こんにちは。

＞SATとSPの格闘能力ではSATの方が上回るでしょうか？

SP（警護担当警察官）は警護対象者が襲撃を受けた場合、速やかに避難させて安全を確保することが任務であり、犯人の制圧や逮捕は二次的な任務です。
一方、SATはテロリストや凶悪犯罪者の制圧を担当しています。
ですから格闘技を使用して凶悪犯やテロリストを制圧する能力は、SATの方が上だと思います。

＞SATの射撃を見ていると犯人の眉間に命中させていますが、SSTも射撃するとなれば眉間に命中させるのでしょうか

SSTはSATのように射撃訓練を公開していないため、詳細は不明ですが、船内で射撃をする場合、跳弾も計算しなければなりません。
個人的な推測ですが、頭部だけを狙って撃つと、跳弾により人質やSST隊員に危険が及ぶ可能性があるため、状況に応じて胴体なども狙って射撃するのではないかと思います。

以上

以上

サークルメンバーのKoさんから、私宛にレターで御質問がありました。
多くの方に閲覧して頂くため、質問への回答は掲示板に記載します。
koさん、御了承下さい<(_ _)>。

koさんの御質問は、6月23日にドイツ中部の映画館で発生した人質立てこもり事件に関するものです。

＞ドイツで映画館による立てこもり事件が発生し、特殊部隊が出動したそうですがSEK・GSG9・BFEの3部隊のうちどれですか？

この事件はドイツのヘッセン州で発生したため、ヘッセン州警察のSEKが出動したのだと思います。
犯人はおそらく、SEKの隊員によって射殺されており、GSG9やBEFが介入するよりも前に、事件が解決したのではないかと推測されます。
また最近この事件で、犯人が所持していた銃がモデルガンであったと報道されています。
犯人が現場で銃を撃たない限り、本物の銃か否かは判明しませんから、人質救出のため、警察官が犯人の射殺した行為は、やむを得ない措置であったと思います。

＞何故、ドイツの特殊部隊の隊員は、ラフなスタイルなんですか？

この事件では、ジーンズにTシャツという服装で、防弾ベストなどの装備品を着けている警察官がいたため、koさんが言われる「ラフなスタイル」とは、そのような警察官の事だと思います。
SEKの隊員と推測されるこの警察官は、おそらく私服姿で覆面車両に乗り、パトロール勤務をしており、事件発生を受けて、そのまま現場に急行したのだと思います。
服の上から特殊部隊仕様の装備を着けていることから、装備品は車のトランクに積載されていたのだと思います。
特殊部隊員が覆面車両で到着後、応援で特殊部隊のバンなどが到着すれば、車内で突入服に着替えたのでしょうが、人質に危害が及ぶと認められ、一刻も早く犯人を制圧しなければならない状況であったため、私服に装備品着用という姿で対応したのだと思います。
このような勤務は、ロサンゼルス市警察のSWATでも行われています。
SWAT隊員は通常、私服のパトロールで事件の発生に備え、勤務の合間に訓練を実施しています。
またアメリカだけでなく、香港警察の特殊部隊「SDU」も同様の勤務を行なっているようです。
日本では、道府県警察刑事部に編成された突入班の捜査員が、機動捜査隊の捜査員を兼務しているようです。

こんにちは。

＞特殊部隊は軍事部隊と警察部隊に分けられると思うのですが任務の違いは何でしょうか
それと警察部隊が作戦という語を用いた際にはどんな任務を言うのでしょうか

まず特殊部隊を「軍事系」と「警察系」に明確に分類できない場合もあります。
代表的なものとしてフランス国家憲兵隊の特殊部隊GIGNが挙げられます。
フランスにおいて「警察」とは、国内の主要都市の治安を担当する組織です。
それ以外の地域はフランス軍の憲兵隊が治安を担当しています。
ですから、憲兵隊の私服捜査員や憲兵隊の鑑識係も存在します。
このように、憲兵隊自体が軍と警察、両方の役割を持つため、憲兵隊の特殊部隊であるGIGNはテロ対策と軍事的な特殊作戦の両方を担当しています。
次に「軍事系」と「警察系」特殊部隊の任務に違いについては、私が先ほど「イミダス2007」についてコメントしたとおりです。
警察や司法機関は、不正規戦や破壊工作、民事作戦は行ないません。
逆に、こうした任務も担当するのが軍事系特殊部隊だと思います。

＞SATやSSTのやっている格闘技にプロレスやボクシングはあったりするでしょうか

プロレスは無いでしょう(^_^;)。
特殊部隊員は格闘用の筋力だけがあれば良い、という訳ではありません。
長距離を走り、リぺリングで素早く高所から降下し、突入班であれば狭い場所に入って素早く動けなければなりません。
プロレスラーや、無差別級の柔道選手のような体形では、任務の遂行は難しいでしょう。
SAT隊員やSST隊員は一見すると細身な印象がありますが、それは任務遂行に特化して、訓練を重ねたからです。
どちらかと言えば、特殊部隊員は陸上選手に近い体力が要求されるのかもしれません。
また、ボクシングは警察官になる前にやっていれば、経験のある特殊部隊員がいるかもしれません。
余談ですが、警視庁特殊部隊のOBである伊藤鋼一氏は、特殊部隊の在隊期間中に空手の初段を取らされたそうです。
大半の特殊部隊は、他国の特殊部隊との交流を通じて、独自の格闘術を考案しているため、SATやSSTにも専門の格闘術が存在していると思います。

＞You tubeで石川県の志賀原発でのSATの公開訓練を見ていましたところ、犯人を地面に引き倒して結束紐をかけるシーンがあったのですが、そのシーンを見て練度が高いなと思ったのですが
実際もあんな感じですか？そもそも公開訓練では実戦と同様の動きは取らないですよね。だって手の内を明かすことになるんですから

警察系特殊部隊オタクさんが言われているのは、2010年に愛知県警SATが公開した訓練のことだと思います。
両手を挙げて投降している犯人を制圧する事は、機密にする必要性が薄いですから、公開したのではないかと思います。
ただ、ナイフ等で襲われた場合に相手を無力化する（最悪の場合、殺傷する）方法に関しては、公開されることは無いと思います。

＞もし仮に国内でイスラム国によるテロが起こったとして、イスラム国vsSATではどちらが勝ちますか

テロリストの人数と武器によるでしょう。
フランスのパリで発生した同時多発テロ程度であれば、日本の警察で対応は可能だと思います。
過去にテロ組織「アルカイダ」が日本でテロを計画したことがありましたが、アルカイダを支持するイスラム過激派のネットワークが日本には無かったため、断念したそうです。
また、日本の銃規制は世界トップレベルの厳しさなので、多数の自動小銃と弾薬を容易には入手できないと思います。

以上

実際もあんな感じですか？そもそも公開訓練では実戦と同様の動きは取らないですよね。だって手の内を明かすことになるんですから

以上

それと警察部隊が作戦という語を用いた際にはどんな任務を言うのでしょうか

特殊部隊についての明快な定義が、図書館にあるイミダス2007の438頁に書かれているので引用します。「軍隊や警察等において次のような特殊任務を遂行するために組織・装備化された小編成の部隊。①襲撃、追跡、目標捕捉等の直接的攻撃行動、②偵察行動、③破壊工作、④外国の軍隊・民兵・警察等に対する訓練・助言、⑤民事作戦、⑥心理戦の遂行、⑦対テロ行動、⑧大量破壊兵器の拡散防止、⑨敵の情報システムの破壊等の情報戦の遂行、⑩対麻薬取引、救難活動等。」と書かれておりますが、ここで質問です。この定義に警察系特殊部隊は当てはまりますでしょうか？ただ、これまでいろいろな特殊部隊に関する書籍やウェブ等々で特殊部隊の定義づけを調査、研究してきましたが、これが一番明快で、かつ、詳細だと思います。どうか一つ警察系特殊部隊がこの定義に該当するか否か回答をよろしくお願いします。