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  • from: 一久さん

    2009年02月28日 07時06分18秒

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    経済雑感

    頭で逆立ちした経済観

    資本主義経済がいいとか、社会主義・共産主義経済がいいとか、あるいは混合経
    済がいいとか、こういうふうに経済というものをとらえるやりかたは、”頭で逆
    立ちしている”かんがえかたである。

    経済というものは、個々の経済行為の集合なのであって、経済という一個のもの
    が実在しているわけではない。あくまでも、個々のさまざまな事象の総体に対し
    て経済という名をつけているにすぎない。

    したがって、個々の事象には個々の事象に特有の事情があり、必要とされる対応
    もまた違っていてあたりまえなのである。

    ある産業においては政府が関与しない状態が望ましく、ある産業においては全面
    的に国家による管理が必要となり、べつの産業では、政府がある程度の関与をす
    ることが適当となる。

    これはなにも産業別の問題だけではない。同じ産業であっても、その国の国際的
    な競争力や市場規模などによって、政府のとるべき対応はちがってくる。例えば、
    自動車産業ならば、初期のころは保護貿易によって産業を育てることが有意義で
    あるが、十分な競争力のついた時点では自由貿易によって競争をさせたほうが企
    業は伸びる。さらに進んで、後進国に追いかけられる立場になった時点において
    は、競争を維持しながらも自国の自動車メーカーが有利になるように、研究開発
    の援助や産業インフラの整備等の援助・支援をおこなうことが望ましい。

     ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    自由競争について


    なお、ここでいう”望ましい”という意味は、自由競争に近いかどうかというこ
    とを尺度とする。

    それならば、保護貿易はぜんぜん望ましくないじゃないか、とおもうかもしれな
    いが、自由競争というのは無秩序ということではない。ひとことでいって、自由
    競争とは、新規参入の自由のことである。

    生物は自由に成長の枝を伸ばそうとする本能を持ついっぽうで、確保した領域を
    独占・維持し、あとからきたものを排除しようとする本能をもっている。動植物
    の表皮に刻まれたさまざまな文様も、細胞達の独占と排除の結果として作られる
    ものだそうだ。

    自由競争とは、成長の枝をのばそうとする本能を守り、維持・独占・排除をたく
    らむ本能を抑制することによって、より前向きな社会の発展を目指して競争する
    ことを意味する。

    このような状態をよいものだとする点では、共産主義も資本主義も同じである。
    共産主義の理想とする社会は、「 能力に応じて働き、必要に応じてとる 」だが、
    そんな社会を構築する目的はなにかといえば、結局は、だれもがまったく自由に
    才能の開花を競い合える世界をつくるということである。

    共産主義は、資本に支配されている限りは真に自由な競争は不可能であるといい、
    資本主義は、資本こそが自由に競争するための手段であるという。それだけの違
    いでしかなく、ともに自由競争による利益を認め、そこを目標としているのであ
    る。

    すこし話が横道にそれたが、保護貿易が自由競争を推進する理由も、以上のはな
    しからおわかりになっただろうか。産業革命を成し遂げていない国が、成し遂げ
    た国と自由貿易をおこなうことは、その国の工業の破綻を意味する。十分な競争
    力が育っていないからである。だからこの時点においては、遅れている国は門戸
    を閉ざし、保護貿易体制のもとで工業力の育成に勤めることこそが自由競争の理
    想にちかいのである。

    保護貿易という名前にだまされてはいけない。自由競争のために必要な保護貿易
    もあれば、自由競争を破壊する自由貿易もあるのだ。

    成長の枝を伸ばし、独占の根をたつ。これが自由競争の理想である。

    余論

    だが、この理想はまったくの理想形である。実際には独占なき成長はない。な
    ぜならば、成長できるということは他に対してなにか優位になるものをもって
    いるということであり、この武器を放棄して全員に分け与えることを強制され
    れば、もはや成長は不可能となるだろうから。

    例 : 新製品の企業秘密を独占してはならないということになれば、他を出し
    抜いて成長する企業などあらわれまい。それは結果的に先発大手の独占
    を許すことにもなる。

     ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

    地に足のついた経済観を


    経済というものは、個別の事象の総体であり、個々の事象はそれ独自の経済政策
    を必要としている。

    経済という概念的な言葉に惑わされずに、地に足のついた考察をこころがけねば
    ならないのである。

    たとえば、インフレにしても、土地のように新規増産のむつかしいものと、工業
    製品のようにわりあい簡単に増産できるものとではあらわれかたが違ってくるは
    ずである。

    経済問題として概念的にかたられる問題を、個々の事象におきなおしてみること
    によって、なにをすべきか。すべきでないかもみえてくるだろう。逆に、共産党
    のようになんらかの主義を持った政党は、自分たちの主義を実際におこないうる
    事象が社会のなかにあるかどうかを検索することによって、自分たちが今すべき
    ことを発見できるであろう。

    共産主義の理想がすでに実現している事象としては、我々が使っているこのパソ
    コン通信の世界を挙げることができる。フリーソフトやLOGは、まさに能力に
    応じて働き、必要に応じてとる社会である。

    だから、いま現在の時点で、共産党のすべきことは、パソ通世界の発展のために
    全力をつくすことなのである。版権のきれた古今の名著をフリーソフトとして登
    録すべく党員を動員するべきである。共産党制作の教養教育ソフトを配布すべき
    である。ネットワーカーの数を増やすべく努力すべきである。もちろん、通信イ
    ンフラ整備にも最大限の協力をしなければならない。

    経済は、個々の事象の集まりなのだ、ということを常に頭のなかにいれておいて
    もらいたい。人間は(原則的に)足で歩くべきなのだから。

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