１４日の党首討論で野田首相は、違憲状態にある衆院の一票の格差是正と国会の議員定員数の４０減のを確約することを条件に、１６日に解散、１２月４日に告示、１６日に投票としてもよいと自民党の安倍に迫りった。なかなか気迫がある話しぶりであった。
　安倍は一瞬たじろいだが、これを受けた。この発言は、前日の民主党常務会で解散反対の大勢を知っての上での決断であったが、見事であると思う。
　これは「近いうちに解散する」という約束を反故にして、うそつき呼ばわりされないないためというよりも、このままいっても、支持率が回復する見込みはないし、造反議員が増えて、内閣不信任決議が出てから、解散するなどという無様なことは避けたいという思いがあったからであろう。
　その総選挙の結果は、自民党が過半数には達しない第一党になるであろうが、それで政治が変わるとは考えにくい。やることは決まっているのだし、やり方が変わるわけでもなく、資金が増えるわけでもないからだ。
　世界経済全体が上向きになるまでは、何も変わらないであろう。
　村上新八