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from: 一久さん

2006年04月21日 22時42分34秒

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リヴァイアサン 読了

【リヴァイアサン読了】「リヴァイアサン」(ホッブス)を読み終えました。「万人の万人に対する戦争状態」という有名な言葉は、もし国家(コモンウエルス)がな

【リヴァイアサン 読了】

 「リヴァイアサン」(ホッブス)を読み終えました。


 「万人の万人に対する戦争状態」という有名な言葉は、もし国家(コモンウエルス)がなかったならば、各人が我欲のままに行動して、収拾のつかない状態になるという意味であり、いわば、原始状態のことであるようだ。

 そこで、国家成立後は、国家の主権者にのみ暴力を行使する(対外的にも国内的にも)権限を残し、一般構成員はそれに従う義務を負う。その見返りとして、国家からの保護を得て、たとえば理不尽な隣人からの横暴を排除してもらうことができる。

 ここまでは、我々にも簡単に理解できる。が、ホッブスと現代日本に住む我々との考えの違いは、ここから先にある。ホッブスは、為政者に逆らったり、彼を批判したりしてはいけないというのだ。そんなことをすれば「万人の万人に対する戦争状態」に戻ってしまうのだ、とホッブスはいう。

 だが、我々現代に住む日本人は、そうは思っていない。むしろ、為政者を批判し環視することによってこそ、彼等の横暴を抑えることができるのであるし、政権交代可能な野党を持つことによってこそ、よりよい政府を育てることができると信じている。

 この違いは、単にホッブスが時代後れになったから生じているのではない。ホッブスのいうコモンウェルスと、我々の住む日本国とでは、国家としてのな成熟度が違うことに原因があるように思う。

 たとえば、イラクの今を見るとき、我々の常識よりもホッブスの意見のほうが、むしろ適合するのではないだろうか。イラクにおいては、政権交代可能な政党を持つことよりも、国民が服従する政府を作ることのほうが有意義であるように思える。まさにそれが出来ていないからこそ、あのような「万人の万人に対する戦争状態」にあるのだとホッブスなら言うであろう。サダム・フセインのほうが、国民に反抗を許さなかったぶんだけ、政治を良く理解していたのだ、と。

 なぜこうも違うのだろうか。

 日本や英米において、野党やマスコミや国民一般のする為政者批判というものは、単に為政者を批判しているのであって、国家そのものを否定するものではないからだと思われる。それがなにより証拠には、日本において選挙をボイコットする大政党は存在しない。選挙という国家行事を通じて、国民は政府に服従しているのである。選挙によって誕生する新たな政府に対する服従という前提条件の上に、言論の自由も、為政者への批判も成立している。選挙に負けた側が、暴力に訴えて反逆することなど有り得ないのだ。

 「主権者」という言葉の使い方が、このことを暗喩的に表現している。日本国憲法の主権者は国民であるが、ホッブスの著書における主権者は共和制の場合でも国民ではなく、国民に選ばれた者、いまの日本で言えば「国会議員」であり、内閣であり政府与党である。為政者が主権者である、というのがホッブスの世界観である。

 日本においては、国民が主権者としての国民に反逆することは有り得ない。「主権者としての国民の意志」とは、唯一、選挙による投票結果である。これに公然と反対し、選挙によって誕生した新議会を認めない、などという人は、日本にはいないだろう。つまり、日本人は主権者(国民)に完全に服従しているということなのである。

 対して、イラクでも、その他の途上国においても、選挙そのもののボイコットや、選挙結果の無効を訴える勢力は少なくない。彼らは「主権者たる国民」に服従していない。為政者を主権者だと勘違いし、その為政者が気に入らないと武力を以て反抗しようとする。このような国家においては、ホッブス流に、反抗する勢力をすべて武力鎮圧し、為政者を批判することを許さない政策こそがより適切であると言わねばなるまい。

 前々回のアメリカ大統領選挙は、誰が見ても集計結果に疑問が残るものであった。ブッシュが本当に勝ったのかと問われれば、誰もが自身を持って「そうだ」とは言えないだろう。だが、それにも関わらず、アメリカで民主党が暴動を起こすことなどはなかった。第二次南北戦争などはおこらなかった。アメリカ人が選挙結果という「主権者たる国民の意志」に服従しているからだ。

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from: S1さん

2006年06月10日 21時07分27秒

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「ちゃんと読んでくれよ」
天皇制が今みたいな制度だから廃止すべきだって
言ってるんだよ。
国民の中から国民の手で選ぶなら、もはや「天皇
制」とはいわないのじゃないか。他国の例でいえ
ば「大統領制」とか「首相公選制」とか、あるい
は全然別の呼称でもいい。

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