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  • from: 一久さん

    2009年01月26日 20時08分08秒

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    アリとキリギリス

    「一人は万人の為に、万人は一人の為に」

     が保険の理論として成り立つには、「不運な一人」が一人もしくは少数
    である場合に限定されます。物理的かつ必然的に。

     百人に一人しか不幸にならないが、その不幸に見舞われたとき、百万
    円を必要とする事象があったとして、それにそなえて百人が一万円づつ
    供出する。

    そうすることによって、万一(いや、百分の一だが)自分がその不幸な人
    になった場合に保険金で穴埋めできる。

     これが、もっとも単純な保険の理念であろう。

     だからもし、百人が百人とも、保険金を受け取るような事態に見舞われ
    るのであれば、保険というものは成立しない。 実質上、それは預金と同
    じことになるだろう。

     日本の年金も、まさにその状態になっている。

     六十歳までに大勢の人が亡くなって、受取人が減れば、ねずみ講方式
    でも構わない。あるいは逆に、子供の数が鼠算式に増えるのならば問題
    はない。

     しかし、今の日本では、どちらも望むべくもないだろう。

     四十年前に予測できなかったかもしれないが、二十年前には予測
    できていた。十年前には、確実にこうなると誰もが知っていた。

     アリ と キリギリス

     アリの巣を出て行くキリギリスを、横から袖を引くものがあった。若いアリ
    達だ。 若いアリ達は、キリギリスの歌が聞きたかったのだ。

    アリの長老達は眉をしかめたが、若いアリ達の支持によって、キリギリスは
    歌手として生計を立てることができましたとさ。

     昔の新聞に載っていた、星亨だったかの作品です。

     アリのように働けばなんとかなった時代は終わろうとしているのではないだ
    ろうか。アリを続けることは、中国やベトナムの労働者と低賃金競争をするこ
    とを意味する時代になるのではないか。

     また、アリに職を与える者、すなわち起業家はアリなのだろうか。

     多くの起業家が、最初誰にも相手にされることがなかった。松下幸之助で
    さえそうであった。

    当時の彼らを世間の人は勤勉なアリだとは思わなかっただろう。キリギリス
    のような華美な存在とも思わなかったに違いない。彼らは皆、痩せハッタギ
    (バッタ)ぐらいに思われていたのだ。灯籠の斧というやつか。

     低賃金競争に堕することを避けるには、創意工夫と新規先取りの気性を
    育てることが必要である。アリではなく、キリギリスやバッタが必要なのだ。

    起業というものは、ほとんどが失敗する。一人の幸之助の影には、数千人
    の挫折した起業家がいる。

    もしも、社会が起業家や物事にチャレンジするバッタを応援するのであれば、
    そのための受け皿を作る必要があるだろう。

     夢破れ、尾羽打ち枯らして挫折しても、最後はなんとか生きていける状態
    が用意されていれば、跳躍することにも勇気が持てよう。

     案外、そんな人のほうが精神的に豊かな老後を送ることができるかもしれ
    ない。失敗談の回顧録などを記して、著述家として活躍できるかも。

    もっとも、起業家は大抵無鉄砲なので、こんな制度は要らないともいえる。
    が、起業家本人には必要ないが、その家族や親には必要だ。

     親にとって必要だというのは、子供に養ってもらおうと思っているからでは
    ない。

    親として、子供が老人になったとき、惨めな状況になるのが不憫だからである。

     入江塾の塾長の著書に、王選手も松下幸之助の偉さも、なんら違うもので
    はない。とかいう言葉があった。

    しかし、多くの親は、東大を目指すことを子供に期待し、プロ野球選手になる
    ことは、あまり勧めない。

     これには当然の理由があるのであって、プロ野球選手になれるのは、年間
    二百人ぐらいしかいない。一軍のレギュラーになるのはさらに少数である。

    これに対して、東大はなんと三千人も入ることができる。

    そのうえ、東大がダメなら京大があるし、阪大・北大・九州大、名の通った大学
    だけで何万人もの枠がある。就職もまた同様に広い門となっている。

     このように安全性に大差があるのである。子の行く末を願う親として、勉強し
    ろと言いたくなるのは当然ではないか。

     退路を絶って起業するべきだ、というような声も出るかもしれないが、それは
    他人事だから言えること。

    あるいは、その人自身、よほど向こう見ずなだけのことだ。

    第一、そのような意見は、起業家本人には聞こえるかもしれないが、家族や親
    には決して聞こえる提言ではない。

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