【大差がありすぎる党内民主主義】

　自民党と民主党との間に、政策的な隔たりがあるのかないのか
　正直言ってよく分からないけれど、党内民主主義の実現度にお
　いては、相当な格差があることは分かる。

　政党内民主主義をだれだけ達成できているか、という基準を第
　一にして投票するのが民主主義の選挙というもの。

　（マスコミを含めて、誰も言ってないけどねぇ・・・）

　政党内に民主主義がありさえすれば、それを通じて選挙時以外
　でも国民の声を聞き、かつ、それに迎合しない運営を期待でき
　るから。

　で、困ったことに、民主党の政党内民主主義は、自民党に比べ
　てさえ、まったく足元にも及ばない。

　そもそも、党首選挙を行えなかったという時点ですでに失格で
　あるし、今回の事件に際しても、討論より結束を優先させると
　いうのであるから、開いた口がふさがらない。

　政権交代したいのであれば、まず、党内民主主義を確立せよ。
　汝らいまだ天命を知らず。

【すぐには終わらないですよ、確かに】

　そんな民主党が政権を取ったとしても、確かに、日本の民主主
　義が即時終了する訳ではないでしょうね。

　なぜならば、彼ら自身が政党内民主主義の必要性を理解しては
　いないから。

　今の民主党が政権を取れば、事実上、日本は民主主義国家でな
　くなるのだが、民主党首脳自信がそのことを理解していないの
　で、いままで通り、その次の選挙もしてくれるでしょう。

　ただし、自民党政権よりもマシになることはないでしょうけど。
　例えば、首相秘書の汚職疑惑を検察が捜査することに対して有
　形無形の圧力をかけるんでしょうなぁ・・・今の党内対応を見
　れば、そうすると考えざるを得ない。

　官僚に対してしがらみがないかもしれないが、労組に対しては
　あるのでは？

　ヒットラー以前にも、ナチス同様の方法で政権を得、非合法的
　な選挙をした政権はあった。違っていたのは、ヒットラーは自
　分達の政権の意味を理解していて、それを徹底したという点。

　幸いにして、民主党はそれに気づいてはいまい。だから、すぐ
　に日本の民主主義が終わることはない。ただ、民主党の恣意が
　まかり通るだけのことだ。

【史記列伝より】

　魏の宰相が臨終に際して王に言った。

　我が家に居候している商鞅という若者を私の後継宰相にすれば
　魏の興隆まちがいなし。

　ただし、もし王が彼を用いる気がなければ、必ず殺すべし。他
　国に行けば、他国を興すがゆえに。

　王が帰ったあと、宰相は商鞅に言った。

　お役目の手前、そう言ったものの、やはりお主を殺すのは惜しい。
王はお前を用いる様子ではなかったから、今のうちに逃げよ。

　すると商鞅は言った。

　私を用いようとしなかったのならば、殺す価値もない、と王は思
　ったはず。心配無用です。

　宰相の葬儀を終えてから、商鞅は秦の国に行き、法治主義による
　国を作った。始皇帝による天下統一の基礎は、このとき作られた
　のである。