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from: シニョレッリさん
2015/03/27 09:56:18
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ルネサンス芸術家(70) ベルナルディーノ・デッティ
今回は極めてユニークな彼の作品「ウミルタの聖母」で知られる、ピストイアで活動した画家ベルナルディーノ・デッティを取り上げます。
Bernardino Detti(1498ピストイア生まれ~1566以降ピストイアで没):Detti家は、古くから続く貴族の家柄で、父アントニオは哲学の教授でした。実は、ベルナルディーノの確実な記録は、この事と作品の支払に関するものしかありません。
修行時代、特に誰に師事したのか、画風形成の過程など、全く分かりません。そもそも残された現存する作品が極端に少ないので、画風云々を言うこと自体、あまり意味のあることではありません。
ともあれ、彼の作品を見てみましょう。
ピストイアのドゥオーモ広場
ピストイアの市庁舎です。
市庁舎の2階と3階に市立美術館があります。
この美術館にベルナルディーノの「ウミルタの聖母」があります。
これが、その作品です。
「聖母子と聖バルトロメオと聖ヤコポと幼き洗礼者聖ヨハネ」、別名「ウミルタの聖母」です。
聖母の後ろに描かれた女性は誰で、何の意味があるのでしょうか。
聖母が年取っていませんか? 母親ではなく祖母の聖アンナでも通りそうです。
太って丸々とした聖母! 数ある聖母の中で最もユニークです。
幼きキリストの右腕にハエが一匹とまってます。このハエが実に丹念に描かれてます。
作品の前で立ち尽くし、色々と考えますが、謎に満ち満ちていて、結局良く分からないで美術館を後にします。
でも、この作品は人を中毒にさせる魔力があるような気がします。だから、去年は2月と10月の2回ピストイアに足を運びました。
1523年の制作で、縦213㎝×横164㎝のサイズです。 -
from: シニョレッリさん
2015/03/20 15:57:21
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カポディモンテ美術館のラッファエッロの作品
2月末、カポディモンテ美術館に行きました。
毎回、一応テーマを定めて旅をしてまして、今回はパレルモからミラノまでカラヴァッジョの作品を出来るだけ多く見たい、そして、もう一つは昨年写真撮影が解禁となった国立美術館で展示されている作品の写真を撮ることでした。
カラヴァッジョの作品はナポリに3つあります。その一つが、この美術館にある「キリストの鞭打ち」です。
でも、その作品はこのトピックとは関係ありません。
トピックの題名の「ラッファエッロの作品」は、この作品のことです。
作品のこれを見て、「あれっ」と思いました。
ラッファエッロの作品が何処にあるのか、については大体覚えており、この美術館にあるラッファエッロ作品も記憶していたからです。
「ふーん、きっと新たに所有したんだ」と思いながら、初見のラッファエッロ作品をじっくりと鑑賞しました。
そのうちに、「何処かで観たかもしれない」と思うようになりましたが、何処だったのか思い出せませんでした。
戸惑いながらも、「ラッファエッロの初めて見る作品を見ることが出来てラッキー」と思いながら、この作品を後にしました。
上記のラッファエッロの作品の左隣にあった作品です。
ジュリオ・ロマーノの作品ですね。
これは、上記のラッファエッロの作品の右隣にあった作品です。
ダニエーレ・ダ・ヴォルテッラ作の肖像画です。
ダニエーレ作の肖像画の右横に展示されていた作品です。
この作品は記憶してました。
帰国後、過去の鑑賞メモを参照しながら、撮ってきた作品の写真と照合しました。どうしても『初見』のラッファエッロ作品が気になっていたからです。
展示室や展示作品の順番などが変わることは度々なので、それが変わっていれば、調べても無駄と思いながらでした。
幸運なことに展示作品の順番が変わっていないことが分かりました。
そうして、「ラッファエッロの作品」は、以前、「ジュリオ・ロマーノ」の作品とされていたことが分かりました。
作品の帰属に関する研究が進み、ラッファエッロの作品とされたようだと推察しました。
ラッファエッロの「新作品」に思いを馳せながら、美術館を後にしました。
ところが、偶然にもcucciolaさんのブログ「ルネサンスのセレブたち」に、この作品について書かれていたのです。
それを目にした途端、目から鱗でした。この作品の背景が分かりました。
cucciolaさんに乾杯です、有難うございます。
「ルネサンスのセレブたち」のURL
http://blog.livedoor.jp/cucciola1007/from: シニョレッリさん
2015/03/26 09:43:56
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cucciolaさん、初コメント有難うございます。作品の帰属は専門家に任せるよりありません。親方は、何人かの弟子を抱えた工房を運営しながら、作品制作に
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from: シニョレッリさん
2015/03/20 09:55:53
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美術館・教会巡り(375) ブラッチヤーノ、サンタ・マリア・ノヴェッラ教会
ドゥオーモが常時開いていない現在、この街の教会活動の中心を担っているのがサンタ・マリア・ノヴェッラ教会です。
時計がある鐘楼が見えますが、その建物がサンタ・マリア・ノヴェッラ教会です。
全景が撮れない位置に教会があります。
ジョルダーノ・オルシーニ枢機卿の指示によって、1436年に創建され、1450年に完成したゴシック様式の教会が前身です。奉献は1580年でした。
17世紀、19世紀に改修され、現在の新古典様式の建物になりました。
1600年頃、鐘楼が建てられ、18世紀後半に時計が追加されました。
単廊式、新古典様式の内部です。
左右の側壁に礼拝堂が設けられてます。
この日、地元のご婦人たちが教会の清掃と祭壇を飾っていました。
天井の装飾が地味です。
祭壇と後陣
主祭壇画はTaddeo Kuntzeの「聖母被昇天」
ジロラモ・トロッパの「ヴィラノーヴァの聖トッマーゾの施し」(17世紀後半)
ドメニコ・ライナルディの「聖母と聖人たち」
作者不明
これも作者不明です。
これも作者不明
Nicola Faggioliの「磔刑」
祭壇が花などで綺麗に飾られました。
フレスコ画はありませんでした。
(この項 おわり) -
from: シニョレッリさん
2015/03/19 15:56:53
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美術館・教会巡り(374) ブラッチヤーノ市立博物館
ブラッチヤーノのサンタ・マリア・ノヴェッラ教会・修道院です。
写真右手前が修道院だった建物です。
修道院の入り口です。
旧修道院の建物が市立博物館と観光案内所になってます。
修道院のキオストロです。
キオストロは柱廊で囲まれています。
博物館の入り口です。入館無料で、中はノーフラッシュならば写真撮影がOK です。
展示は多岐に渡ってます。
クリストフォロ・スターティ(1556-1619)の「ヴィーナスとアドーニス」(1600-10)
クリストフォロ・スターティ工房による「フォンターナの口」(17世紀前半)
アンドレア・デッラ・ロッビアの「受胎告知」(1490)
工房制作ではなくアンドレア自身の手になる彩柚テラコッタの作品は貴重です。
ジロラモ・トロッパ(1637-1710)の「ヴィラノーヴァの聖トッマーゾの施し」(17世紀前半)
アウレリオ・テンペローニの「ダンテ像」(1873)
ブラッチヤーノの古代遺跡から発掘されたものです。
ローマ時代のもの
「アポロ像」(紀元前2世紀)
何時頃の衣裳でしょうか?
サンタ・マリア・ノヴェッラ教会で使用されていた聖具類
アンドレア・フレーニョ工房による「イエス・キリスト」(15世紀前半)
サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会の聖職者法衣
Vincenzo Volpe(1854-1929)の「Sofia Branicka Odescalchiの肖像」
展示はこれだけですが、無料でアンドレア・デッラ・ロッビアの真作が観ることが出来るので、入館する価値が十分にあると思います。
館外に出れば、城が眼前に迫っています。 -
from: シニョレッリさん
2015/03/06 15:28:37
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2015年早春の旅 フィレンツェ
このところ、イタリアは晴れベース、それに昼間は大変暖かいし、3月を迎えたので、「早春の旅」のタイトルは相応しくありません。
洗礼堂の修復工事は継続中です。
卒業旅行の若い人たちですが、卒業式や入社式が間近のためでしょうか、急に減ったように思います。
久し振りに聖堂内に入りました。
この時期は空いているので、簡単に入館できました。
昨年10月は混雑していたので、写真を撮るのが大変でした。空いていたので写真を撮ることが出来て良かったです。
でも閉鎖されている展示室が多かったのが残念でした。ジョットの「マエスタ」など数多くの作品を観ることが出来ませんでした。>泣< ?
開いていただけで喜べないという見本の日でした。 -
from: シニョレッリさん
2015/03/13 14:54:37
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2015年早春の旅 モンツァ
今度の旅は、カターニャ、シラクーザ、メッシーナ、ナポリの南イタリアで雨に祟られたものの、それを除けば、概ね好天に恵まれました。
2013年10月以来のモンツァです。
橋の両側に「レオーネ像」が置かれてます。
例によって教会巡りをしました。
17世紀に建てられたサンタ・マリア・デリ・アンジェリ教会
1280年創建のサン・ピエトロ教会です。現在の建物は19世紀に再建されたものです。15世紀に再建されたので、19世紀の再建は二度目となりました。
朝方の濃い霧が10時前になって漸く薄れてきました。この後、正午前に急速に晴れて汗ばむほどになりました。
しっとりした落ち着いた感じの街です。
サンタ・マルタ祈祷所
今日の午後の直行便で帰国します。
午後3時前の出発なので、これから教会巡りを少しだけするつもりです。
では、皆さん、ご機嫌よう! -
from: シニョレッリさん
2015/03/12 15:20:44
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2015年早春の旅 アッビアテグラッソ
来た時は早春でしたが、3週間経つと随分季節が進んだ感じで、もはや春たけなわといった趣です。
クレモナに行く予定でしたが、市立美術館のカラヴァッジョ作品が1月時点で展示されていないとの情報に接し、あれこれ迷った末にクレモナ行は夏の旅行で訪れることにしました。
メールで問い合わせしましたが、返事が来ないし(メールの返事がないのが普通です)、実際に行って貸し出し中や修復中では落胆するので、止めた方が無難と判断しました。
クレモナに行く代わりに、アッビアテグラッソに行きました。
ミラノのFS駅の中で最も汚いのがこの駅だと思います。この駅から列車に乗って、ヴィジェーヴァノ駅の一つ手前の駅で降ります。
13世紀に建てられたヴィスコンティ城が駅の直ぐ傍にあります。
アッビアテグラッソは人口約3万人のロンバルディア州ミラノ県にあるコムーネで、今でも中世の趣が色濃く残ってます。
城の前の広場に屋外スケート場が設けられていました。暖かいので氷が融けていて、滑るのは、もう無理そうに見えました。
バロック様式の市庁舎です。
観光客は私だけでした。
17世紀初頭に建てられたサン・ピエトロ教会
サン・ベルナルディーノ教会
市の時計塔です。
2時間ほど街歩きしましたが、小さいので大体見終ってしまいました。この後、1駅先のヴィジェーヴァノに行きました。
ヴィジェーヴァノについては、既に詳しく触れたので省略します。 -
from: シニョレッリさん
2015/03/10 14:51:22
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2015年早春の旅 プラート
フィレンツェの5日目は月曜日なので、開いているのは教会と一部の美術館だけです。
ヴェキオ橋を右手に見ながら橋を渡りました。
金曜日から月曜日開館のMuseo Stefano Bardiniに行きました。火曜、水曜、木曜が休館です。
フィレンツェの富豪Stefano Bardini(1836-1922)が個人収集した美術品、発掘品、武具などの多彩なものが展示されてます。
あれっ、どこかで見たような?
Pietro Taccaによって1620-1633年に制作されたものです。
これはよく目にしますよね。
美術館にあった作品がオリジナルで、こちらは、その複製です。
気になっていたことが二つあるので、プラートに行きました。
ドゥオーモに入りました。
プラートに来たら、ドゥオーモは外せません。
気になっていたのはドゥオーモではありません。
月曜日なので元々休館ですが、市立美術館にはなっていないようです。
以前、市立美術館が置かれていた建物ですが、4,5年前に修復工事のため、美術館は休館となっていましたが、2013年秋に修復工事が終わったものの、依然として休館のままのようです。これが気になっていた点の一つです。
もう一つはこの建物です。
この建物は銀行ですが、二階の会議室が美術館として公開されていました。予約必須なのですが、電話が通じないので来たわけです。
銀行に入って、尋ねると「2014-2015年は外部に貸し出し中なので、公開していない」との事でした。残念!!!
何を見たかったのか、知りたいですか?
カラヴァッジョの「荊刑のキリスト」
フィリッポ・リッピの「聖母子」
ジョヴァンニ・ベッリーニの「磔刑」
その他にも傑作が沢山あります。
2つのことが明らかになって良かったと思います。
最近、フィレンツェではSMN駅近くのホテル・ヴァザーリに泊まることにしてます。
疲れた日には、ドゥオーモや川向うまで出直すのが面倒なので、ホテルの向かいにあるトラットリアで食べることがあります。昨夜がそうでした。
行ってみたらビックリです。日本人が多いのです。以前は日本人を見かけるのは稀でしたが。
日本語メニューがあったんですよ。
近くの席にいた日本人女性に聞くと、アーモイタリアのサイトで紹介されているので、来たとの事でした。
味は5段階の4、値段がリーズナブルなので、かなり通っていたトラットリアですが。わざわざフィレンツェに来て日本人会でもないので、今後は少し考えたいです。
美味しかった。
ホウレンソウ、日本なら一輪分以上あるでしょうね。野菜不足解消にはもってこいです。 -
from: シニョレッリさん
2015/03/08 13:36:21
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2015年早春の旅 ピストイア
フィレンツェの3日目はピストイアへの日帰り遠足でした。
ピストイアは都市国家でした。城壁に囲まれた街ですが、城壁は一部しか残されていないようです。
昨年2月にもピストイアに来ましたが、見逃したところがあったので、再び来た次第です。
ドゥオーモ
写真左の建物はPalazzo degli Anzianiで、現在、市立美術館が置かれてます。
マリオット・ディ・ナルドの「受胎告知と聖ジュリアーノとバーリの聖二コラ」
やっぱり、この作品が良いですね。
数ある「聖母子」の中で、これほどふくよかな聖母マリアって、あったでしょうか。幼きキリストの右腕にたかるハエ、これもユニークな表現です。
フィレンツェに戻って、行きつけのトラットリアで夕食です。
ヴィーノは飲んだ量(目分量ですが、これが適当です)を払う仕組みです。
オッソ・ブーコ
付け合わせのほうれん草from: toorakさん
2015/03/08 15:42:08
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シニョレッリさん今はフィレンツェにいらっしゃるんですね。このお店、とてもいい感じですね~。テーブルにこの黄色の紙を敷いてるところにおいしくないところは
from: ぐら姐さん
2015/03/26 12:50:06
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cucciolaさん、初めまして。先日、シニョレッリさんがこちらにURLを貼り付けてくださって、cucciolaさんのブログにお邪魔いたしました。多岐