「Re:Re:ビンラディンの殺害について」
政府や当局がメディアに公言しやすい特殊部隊の代表としてSEALの名を挙げることは多々あるようで、今回の作戦内容からしても、JSOC（統合特殊作戦コマンド）の指揮するタスクフォースが実行したことはまず間違いないでしょうね。
今のところ"Task Force 88"（おそらく既に別名になっていると思われますが）として知られるこの米英合同タスクフォースは、デルタフォース、ISA（米陸軍秘密諜報部隊）、DEVGRU、CIAの準軍事/特殊作戦グループ、SAS、SBSなどから構成され、9.11直後のアフガン侵攻からイラク戦争をとおして何度も部隊名を変えながら、今回のようなハンターキラー任務に専従してきました。
過去にサダム・フセインやアルカイダ系テロ組織の大物ザルカウィを捕縛したのもこのタスクフォースで、彼等にはHVT（最重要目標）と呼ばれる重要指名手配テロリストや旧バース党幹部の顔を描いたトランプが配られていたといいます。
中でも今回殺害されたビン・ラディンやフセインなんかは“ブラックリスト・ワン”と隊員達から渾名されていたとか。

それにしてもMcRaven中将、最後に大きな手柄ができましたね＾＾
先日、ついにUSSOCOM次期司令官への指名および海軍大将への昇進が正式発表されたMcRaven中将ですが、これで米軍特殊部隊のトップとしての経歴にさらに箔が付いたことでしょう。


> 　米国首脳陣がリアルタイムで見守る中での現場の特殊部隊による作戦遂行は、軍隊のC4I化の象徴的なものとして記憶にとどめられることでしょう。
おっしゃるとおりだと思います。
現場の兵士に装着されている小型カメラやマイクを通じて遠く離れた本国のホワイトハウスや国防総省の指令室に伝わる音声・映像、これを上層部の人間がリアルタイムで視聴することによって従来なかった現実感・緊迫感が生じ、より迅速かつ責任のある意思決定が行われるようになれば理想的ですね。

ちなみに、1989年のパナマ侵攻作戦“ジャスト・コーズ”に先立ち、現地で拘束されていたCIA要員カート・ミューズの救出作戦がデルタフォースによって実施されましたが、その様子も逐一ペンタゴンのシチュエーションルームに届けられていたそうです。
当時のチェイニー国防長官やパウエル統合参謀本部議長らが室内に詰め、事の成り行きを固唾を呑んで見守っていたとか。