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  • from: 窓の雪さん

    2009年06月24日 10時11分08秒

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    堂場瞬一 「破弾」

    「雪虫」に続く鳴沢了シリーズの第二作。新潟県警を辞職した鳴沢了は警視庁に再就職するが、コネによる採用の噂とともに僻地(?)である都下多摩市に配属される。仕事も回されず、資料室で資料漁りの日々を過ごしていた了に舞い込んできた事件はホームレスに対する傷害事件だった。被害者は行方不明。コンビを組む相棒は了と同様、周囲から阻害されていた女性刑事冴だった。
    ========================
    えぇ!?という驚きがあった。
    アムロ・レイか、碇シンジか?
    そう思わせるような、敏腕刑事である主人公の持つ弱さが見えた。
    主人公・了はシリーズの1作目で深く傷ついた。2作目でもまたたいへんな思いをすることになる。こんなペースでシリーズが続くのか?と心配してしまった。

    それほど刑事モノを読み込んでいる訳ではないが、刑事の人間性としてはクール、タフガイ、理知的、といったタイプが真っ先にイメージされる。了もまたそうした要素を持ち合わせている。事件に対して真摯に取り組み、自らの努力の中から結果を出して行こうとする。でも、前作で負った心の傷のためか、悩みを抱えたまま生きている。それがある一瞬、彼に驚くべき行動を取らせた。

    同僚の冴もまた署で阻害されている。彼女は以前の事件で犯人を射殺し、そのことから危険人物との評価を得ていた。

    この周囲から阻害された二人が互いに反発しあい、かつ惹かれていく展開もまた楽しい。冴は生き生きと描かれており、とても魅力的だ。

    前作同様に面白かった。手がかりがほとんどない状況から真実に近づいて行く流れは見事だ。筋立てに若干不自然さを感じる部分が無いではないが、読んで良かったと思う。

    通勤電車の中などで細切れに読む習慣だと、どうしても細部、特に重要な伏線を忘れたり見落としていたりすることがあり、後からそれを残念に思うことがある。同じキーワードが二度目に出てきた時、それと気づかなかったのは痛かった。まあ、作者は得てして実にさりげなく伏線を張るものだが。

    ネタバレになるので詳しくはかけないが、俗物である自分ならば、最後の選択は了とは違ったものになるだろうと思った。

    ちなみに、本作では都下多摩地区に住んでいる自分にとってお馴染みの地名が多数出てきている。このため、光景が目に浮かぶような場面もあった反面、「JR立川駅からモノレールに乗り換えるのに3分もあれば十分なんだけど?なんでわざわざ遠回りするのかな?」といったツッコミもできる楽しい作品だった。

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