フランスでは、１７８９年に始まったフランス革命で、ルイ１６世が処刑され、同年８月憲法制定国民会議が「人権宣言」を可決した。
革命までのフランスでは、身分制が敷かれ、第一身分は聖職者、第二身分は貴族、第三身分はほとんどが非搾取階層の農民であった。
　が、この人権宣言では「人は生まれらながらにして自由かつ平等の権利を有する」と謳い、主権在民、法の前の平等、所有権の不可侵などを宣言した。
　初めて憲法が制定されたのは１７９１年、その後１５回ほど改定された第三共和国憲法は第二次大戦のドイツ占領により廃止された。
　戦争終了後、１９４６年第四共和国憲法が制定されたが、１９６５年以降は第五共和国憲法に代わっている。
　フランス憲法には、人権保障の規定がないが、これは１７６９年の人権宣言に基づいて、憲法評議会が人権保障機構となっているためである。