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独断と偏見で楽しむイタリア芸術

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  • from: シニョレッリさん

    2015年05月04日 07時29分03秒

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    傑作選(84) ロレンツォ・ディ・ニッコロの「聖母戴冠の多翼祭壇画」

    この作品自体は、可なり有名なゴシック様式の傑作ですが、制作者に関して従来から3説あって、互いに混同されており、その点で傑作でありながら、何故か取り上げられるのを控えられた背景があります。

    この作品は教会にあります。

    コルトーナのサン・ドメニコ教会です。

    ベアト・アンジェリコの「受胎告知」(現在はコルトーナのMuseo Diocesanoで展示されています)、ルーカ・シニョレッリの「聖母子と聖人たち」など、傑作がある事で有名な教会です。

    ゴシック様式の主祭壇を飾るのが、ロレンツォ・ディ・ニッコロの「聖母戴冠の多翼祭壇画」です。

    教会の内部は周囲を木々に囲まれているせいか薄暗く、主祭壇と後陣はあまりよく見えないのが普通です。

    こうして灯りが点けられると良く見えるようになりますが、それでも灯りが及ばない祭壇画の上部は良く見えません。
    しかし、そのことによって、多翼祭壇画の中央パネルをより強調する効果を齎して、簡素なゴシック様式の宗教空間を見事に演出しています。

    多翼祭壇画の完全な写真です。

    さて、この多翼祭壇画の制作者に対して、3説あると書きましたが、具体的にはロレンツォ・ディ・ニッコロ(フィレンツェ1373c-1412c)、ニッコロ・ディ・ピエトロ・ジェリーニ(生年不詳―1415フィレンツェで没)、ロレンツォ・ディ・ニッコロ・ジェリーニ(フィレンツェ1376-1440)の3人のうちの何れかとされていました。
    そもそも名前が似ていて、何が何だか素人には分かりません。
    ロレンツォ・ディ・ニッコロは、ニッコロ・ディ・ピエトロ・ジェリーニの息子の様で、父の工房で修業して一緒に仕事をしたことから、父子の画風が近似していたので、作品の帰属に関して専門家を悩ませてきました。
    ロレンツォ・ディ・ニッコロ・ジェリーニですが、ニッコロ・ディ・ピエトロ・ジェリーニの息子と言う説があり、いろいろ議論されていましたが、ジョットの影響を基調に、より優雅で直線的な構図描写に特徴があり、ロレンツォ・モナコの影響を受けた画風だったことから、近年では二人が父子との説は少数意見とされているようです。
    この辺のところは専門家に任せるよりありません。
    ここで、この作品の制作者をロレンツォ・ディ・ニッコロとしたのは、コルトーナの観光案内所で貰った資料に基づきました。

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