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  • from: 倭寇の末裔さん

    2010年09月30日 06時22分14秒

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    サンデル教授の人気講座の秘密 (10)

     この際、設問のなかにある寄付金の5000万ドルや東大は、問題を判断する上では、一切関係のない、思考かく乱要素に過ぎない。
    ・指名手配されている実兄を警察に突き出すか
     これもアメリカでの実例であるという。サンデルの設問は次の通りである。
     「弟は元州上院議員で、現在は大学の学長だ。彼の実兄は、ギャングの一員で、殺人を犯し、国外に逃亡中。あるとき兄から弟に電話があった。しかし、「兄がみつかるような協力はしない」と弟は警察への協力を拒んだ。
     あなたが東大の著名な教授で、兄弟がやくざだとしよう。隠れている場所をなんとなく知っている。あなたは兄弟を引き渡す必要がないであろうか。」
     日本の刑法では、犯人隠匿罪に当たる事案になるが、この設問は、法的な判断は脇において考えるべき問題として問われているのであろうから、そういう方向で考えてみることにする。

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  • from: 倭寇の末裔さん

    2010年09月29日 09時39分52秒

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    サンデル教授の人気講座の秘密 (9)

     しかし、このようなカネやコネによる裏口入学は国公立の大学にはあり得ない。
     試験には「資格試験」と「競争試験」とがある。前者は、一定水準の試験成績以上の者をすべて合格にするのに対して、後者は、合格定員が決まっており、試験成績の順位で定員数までを合格とするものである。
     公認会計士試験や司法試験は前者であり、一般の入試や入社試験は後者である。
     競争試験でも、合格しても、入学するためには、一定額の寄付金を条件とするところもある。私学の医科大学などに多い。が、それを規則としてうたっていれば問題はない。
     入試は、この競争試験のル-ルを守ることがフェアということだ。カネやコネでそのル-ルをまげて本来は不合格な者を入学させることは、それによって入学できない合格者が出る、という不正義を犯すことになるのだ。カネをもらってそういうことをするのは明らかな詐欺行為である。絶対に許されない。

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  • from: 倭寇の末裔さん

    2010年09月28日 12時42分07秒

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    サンデル教授人気講座の秘密 (8)

     この米最高裁の判決について、サンデルは、アリストテレスの正議論、つまり、能力に応じた公平な配分と勝れた者への賞賛、という報いの考え方が反映されたものだと言っている。
     その正否は分からぬが、歩行不能になった、ひとりのプロ選手の競技を継続させてやるために、競技のパタ-ンを変更することが、果たして正義と言い得るのか、という疑問は残る。
    ・多額の寄付と引き換えの裏口入学は認められるべきか
     サンデルの設問はこうである。
     「もし、東大の入試で、合格ラインにぎりぎり届かないけれども、親が裕福で、「入学したら大学に5000万ドル寄付する」という学生がいたとする。入学を認めれば、新しい図書館やプ-ルが整い、みんなのためになる。東大は、この学生の入学を認めるべきか」
     サンデルの設問には、為替レ-トがドル85円として42億円以上という途方もない寄付と、日本の最高学府「東大」という、二つの設定で学生の判断を混乱させようという仕掛けがあるように思われる。
     カネやコネを使って裏口入学するというのは、私立大学、特に医科系では、よく耳にすることがある。医者の親がカネを持っており、跡継ぎが欲しいからであろう。

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  • from: 倭寇の末裔さん

    2010年09月27日 10時15分31秒

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    サンデル教授の新規講座の秘密 (7)

    ・歩行困難になったプロゴルファ-にカ-ト使用を認めるへきか
     ある著名なプロゴルファ-が足の病気で歩行が困難になった。彼はプロとして続けることを決意し、試合でカ-トを使うことを全米ゴルフ協会に求めたが却下された。
     彼は、この裁定を不服として、裁判に持ち込み、プロゴルファ-全員が「カ-トの使用を認めるべきではない」と証言するなか、連邦最高裁まで争い、ついに7対2で勝利を勝ち取ったのである。これは実話である。
     この問題をサンデルは設問として提起している。
     少なくともプロのゴルフは、娯楽ではなく、競争世界だから、競争条件は公平でなければならない。
     ゴルフプレ-のなかで、歩くことは、野球の場合の、自分の足で走る、とは違って、主要な構成要素ではないであろう。が、ゴルフ場には勾配、起伏も多く、風の強い日、熱暑の日、厳寒の日もある。この中を歩くとのとカ-トで移動するのとでは、ハンディがつくことは否めまい。
     とすれば、カ-ト使用と徒歩とでは、条件に差がつくし、これはプロの競技としては認められない、と考えるのが筋であろう。
     ゴルファ-は、歩いて次のショットまで行く間に、次の戦略を考えるのであろうが、徒歩とカ-トではその時間差の利、不利という面もあるであろう。
     サンデルはこの最高裁の判決に賛成している。その理由は、判決と同様であるが、ゴルフでの歩行のエネルギ-は、そう大きいものではないこともあげている。しかし、前述の天候、気象の条件差については気がついていないようである。

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  • from: 倭寇の末裔さん

    2010年09月26日 20時43分16秒

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    サンデル教授の人気講座の秘密 (6)

     {大量殺害」1を禁止する「ジエノサイド条約」が国連総会で可決されたのは、第二次大戦後の1948年だが、それ以前の国際法でも禁止されていたのである。それを敢えて行ったアメリカは日本に謝罪したことはない。
    ・ゴルフ競技でのカ-トしようは認めるべきか
     あるプロゴルファ-が片足に障害を起こして、歩行が困難になった。そこで、プロゴルフ協会に、試合でのゴルフカ-トの使用許可を申請したところ、拒否された。
     彼は、その問題を裁判に持ち込み、連邦最高裁まで争った。
     多くのプロごルファ-は、カ-トしよう反対の証言をしたが、最高裁は、7対2で、カ-ト使用を認める判決を下した、という実際にあった事案である。
     サンデルは、この判決に賛成している。
     その理由は、ゴルフという競技の本質は、決められた数の穴に球を入れる打数の少なさを競う競技であり、ショット間を歩くことは、競技の必須要素ではないから、というのだ。
     

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  • from: 倭寇の末裔さん

    2010年09月25日 11時50分31秒

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    サンデル教授人気講座の秘密 (5)

     むしろ、「戦争を早く終わらせて、双方の犠牲を少なくした」として評価するアメリカ人が殆どなのだ。
     これについて問われると、サンデルも途端に、歯切れが悪くなる。「日本が戦争を起こした結果、こういう事態を招いたので、どちらもにも問題があるが、戦争を早めに終わらせた効果はあった。とにかく、両方が話し合って謝罪するほうがよい」と述べるのが精一杯である。
     これは、アメリカ人の殆どの意見と変わらない。
     これほどの大量殺人ではなかったが、日本軍も中国やその他の侵略地で、不法行為をやったことは事実であり、敗戦国の負い目もあり、お互いに脛に傷を持つ同士として、賠償要求などはしなかったのである。
     このような史上未曾有の残虐行為に直接関わりのないオバマが謝罪すべきか。
     戦後半世紀以上経過しているが、中国、韓国は、いまだに、歴史認識の問題だとして、日本侵略に対する謝罪をしつこく要求し、日本は、「村山談話」で謝罪している。それは、日本国民が同意しているからである。
     それと同じく、オバマも原爆投下に対しては、謝罪すると言う形でなくても、「先人のやった原爆投下は遺憾であった」くらいのことを言うのがのが筋であろう。
     それをしないのは、アメリカの世論の猛反発を招くからである。

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  • from: 倭寇の末裔さん

    2010年09月24日 16時51分42秒

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    サンデル教授人気講座の秘密 (4)

    ・オバマは原爆投下を謝罪すべきか
     サンデル教授の問題設定は、「道徳的責任や義務は、その行為を選択した個人が負うべきか、集団で負うへきか」というものであった。それを考える例として、標記の設問がなされたのである。
     これに対する学生の意見は、「国や文化、コミニティが連続しているから、集団として責任を負うべきである」という、個々人の結びつきを重視するコミュニタリアン的な意見や、「未来世代に過去を選択する自由はないから、責任を負う必要はない」と二つに割れた。
     しかし、教授は自身の考えは押し付けない。
     一瞬の爆発で、大都市を灰燼と化し、何十万人の住民を殺害するばかりでなく、その後何十年にわたって、原爆後遺症やがんで多数の住民を苦しめ続ける原爆投下は、ジェノサイド(集団殺害)の最たるものであることは言うまでもない。
     これを禁止する「ジェノサイド条約」が締結されたのは、第二次大戦後の1948年の国連総会であったが、それ以前の国際法でも禁止されていたのだ。
     それを敢えて行ったアメリカは、原爆投下について、日本に謝罪したことはない。

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  • from: 倭寇の末裔さん

    2010年09月23日 15時35分35秒

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    サンデル教授人気講座の秘密 (3)

    ・イチロ-の高年俸はフェアか
     米大リ-グ、シァトル・マリナ-ズの日本人外野手、イチロ-の年俸は、日本の高校教諭の400倍、アメリカ大統領の40倍だという。こんな高年俸はフェアか、と言う設問である。
     これに対する学生の意見は、「野球は娯楽にすぎないから、高収入に価しない」とか「多くの人に楽しみを与えているから、もらうことは間違いではない」とかさまざまであった。
     当然のことながら、よく考え抜いた意見とはいえない。
     イチロ-は、1992年、オリックス・ウエ-ブに入団、1994年には69試合連続出場、シ-ズン210安打、首位打者、最多安打賞、最高出塁率の3タイトルとMVPを獲得、1996年にオリックスをリ-グ優勝に導くなど、大センセ-ショナルを巻き起こした。
     更に、2000年には、史上初の7年連続首位打者となった稀に見る大選手である。
     その年に、入札制度でマリナ-ズに移転したのだ。そのときに決まった年俸がその後の活躍によって、今日の額に達したものである。
     その意味で、これはフェアとか、正義とかの問題ではなく、プロ野球の経営から見て、それだけの高給を払っても、イチロ-獲得による入場料増やテレビ放映権収入増によって十分ペイすると、球団側が判断したことによるものである。それは徹頭徹尾ソロバン勘定の問題なのである。

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  • from: 倭寇の末裔さん

    2010年09月22日 08時10分31秒

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    サンデル教授の人気講座の秘密 (2)

     この講座の人気の秘密は三つあると思う。
     その第一は、ジョ-クを交え、聴衆を笑わせながら、学生に、自由に、活発な発言をするように誘導する双方向型の講義は、大変ユニ-クで面白いと感じさせること
     第二は、しかつめらしく、退屈な理論の話は少なくし、身近で、誰でも知っている事例を挙げて、理論をそれを判断するための「補助線」として、学生に判断させ、その意見を言わせるやり方が面白いこと
     第三は、どんなつまらない意見であっても、それを受け止めて、うまく交通整理をして、皆に考えさせるように仕向け、決して自分の結論を押しつけないこと
     これがサンデル講座の人気の秘密であろうと思う。
     サンデルは、計算づくの功利主義者(リバタリアン)でも、道徳や宗教からの中立を装うリベラル派でもなく、古代キリシャ、アテナイの
    都市国家を追求したアリストテレスの流れをくむ者であるとみられている。
     その上、「哲学は机上の空論であってはならない」「哲学が扱う問題は、実はわれわれの日常生活にある」という持論の持ち主である。
     これは、筆者が6年前から、カジュアル哲学として、このサイトに連載してきた考え方と軌を一にするものである。
     まずは、サンデルが講義のなかで、学生に対する設問として取り上げている、卑近な事例について、一つ一つ、考えてみることにしよう。

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  • from: 倭寇の末裔さん

    2010年09月21日 20時32分25秒

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    サンデル教授人気講座の秘密 (1)

     ハ-ハ-ド大の政治哲学教授のマイケル・サンデルの講座が大人気を博している。大学ではこの講座を異例の公開講座にした。日本でも「白熱ダンデル講座」としてNHKが10年春ころから断続的に放映している。
     その人気の秘密は講義の進め方にあると思う。
     われわれの大学時代には、先生が一方的に話をし、学生はそれをノ-トに取るだけで、質問もほとんどなく、それを理解するのは、ノ-トを読み返すときであった。双方向性はなかったのである。
     サンデル教授の講座は違う。左手をズボンのポケットに突っ込み、演壇上を歩き周りながら、時折、演台のノ-トに目を走らせ、しゃべり続けるのである。
     理論を述べるだけでなく、卑近な身辺の事象を上げて、学生に問いかけ、意見を言わせ、また、その意見に対する反論を求め、それらを整理するのである。整理すると言っても、Aさんの意見は自由至上主義的、Bさんは功利主義的だね、というような形でまとめるだけで、決して「こうだ」「」これが正しい」と決め付けることはになく、あくまで学生たちに考えさせるという姿勢である。
     このようなパタ-ンの講義は、われわれの学生時代には、少人数での「ゼミナ-ル」のときだけであった。
     その意味で、サンデルの講座は、ゼミナ-ル式である、と言ってもよいであろう。

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