こんにちは。
「イミダス2007」に記載された特殊部隊の説明について書き込みます。

イミダスの文章には冒頭に「軍隊や警察等において」と記載されていますが、①から⑩までの任務を全て、警察等の特殊部隊が担当している訳ではありません。
個人的な見解ですが、①から⑩の任務が、警察系特殊部隊の任務に該当するか否かを記載します。

①の「襲撃、追跡、目標捕捉等の直接的攻撃行動」については、軍事系特殊部隊の任務ですが、「襲撃」を人質立てこもり事件等における突入、「追跡」は犯罪組織の構成員に対する尾行、「目標補足」を犯人の逮捕と解釈すれば、警察系特殊部隊の任務にも該当します。
②の「偵察行動」については、軍事系特殊部隊の任務ですが、警察においても人質立てこもり事件などの際に、現場に偵察機器を設置し、狙撃手が犯人の状況を偵察するため、軍事系、警察系両方の任務に該当します。
③の「破壊工作」については、敵国において工場やダムなどを破壊し、損害を与える意味合いがあり、軍事系特殊部隊の任務に該当します。
④の「外国の軍隊・民兵・警察等に対する訓練・助言」については、海上保安庁のSSTがフィリピンの沿岸警備隊に対して訓練を行っています。
ただし、外国の軍隊や民兵に対する訓練、助言は軍事系特殊部隊の任務に該当します。
⑤の「民事作戦」は、軍隊が派遣先の地域住民に対して行う民心獲得活動ですから、軍事系特殊部隊の任務に該当します。
また⑥の「心理戦の遂行」も、軍事系特殊部隊の任務に該当します。
⑦の「対テロ行動」については、軍事系、警察系の両方の特殊部隊の任務に該当します。
⑧の「大量破壊兵器の拡散防止」については、主に船舶の臨検の事ではないかと思います。
臨検は、世界各国の沿岸警備隊や海軍の部隊が担当しているため、警察系、軍事系の両方の特殊部隊の任務に該当します。
⑨の「敵の情報システムの破壊等の情報戦の遂行」については、軍事系特殊部隊の任務です。
最後に⑩の「対麻薬取引、救難活動等」は、麻薬取引の犯人逮捕については、警察系特殊部隊だけでなく、様々な捜査機関が担当しています。
なおメキシコなど、麻薬カルテルが強い国では麻薬戦争が行われており、軍の特殊部隊が導入されています。
また海上での麻薬密輸船の摘発は、海上保安庁のSSTや、イギリス海軍のSBSが過去に行っています。
さらに救難活動を行う特殊部隊については、アメリカ空軍の「パラレスキュージャンパー（PJ）」などを想定しているのではないかと思います。