新規登録がまだの方

下の[新規登録]ボタンを押してコミュニティに登録してください。

新規登録(無料)

登録がお済みの方はこちら

コミュ二ティポイントのご案内

詳しく見る

独断と偏見で楽しむイタリア芸術

独断と偏見で楽しむイタリア芸術>掲示板

公開 メンバー数:54人

チャットに入る

サークルに参加する

サークル内の発言を検索する

新しいトピックを立てる

サークルで活動するには参加が必要です。
「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
※参加を制限しているサークルもあります。

閉じる

from: シニョレッリさん

2012年08月14日 10時05分10秒

icon

リナシメント芸術家(1) アミーコ・アスペルティーニ

一応の目安としてバロック期までの芸術家を対象に、個々の芸術家について、私の独断と偏見に基づき、色々記したいと思います。第一回の今日は、マニエリスム期の

一応の目安としてバロック期までの芸術家を対象に、個々の芸術家について、私の独断と偏見に基づき、色々記したいと思います。

第一回の今日は、マニエリスム期のボローニャの画家アミーコ・アスペルティーニです。

Amico Aspertini(1474頃ボローニャ生まれ〜1552ボローニャで没)
ロレンツォ・コスタとフランチェスコ・フランチャに師事した生粋のボローニャ派の画家です。当初は師であるコスタとフランチャの折衷した画風でしたが、ローマ、ルッカ、フィレンツェなど各地を遍歴するうちにペルジーノやラファエロの影響が加わると共に、マニエリスム様式に接近し、最終的にマニエリスムの先駆を成す画風に転じました。筆使いが早く、一作品を完成させるのに時間がかからなかったと言われていますが、残っている作品数は然程多くありません。
フランチャの様な光沢のある鮮やかな色彩の影響を残しながら、少しくすみを入れたアミーコの色使いが何とも良いと思います。


ボローニャのサン・ペトロニオ大聖堂です。


ボローニャのサン・マルティーノ教会です。



ルッカのサン・フレディアーノ教会です。見事なファサードのモザイクはアミーコとは関係ありません。
以上、三つの教会の写真を掲載した訳はアミーコの作品があるからです。


ルッカのグイニージ塔からのルッカの絶景ですが、アミーコとは関係がありません。

これ迄に私が鑑賞したアミーコの作品リストです。
ウッフィツィ美術館:「羊飼いの礼拝」「アレッサンドロ・アキリーニの肖像」
フィレンツェ、パラティーナ美術館:「マギの礼拝」(傑作と思います)
ボローニャ、国立絵画館:「マギの礼拝」「幼きキリストを崇拝する聖人たち」「聖母子(フレスコ)」「聖家族」
ボローニャ市立博物館:「聖母子」
ボローニャ、サン・マルティーノ教会:「聖母子と聖人たち」
ボローニャ、サン・ペトロニオ大聖堂:「ピエタ」「聖ペトロニオの四つの物語」
ボローニャ、サン・ジャコモ・マッジョーレ教会サンタ・チェチリア祈祷所:「聖女チェチリアと聖ヴァレンティヌス(チェチリアの夫)の生涯(フレスコ)」(代表作です。場面毎に師匠であるフランチャ、コスタ、アミーコの三人で制作しました)
ルッカ、グイニージ邸国立博物館:「栄光の聖母子と四聖人」
ルッカ、サン・フレディアーノ教会:フレスコ
ブレラ絵画館:「聖カッシアーノ」
ジェノヴァ、赤の宮殿:「男の肖像」



ウッフィツィ美術館にある「羊飼いの礼拝」です。


ブレラ絵画館にある「聖カッシアーノ」です。


ボローニャのサンタ・チェチリア祈祷所のフレスコです。


サンタ・チェチリア祈祷所のフレスコで、アミーコが制作したものです。


同じくアミーコの制作したフレスコです。

  • コメントする

    サークルで活動するには参加が必要です。
    「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
    ※参加を制限しているサークルもあります。

    閉じる

  • 26
  • 拍手する

    サークルで活動するには参加が必要です。
    「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
    ※参加を制限しているサークルもあります。

    閉じる

  • 1

icon拍手者リスト

from: シニョレッリさん

2012年09月29日 08時12分47秒

icon

「リナシメント芸術家(24) レオネッロ・スパーダ」
今回は、バロック期にローマ・ボローニャ、パルマで活動した、カラヴァッジェスキの一人レオネッロ(リオネッロ)・スパーダです。

カラヴァッジョとの接点が明らかではありませんが、彼の作品が一時期カラヴァッジョの作品とされていたことから分かるように、カラヴァッジェスキであることは確かだと思います。


「聖ピエトロの逆さ磔」です。エルミタージュ美術館にあります。

この作品を初めて見た時、カラヴァッジョの返品書き直しの別バージョンなのか、と錯覚しました。


モデナ、エステンセ美術館所蔵の「ジプシー女占い師」です。

Leonello/Lionello Spada(1576ボローニャ生まれ〜1622パルマで没):
ローマで、グロテスク絵画が得意だったマニエリスム画家チェーザレ・バリオーニに弟子入りしました。修業後、生地ボローニャに戻り、ルドヴィーコ・カラッチに学び大きな影響を受けましたが、画風はルドヴィーコ・スタイルから同じボローニャ派でもデニス・カルヴァートの影響を受けたものに転じました。


ルーブル美術館所蔵の「合奏」です。


ルーブル美術館所蔵の「アイネアスとアンキセス」です。

彼と同時代の人々の記録に拠れば、スパーダはカラヴァッジョの同僚でしかもカラヴァッジョの助手を務めていたとの事ですが、カラヴァッジョは一人で仕事をするのが好きで、他人に自分のスタイルを真似されるのが大嫌いだったことから、少なくても助手だったとの説には私は首肯できません。

ともあれ、スパーダは、1607年までボローニャでルドヴィーコの弟子であるフランチェスコ・ブリツィオと一緒に仕事をしていた確実な記録があるので、カラヴァッジョの影響を受けた時期は1607年以降という事になろうかと思います。
一方、スパーダは他の画家の複製画を数多く制作し、それも非常に巧みで好評だったことが知られています。その一環で、カラヴァッジョ作品を模写、複製することでカラヴァッジョの作風を把握するに至ったと言う可能性が最も高いとの説がありますが、私もそれに賛成です。

さて、最後に画像のある作品以外で、私が見た作品リストを載せて終わりにします。
ボローニャ国立美術館:「アブラハムとメルキセデク」
ローマ、国立古典絵画館:「茨の冠を被せられるキリスト」「聖ジロラモ」
ドーリア・パンフォーリ美術館:「ユディト」
カポディモンテ美術館:「キリストの鞭打ち」
ウッフィツィ美術館:「男の肖像(自画像?)」(帰属)

  • コメントする

    サークルで活動するには参加が必要です。
    「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
    ※参加を制限しているサークルもあります。

    閉じる

  • 拍手する

    サークルで活動するには参加が必要です。
    「サークルに参加する」ボタンをクリックしてください。
    ※参加を制限しているサークルもあります。

    閉じる

  • 0

icon拍手者リスト