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  • from: yeshangさん

    2021年07月08日 20時48分13秒

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    「天を測る」 今野 敏著 (講談社)

    長崎海軍伝習所一期生で笠間家家臣の小野友五郎は咸臨丸測量方兼
    運用方として安政7年(1860)アメリカにわたります。
     軍艦奉行は木村摂津守、艦長は勝麟太郎、通訳として中浜万次郎で
    す。この航海を成功させたことから友五郎は幕府のお目見えに取り立
    てられ江戸湾海防計画、軍艦建造、アメリカからの軍艦購入など幕府
    海軍の近代化に努めます。

     一方、世の中は明治維新につき進みつつあり騒然とした中にありな
    がら友五郎は与えられた任務を着実にこなしていきます。
    長州・薩摩との戦い、鳥羽伏見の戦いに参加、将軍のお供をしつつ兵
    站の責任者として知識と算術の能力を発揮しますが、幕府は持ちこた
    えられず維新を迎えることとなりました。

     維新後は責任を問われ、牢に入っていましたが政府から再三の出仕
    の誘いに最初は断っていましたが、鉄道の測量・建設に参加し、大い
    に能力を発揮して技師長になります。

     ある日、元軍艦奉行木村摂津守が訪ねてきます。二人は懐かしい思
    いに浸りますが、木村は「なんだか嫌な国になったように思います。
    これからは戦が絶えない国になっていくように思えてならないのです」
    と。

     勝海舟や福沢諭吉も出てきますが、ここではともに口先だけで実力・
    実務が伴わず公私のけじめに疎く自己中心的なふるまいの多い人物に
    なっています。
     攘夷から始まった維新はけじめのつかない紆余曲折を重ね、不要な
    戦を重ねつつ結局開国に至りました。

     そして、260年続いた平和な江戸時代が終わり維新後は富国強兵の
    方針のもと外国との戦争の続く世となり、太平洋戦争の終戦を迎える
    こととなりました。正に木村摂津守の言葉通りになったものと思いま
    す。明治維新の位置づけを再度考え直させられます。

     

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