっては、
あまりにも当たり前の事が書かれているだけ。

話はそれますが、
世界的に「ＭＯＴＴＡＩＮＡＩ」などと取り上げられても、
弁当の蓋についたご飯からきれいに食べる事に
何も疑問とか恥じらいを感じる訳もなく、
極々普通に実践している年代には、
武士道精神を説かれても何ら感慨深いところはありませんでした。

新書としてなら「人は見た目が９割」の方が断然面白かったです。

「蒼穹の昂」（そうきゅうのすばる）　浅田次郎　講談社

文庫版、４冊読了。いや〜、これは面白かったです。
以前から、読書好きを自称する複数の方から勧められてはいました。

図書館にもあって、何度も手を伸ばしかけた作品でしたが、
とにかく私は、大の古典嫌い、歴史嫌い！
高校時代、古典のテストでは100点満点中４点。
○×問題２個しか合ってなかったと言うほど苦手です。
おまけに、授業中居眠りしていて、つまみ出されて、
古典の先生をぶっ飛ばしそうになった事も…(^^;

そういう質ですから、
映画「ハリ・ポタ」も「ロード・オブ・リング」も２作目以降は観ていません。
中世史も大嫌い！（笑）


で、この作品は、冒頭部分などはまさに漢文そのもの。
毎度「やっぱり無理！」と思って控えていました。
４巻に分割された文庫版なら１巻目で挫折しても傷は浅い？と考えて、
借りてみたんですけれど…いや、これが面白い。
一気に続編を借りてきて、ほぼ一週間で４巻完読です。

清朝の頃の中国のお話です。
自分の生きる道は自分で切り開いていくと言う話ですね。

馬の糞を拾い、乾燥して燃料として売って極限の状態で生きていた少年が、
幾多の試練を乗り越え、最後は清朝宮廷皇后に仕える大総管太監にまで出世する。
映画「ラスト・エンペラー」の一世代前のお話と言えばいいでしょうか？

熟語、単語をすべて、理解しながら読もうとしても、まず無理ですね。
もう、チンプンカンプンです。ただただ流れを追っていくだけでいい。
それは、いわゆる「水戸黄門」の世界で、
「そうそう」「よし、いいぞ！」「出た〜！」「よくやった！」てな感じ。

しかし、どうやって書いたのか？もう、驚嘆。
そして、これはどこまでがドキュメンタリーなんだろう？
第78章なんかは、素っ頓狂な声を上げてしまいました。

みなさん、最初の５ページを乗り切って（笑）
ぜひ感想を聞かせてください。

とにかく、私からは、絶対にお勧めします。