【いじめられっこ対策】

　学校の教師などは、イジメられる生徒に対して、イジメられないような態度をとりなさいなどという。イジメる側も悪いが、イジメたくなるような態度の子も悪いと。もちろん、このようにハッキリとは言わないが、結局、言っていることは同じだ。「もっとハキハキしなさい」とか「協調性を持って」とか。中韓や外国に配慮せよ、と言う日本の一部マスコミの声も、これに近いものだといえよう。

　しかし、私が思うに、イジメられっ子に対してまず言うべき言葉は、「友達は選ばなければならない」である。イジメをする人間や、それを傍観する人間と、友達になろうとしてはならない。そんな低俗な人間と付き合おうと思うべきではないと、まず言ってやる必要がある。

　「みんなと仲良く」なんてする必要はない。低俗な人間しかいないのであれば、友達など持たなくてもよい。どうしても友が必要だというのであれば、ネット上でも、書籍の中にでも見出せばいいのだ。「近くの多数の悪友より、遠くのごく少数の良友」である。

　国家の場合も同様であって、イジメをする相手とは付き合わないことが望ましい。国家の場合は、付き合わないとは言っていられないが、友達になろうと思わない、好かれようと思わないようにすることは可能だ。

　ただし、個人の場合もそうであるが、相手国によって、その「イジメッコぶり」は同じではない。「話してわかる相手」「理解し合える可能性を持っている相手」とそうではない相手がいる。国家の場合それは、国内に言論の自由があるかないかによって決まる。

　言論統制を敷いている中国・北朝鮮や、出版規制をする韓国とは話し合う余地がない。洗脳された相手とは、なにを話し合っても無駄である。しかし、アメリカとは分かり合える余地はある。一応は言論の自由がある国だからだ。

　とはいうものの、現実のアメリカのマスコミは決して中立的でも公正でもない。日本流の社会の公器などという機能を期待してはならない。マスコミに限らず、欧米は自己ピーアールの世界である。自分の主張は自分で発表し、喧伝しなければならない。沈黙は金だ、などという態度は通用しない。巧言令色でなければならないのだ。

　では、日本の主張をアメリカ国民に知らせ、彼らの無知を明らかにし、改心させる為にはどうすればよいかということになる。日本政府というものは武断政治の癖が抜けず、いつまでたっても宣伝ヘタであるし、外務官僚はコトナカレ主義が骨の髄までしみている。

　ということで、民間の一般多数の庶民によって、アメリカへ情報や意見を発表できる機構を整えることが最も効果的な方法であると思われる。日米翻訳掲示板を作り、そこを大勢の米国人が覗くように仕向ける。既存のメディアに広告を出してもいいし、サブカルチャーの発信ページを併設してもよい。

　政府というもの、特に日本政府やその官僚は、相手に遠慮して言いたいことの半分も言うことができない。政治問題になることを恐れるからである。また、国内のマスコミの中には、まさにそれを虎視眈々と狙っている者がいる。だから、相手に対して強く出ることができないのだ。

　しかし、我等一般国民は、そのような制約を持たない。まさに自由に意見を述べることができるのが我々なのである。我々庶民の声がアメリカ国民へ届く体制ができてこそ、日米間の言論の自由は本当の意味で成立するのである。

　想像してみたまえ。日本の政治関係の掲示板に書かれている内容が、そのまま英訳されてアメリカ人に読まれるようになるのだ。彼らはそこにアメリカ人の持つ日本のイメージとはかけ離れた、アクティブな大衆を見るであろう。