何かの書評を見、Amazonで評価を見て、初めての著者のものでもあって興味をそそられ読みました。

　８篇からなる短篇賞ですが、戦前・戦後、それをまたがる時代を書いています。いずれもどうしようにもない、何ともやりきれない、しかしいずれも強烈なインパクトのある、余韻を残す作品です。Aamazonのカスタマー・レビューを参考にしてもらえればと思います。

　激戦地からの復員兵、空襲、疎開、結核、妾、戦災孤児など私としては苦手というか何ともやりきれなさを味わわされるので本当は避けたいいものなのですが。
　各篇でバッグラウンドのようにはめ込まれている詩は不気味さを引き立たせています。ちょっと昔の文学作品の感じを受けました。