本日図書館で読了。
実に面白かったです。

理不尽な事件にへこたれることなく最後まで戦い、勝利を得た赤松。
良くやった！

評価したくないのが、一度懐柔されるや現実に目をつぶってしまい、土壇場に至るまで正義感を眠らせたままだった沢田。
でも、これは作者に操られていたのでしょうがないけど。

爽快かつ格好良かったのは銀行マンとして筋を通した井崎。

唯一人造人間みたいで人間とは思えなかったのがPTAの。。。
名前も思い出したくないオバハン。


大いに熱くなって読みました。
流れが良く、人物の心理描写が秀逸でした。
評価はもちろん◎。

「読書好き？」発言に際して…
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内閣特命班邀撃捜査・・今野敏　すばるさんから、借りていた本２冊やっと、完読しました。すばるさんはあんまり〜っていってたけど、私は以外にこれ好きです。まあ、ありえないって思って読めばつまんないけど、こういうのもありかも。犬拳の一族がアメリカからやってきた、悪いやつ（東京の機能を麻痺させ、東京の人間達を薬漬けにさせる）を、死を覚悟で退治しちゃう。武術の表現なんかは、潜入捜査に似ているね。あっ、遅くなりましたが、すばるさん・れおさん誕生日おめでとう！みんなの書き込み今まとめて読んだので遅れてしまいました〜。それと武士道シリーズも予約入れられませんでした。今度の週末だったら入れれるけど・・・すばるさんのほうが、図書室早く行けたら先に入れてくださいな。

武士道エイティーン・・誉田哲也　武士道シリーズの３作目これで完結かと思ったら、なんかまだ続くみたいだね。磯山香織と甲本早苗が一応高校３年のインターハイに出場して、その後香織は、推薦で大学に進み、早苗は膝の怪我で、推薦もらえなくて浪人するんだけど、「早苗が大学でまた、剣道やれるようになるのを、香織は待ってるよ」と後輩のインターハイの試合を見ながら言って終わるんだよね。今回は香織と早苗を取り巻く人々のことが、今までの流れで書いてあります。剣道の専門用語が沢山でてきますが、剣道を知らない人でも、読めちゃう本です。やはり、このシリーズは面白いです。

「鬼の棲む家」 吉村達也 集英社文庫

結婚１年にも満たない華子は夫のＤＶ（家庭内暴力）に苦しめられた挙げ句に思いあまってその夫を殺害。「あの家には鬼がいた」と弁護士に語る。華子の父は夫こそが加害者で、娘は被害者だと訴え、罪の軽減に奔走するが、警察やマスコミの理不尽とも思える態度に憤りを覚える。家族から殺人者を出してしまった一家の崩壊する心理を描くミステリー。

これはなかなか面白いだけに、ちょっと残念な感じのする作品です。
主軸となるストーリー展開の他にも、ＤＶや殺人事件に対する警察やマスコミの対応など、緻密に書き上げていけば、それだけで１冊の本になる内容なのに、あっちの上澄みをすくい、こっちの皮をつまんでって感じで中途半端に書いてるんですよ、もったいないです(笑)

ミステリーと呼ぶほど、謎解きの要素はない気がしますが、ラスト１章を読むうちに頭の中に浮かんだ疑問符は、最後で納得です〓

７作からなる短編集。
リストラの恐れを抱えた労働者と男と別れた女が出会う「月のしずく」、
昔の恋人を忘れられない妻と、その妻を愛する夫の元に奇跡的なできごとが訪れる「聖夜の肖像」、
新聞を配達する苦学生が道を踏み外し、女に匿われ、アウトローの世界を垣間見る「銀色の雨」、
生まれ故郷である中国に戻り、過去の記憶を呼び戻す「琉璃想」、
どん底の一日の末に終電を乗り過ごした男女が触れ合う「花や今宵」、
主人公である子供がブラジル移民を志すふくちゃんの失敗と再挑戦を間近で見る「ふくちゃんのジャックナイフ」、
6歳の時に自分を捨てて家を出た母を探し当て、復讐の心を持ってローマで再会する「ピエタ」。
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どれも小品ながら読み応え十分な佳作だった。
時には献身的な愛に心を打たれ、
時には自分が失ったものを埋めようとする努力がどれだけ大きな報酬を生み出したのか、という気づきに涙し、
充実した読後感を得た。

浅田次郎の代表作は「鉄道員（ぽっぽや）」と言えばご存知のの方もいるかもしれない。
僕も映画は未見だが、高倉健のイメージは目に浮かんでくる。

解説の三浦哲郎氏によりこれらの作品に共通する人物像を指摘され、素直に頷けた。

即ち相手の心情を思い、不器用ながら献身的な、あるいは自己犠牲的な愛を相手に向ける人物像だ。

俗人の見本である自分にはとうていできそうもない、そうした無私の愛が凍りついた悩める魂を揺さぶるのだ、と感じた。

先ほど行きつけのブックオフで購入。

池井戸潤「仇敵」
今野　敏「隠蔽捜査」
浅田次郎「歩兵の本領」
浅田次郎「見知らぬ妻へ」
浅田次郎「椿山課長の七日間」
海堂　尊「チームバチスタの栄光」

あと漫画一冊。

「武士道シリーズ」は早く文庫にすれば良いのにね。
楽しみにしてます。
ちなみに「鉄道員」は読む予定の本の山の中にあったはず。
すばるさんにお奨めできるかどうかは、既読の「月のしずく」と「椿山課長の七日間」、「鉄道員」等を読み比べてから考えます。

あと、図書館で読みかけの池井戸作品はあと1時間くらいで読み終えるので、この週末に読めるかも？

「終末のフール」 伊坂幸太郎 集英社文庫

３年後に小惑星が地球に衝突し、人類も地球も終焉を迎える…というＳＦチックな状況設定の元、地方都市のあるマンションに住むそれぞれの８人の、それぞれの物語。

某オーナーの“伊坂作品はつまらん！”という強力な刷り込みにより(笑) 今まで手つかずでいましたが、友人が「面白いから読んでみない？」と貸してくれたので初挑戦。

可もなく不可もなく、でした。
新書のﾊｰﾄﾞｶﾊﾞｰで買ったらガッカリだけど、中古の文庫なら、まぁ満足…みたいな。
読んだ直後はもう少し満足度が高かったのですが、２日ほどたった今は頭の中にその面白味がほとんど残っていないんですよ。

文章は読みやすくて、それなりの余韻もありましたが、ちんまりまとまっていて、読み足りない感じです。

37歳未婚。一流企業の企画部係長の墨田翔子。
ペンギンを見たい！と思い立った翔子はオーストラリアのケアンズへ旅をする。
そこで知り合った2人の女性との奇妙な友情と、女が会社で働き続ける中で生じるさまざまな軋轢や苦悩をリアルに描く。
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シングルのキャリアウーマンとして、また管理職として日々頑張る翔子さんのちょっとした感情の揺れとか喜びとかが実にリアルに伝わってきます。
本当はやさしくて面倒見が良いのに立場上突っ張らざるを得ない翔子の気持ちわかるわぁ…。
一方ケアンズ勤務のツアーコンダクター愛美もなかなか味のあるキャラで面白い。

女性の細かい感情の機微がホントに上手に描かれていて肩の凝らないＯＬ応援歌になってます。

「黄金を抱いて翔べ」高村薫 新潮文庫
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銀行周辺で爆破停電を起こし騒ぎに乗じて銀行の地下金庫から500キロの金塊を強奪しようとする６人の男たち。
大胆かつ緻密な計画だったが南北、右左、警察、公安が入り乱れての裏切り戦となり話が複雑になっていく。
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まさに高村薫。ディテールが細かい。これがデビュー作だってのがすごい。
ただ描写が細かすぎて全てを理解しながら読み進めるのはかなり疲れます。メモ帳でも用意して図でも書かないと(^^);
福井晴敏がこの人の書き方を真似たと語ってましたが、ホントにそっくり(笑)
高村薫作品ならやっぱり「レディ・ジョーカー」がお薦めかな！
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