Dr. slipさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。

羽生九段は、後手不利と言われる一手損角換わりに誘導して、４５手目には前例が全くない手将棋になったので、AIの研究将棋とは全く無縁の手将棋となりました。

局後の両対局者の感想戦と私のPCのAI先生の検討などで漸く各手の狙い、意味が分かるようになりました。

羽生先生の３７歩（４６手目）がAI先生ご推奨の良い手と思われたのですが、３７の歩が終局まで動かずに残ってしまいました。３７の歩の効果を減じる藤井竜王の次の手４３銀（４７手目）が状況を変える手となりました。
４８手目の羽生先生の飛車取り３５銀は、仕方がないところでしたが、これに対する藤井竜王の２５飛車（４９手目）が素晴らしい好手でした。藤井竜王の飛車は、この対局でも毒饅頭でした。
この応手の中で、初めから飛車を取らせる方針の藤井竜王は、飛車を取った羽生先生の銀の位置によって、銀が働かないようにしたのです。
５０手目の羽生先生の２４銀も仕方がない。しかし、飛車を取った銀の位置が２５では働かすのが困難な駒となってしまいました。
藤井竜王は、打ち込んだ銀で金と桂を取り、飛車と金、桂の二枚換えで、藤井竜王の２１の成銀が残ったものの、羽生玉に近づくことが出来るのに対して、羽生先生は３７の歩、２５の銀が残ってしまいました。
これらのやり取りで藤井竜王の若干有利の局面となりましたが、羽生先生の５４手の
７６歩が敗着となった疑問手で、一挙に大勢が決したようです。

従来の定跡や定跡の派生まではAIによる研究によって飛躍的に将棋の可能性や奥深さが高まりました。
しかし、それらから外れると両対局者の実力勝負になりますが、実力勝負になってからでも藤井竜王の指し手はAI先生推奨手が殆どで、時にはAI先生超えの大絶妙手を指すのです。

明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

羽生さんは人間レベルではほぼ完ぺきだったと言われていましたね。
藤井さんの桂馬貼りがターイングポイントとなったと聞きまいたが、
既にAIの世界になっているのでしょうか。